興信所が行う警備員の前職調査とは?詳しく解説
前職調査は、会社の上役などを対象に行われます。
採用前に経験やスキル、履歴書に虚偽がないかをチェックするためのものです。
他にも、金融業界や警備業の信用第一である職種でも、前職調査が行われます。
前職調査は、一般的には入社前に行いますが、入社後に行う場合もあります。
入社後に採用者の仕事ぶりが、履歴書・経歴書と異なる場合などに行われます。
警備員に限らずですが、履歴書などは正確な事実を書くことが大切です。
前職調査について

前職調査とは、企業が採用前などに行う応募者の経歴調査です。
前職での勤務態度、業務遂行能力、人柄などを確認することで、応募者採用の判断材料にするのが目的です。
警備業での前職調査
警備員の業務は、貴重品の輸送業務などの信用を求められるので、一般的に前職調査が行われます。
また、警備業法は、警備業を規律する法律であり、欠格事由が細かく規定されています。
前職調査で、応募者履歴書の記載内容に虚偽がないかを調査します。
調査内容は履歴書の記載内容以外にも、前職での退職理由や勤務状況、経験や技術、健康状態にまで及ぶこともあります。
前職調査は、簡易的なものであれば、応募先のスタッフが行う場合もありますが、一般的には専門の調査会社に依頼して、より踏み込んだ調査を行います。
前職調査の実施は、内定成立前のタイミングが多いようです。
リファレンスチェック
前職調査は、リファレンスチェックと混同されやすいのですが、異なる調査になります。
リファレンスチェックは、前職の上司や同僚などに応募者の人格や勤務態度を確認するものです。リファレンスチェックの実施は、応募者がヒアリングの対象者を選択するのが一般的です。
警備員採用の条件
警備会社の求人広告では、「経験不問、未経験者歓迎」などの言葉を良く目にしますが、
警備員は安全や財産の確保といった仕事に携わるため、警備業法で欠格事由が細かく定められています。
警備員の欠格事由
欠格事由とは、警備業法上で資格を欠くものをいいます。
欠格事由の有無は、提出書類で証明できるものもありますが、中にはできない項目もあります。
警備員の欠格事由は、下記の通りです。
• 18歳未満であるもの
• 自己破産などの破産手続きを受けているもの
• 刑務所から出所して5年以内もの
• 反社会勢力と繋がりがあるもの
• アルコールや薬物の中毒者
• 精神機能に障害があり、業務を正しく行えない、または適切な判断が難しいもの
• 5年以内に警備業法に違反したもの
これらの条件に該当する人は、警備員として働くことができません。
また、警備員の業務には、貴重品を扱うものもあるため、場合によっては、借金の有無なども調査される可能性があります。
このような前職調査は、一般的に興信所などの調査機関に依頼して行われます。
内定取り消しについて
前職調査だけの結果とは限りませんが、経歴詐称が見つかりと内定取り消しになることもあります。
たとえぱ、職務上で必要な資格を持っていることを虚偽の申告をしていた場合、企業は今後の業務に関わる重大な損失を受ける可能性があります。
多くの企業では、そのような経歴詐称を就業規則で懲戒処分の対象になることを定めています。
経歴詐称は、告知義務違反で解雇になる可能性もあります。
経歴詐称とその処遇について

経歴詐称とは、入社に際して学歴や職歴、賞罰などの経歴を偽ることです。
経歴詐称がかならず解雇の対象になるわけではありませんが、重大な経歴詐称の場合は、解雇が有効とされる判例も多くあります。
重大な経歴詐称
ここでいう重大な経歴詐称とは、一つは信義則に違反することです。
民法第1条2項に規定される「信義誠実の原則」をいい、お互いの信頼を裏切らないよう行動すべきという法原則です。
二つ目は、従業員の採否、賃金、待遇、職種、配置その他の労働条件の決定などを誤らせ、企業の秩序を乱すことがあるからです。
学歴詐称
学歴は、本人の知識、技能、能力を評価する上での重要な判断材料となります。
企業は、採用の段階で本人の能力などが分からないわけですから、学歴を一つの目安としています。
学歴の詐称によって、賃金などの処遇や労働力の適正な配置などを誤らせた等の理由がある場合には、解雇が有効といえます。
判例では、学歴を確定的な採用条件としている場合や、学歴によって別個の職位を設定している場合などについて、解雇が有効とされます。
しかし、学歴の詐称が、労働力の評価に影響を与えていない場合や、経営の秩序が乱されたとはいえない場合は、解雇が無効とされることもあります。
職歴詐称
職歴の詐称は、その経験を隠す場合と未経験なのに経験者を偽る場合があります。
これらは、労働契約時の信義則違反にもなりますし、入社後の労働条件の決定を誤らせ、企業の秩序を乱すことにつながります。
賞罰詐称
この賞罰の「罰」とは、有罪判決のことを意味しており、「犯罪歴」のこと指しています。
これを秘匿することは、重大な経歴詐称に該当します。
ただし、裁判中である場合、起訴猶予については、履歴書に記載の義務はありません。
また、判例では、大学で不正行為のための除籍処分や、少年時代の非行行為などについても申告の義務はありません。
詐称で入社した場合
刑事事件で有罪判決とされた事実を隠して入社したケースで、入社後の勤務状態について特段に非難すべき事実もなく、会社の秩序に順応している状況があります。
その場合、採用者の人格を評価するために必要な判断材料を得たものとみなし、経歴詐称による懲戒の目的は失われたと判示しています。
また、入社の選考時に持病があることを隠して入社したケースでは、その持病の有無が職種採用においての重大な告知義務違反であれば、懲戒の対象になります。
業務に耐えられない場合は、解雇事由となりえますが、業務を軽減したり、職種や部署を変更するなどの配慮が可能である場合は、そのような配慮を怠った解雇は、権利の濫用となる可能性があります。
個人情報保護と前職調査

前職調査での調査内容は、個人情報に関わるものです。
そのため、調査を行う際には、事前に本人からの同意を得る必要があります。
前職調査が違法になるケース
採用候補者の適性や能力の調査は、基本的には法的に問題はありません。
しかし、厚生労働省では、差別や人権侵害につながる調査は禁止しています。
ですので、身分や出身地、思想や宗教などの調査は違法となります。
例えば、同和地区出身者の確認や労働組合の加入状況、共産党系、創価学会の会員などを調査すること、LGBTかどうかも違法な調査に該当します。
特に大阪府では、大阪府に登録するすべての探偵業者に対し、差別に関する調査を行っていないかの確認を、条例により行なっています。
また、前職調査で消費者金融などでの借入状況の確認は、行なってはいけないことになっています。過去には、企業側が貸金業法違反で摘発された事例もあります。
中途採用者の身辺調査、前職調査が違法ということはありませんが、調査手法や目的によっては違法性を問われることがあります。
まとめ
警備員になるためには、求人広告での謳い文句とは違い、欠格事由や前職調査などのプロセスが必要です。これは、警備業務の重みと言ってもいいでしょう。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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