「休職」はバックグラウンドチェックでバレる!?転職活動の際の注意点について解説します
「休職」とは何らかの理由で就労が不可能となり、会社を休むことを言います。復職できればいいのですが、それがかなわず退職となってしまう方もいます。そんな方が新たに転職活動をした場合、休職したことはリスクになるのでしょうか?ここではバックグラウンドチェックにおける休職の取扱いについて説明します。やむを得ない理由で休職してしまう方は多くいます。体調不良などを抱えながら転職を目指す方にとって、この記事がお役に立てれば幸いです。
「バックグラウンドチェック」とは採用候補者の身辺調査である

バックグラウンドチェックは外資系企業では以前から行われているもので、最近は日本企業でも行うところが増えているものです。採用候補者に対する身辺調査のことです。経歴や実績だけでなく犯罪歴や破産歴などを調査します。
前職の退職理由は調査対象となるのか?
バックグラウンドチェックでは前職での実績や仕事ぶりも調査の対象となります。その過程で休職していたことが以前の職場での聞き込みで判明することはあります。「辞め方が中途半端」「急に出社しなくなった」などといったところからです。本人が休職した後に退職したことを隠して応募していたとしても、このようなところから休職の事実は判明してしまうのです。
休職を隠して応募する理由はなにか?
何らかの内臓や外傷による疾患で休職し退職する場合もあれば、職場で適応障害やうつ病などの精神疾患を発症し休職する場合もあります。内臓などの病気などであれば分かりやすいのですが精神疾患は回復の度合いをはかることがとても難しいです。よって退職後の転職活動において「休職」を伏せて応募する人が多いのも事実です。それは、体調不良や精神疾患を抱えていることが採用の際にマイナスになるという理由によるものが大きいです。また復職できずにそのまま退職したことなども採用する側の印象を悪くしてしまうこともあります。いずれにしても休職後の退職に伴う転職活動は困難ともいえます。
「休職」が採用選考に不利に働くことはあるのか?

やむを得ない事情により「休職」するという場面は少なくはありません。人によって休職理由は様々ですが、職務遂行が不能になってしまったという事実が残るのも事実です。それでは休職がどこまで採用選考に影響するのでしょうか?
「休職」に対しては厳しい見方をされるのは事実である
どんな事情であれ職務遂行ができなくなり休職したということは、採用する側にはいい印象は持ちません。中途採用の場合「即戦力」が期待されます。よって採用後すみやかに職場の一員として職務に就いてもらう必要があります。これが体調不良や精神に不安を抱えている状態であるならば、どんなに能力や実績があっても企業側が採用に難色を示すことは明らかです。とはいえ、休職の事実を伏せて採用されたことで、結局病状が悪化するなどして早期に退職せざるを得なくなった場合は双方にとって不幸な結果しか生み出しません。
虚偽なく伝えることで、企業側との信頼関係が良好に維持できる
採用面接時には、自分が以前の職場を休職したことなどをきちんと説明しておいたほうがいいでしょう。現在はダイバーシティなどの普及により、様々な特性を持った人が働きやすい環境を整備することが企業にも求められています。自分の現状をありのまま伝えることで、何らかの配慮が得られることも期待できます。とはいえ、そこには「職務を遂行するのに問題ない」というアピールは必要です。仕事を問題なくできるんだという意欲を示すことで企業側の印象も良くなりますし、事実を正しく伝えることで互いの信頼関係を良好に保つことができます。
「休職」に限らない、退職理由を隠したくなる3つのケース
バックグラウンドチェックで確認されにくいと考えられがちな退職理由には、休職以外にも次のようなパターンがあります。
精神疾患(心の病気)によって退職したケース
うつ病など精神疾患を理由に退職した場合、再就職時に事実を伝えづらいと感じる方は少なくありません。しかし、前職への聞き込みや在籍期間の不自然な短さなどから、事実が判明することがあります。
業績や会社に損失を与えて退職したケース
懲戒解雇には至らなかったものの、会社に損害を与えたことが理由で自主退職に至った場合も、退職理由を偽ってしまうケースが見られます。
自己都合で退職したケース
在籍期間が短い、転職回数が多いといった場合、理由にかかわらずバックグラウンドチェックの対象となりやすい傾向があります。
虚偽の経歴・退職理由が発覚した場合、どうなるか
バックグラウンドチェックで経歴や退職理由に関する虚偽が発覚した場合、内定取り消しや解雇に至ることがあります。ただし、労働契約法16条により「客観的に合理的な理由」がなければ解雇は無効とされるため、軽微な相違だけで即座に処分されるわけではありません。実際の裁判例でも、判断は「重要な経歴の詐称」に該当するかどうかが分かれ目になっています。
- 雇用契約締結の前提となる経歴に虚偽があったケースで、解雇が有効とされた例(東京地裁 平成27年)
- 学歴の一部詐称について、業務遂行に影響がないとして解雇が無効とされた例(名古屋高裁 昭和55年)
- 業務に必須とされたスキルについて虚偽があったケースで、解雇が有効とされた例(東京地裁 平成16年)
つまり、退職理由や経歴の重要性・業務との関連性によって、判断が大きく変わるということです。だからこそ、些細に思える事情でも自己判断で隠さず、正直に伝えることが結果的にリスクを減らします。
休職の事実は、リファレンスチェック以外からも発覚することがある
前職の上司・同僚への聞き取りを伴う「リファレンスチェック」が実施される場合、休職の事実を知る推薦者からそのまま伝わってしまうケースがあります。しかし、休職の発覚経路はそれだけではありません。次のような形で、意図せず判明することもあります。
- 住民税の納税額:前年度所得をもとに算出されるため、休職により所得が大きく減っていると、税額の低さから推測されることがあります
- 源泉徴収票の在籍期間と給与額の相違:休職中に給与が支払われていない場合、在籍期間の長さに対して給与総額が不自然に少なく見えることがあります
- SNSでの発信:本人が休職の事実をSNSに投稿していた場合、そこから伝わることもあります
つまり、面接や書類上でうまく伏せられたと思っても、入社後の各種手続きの過程で結果的に判明することがある、という点は理解しておく必要があります。だからこそ、後から「発覚」する形になるより、事前に誠実に伝えておく方が、企業側との信頼関係という観点では望ましいといえます。
バックグラウンドチェックを拒否することはできないのか?

