盗聴されている気がする…これって病気の症状かもしれません

「常に盗聴されている気がする…」でもいくら調べても盗聴器を発見できない場合、それは病気かもしれません。そんなことないのに盗聴されていると思えてしまうのは、統合失調症という心の病気にかかっている可能性があります。
統合失調症とは何か?
統合失調症という名前は聞いたことがあるけれども、具体的にどのような病気かはわからないという人もいるでしょう。統合失調症とは簡単に行ってしまうと脳の機能不全です。自分の頭の中で考えが