バックグラウンドチェックで調査する内容は個人情報が多いため、企業側も対象者本人の了解を取らなければ調査をすることはできません。つまりバックグラウンドチェックを拒否することも可能です。それでは拒否した場合、採用選考に影響はあるのでしょうか?気になるところですね。
バックグラウンドチェックを拒否すると採用選考に影響があるのか?
先述の通り、バックグラウンドチェックは拒否することも可能です。しかし業界によってはバックグラウンドチェックが欠かせないところもあります(金融・不動産など)。よってよほど正当な理由がない場合を除き、バックグラウンドチェックは拒否しない方がいいでしょう。本人の経歴や実績に虚偽があるかどうかだけでなく信用度も調査しますので、バックグラウンドチェックがされていないと、「本人が信頼に足る人物か」を判断することができないので不利に働くことはあるかもしれません。
調査が不安なら、興信所に自身のバックグラウンドチェックを依頼してみる
「勝手に自分のことについて調べられるのがイヤ」という声もあるかと思いますが、調査内容が分からないのが不安ということもあります。そこでおすすめしたいのが、興信所に自分についての調査を依頼することです。もちろん費用が掛かりますが、自分のことを調査することで自信を客観視することができるというのは大きいです。また、バックグラウンドチェックのおおまかな内容も掴むことができますので、余分な不安を抱えずに転職活動に挑むことが可能です。ある程度時間と費用は必要ですが、依頼してみる価値はあると思います。
まとめ
これまで、休職とバックグラウンドチェックについてご説明してきました。休職した理由は人それぞれですが、採用活動において不利に働くかどうかは企業次第というところもあり分からない点も多いです。しかし、自分が休職した理由や現状をありのまま企業側に伝えるということは、それだけ企業に対して真摯に向き合っているという印象を与えられるはずです。また、バックグラウンドチェックで明らかになるより自ら申告した方が企業側との信頼関係も良好に維持することができます。体調との相談もあるでしょうが、ぜひ自分のバックグラウンドチェックを興信所に依頼してみてはいかがでしょうか?自分を客観的に見ることで、自分を必要としてくれる企業に出会えるかもしれません。くれぐれも無理をせず転職活動に臨んでください。
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投稿者プロフィール

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20年以上にわたる探偵経験を持ち、個人・法人を問わず幅広い事案に対応できる総合調査のエキスパート。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、確かな調査力と深い洞察力で数多くの難解なケースを解決に導いてきた実績を持つ。
対応領域は多岐にわたり、個人の浮気調査や素行調査で高い成功率を誇るだけでなく、企業のリスクを未然に防ぐ「採用調査(バックグラウンドチェック)」や、弁護士など法務関係者から依頼される「公示送達・付郵便送達のための現地調査」にも精通している。
いかなる事案においても、法令遵守と徹底した事実確認に基づいた精度の高い調査結果を提供することを信条とし、あらゆるクライアントから厚い信頼と高い満足度を得ている。













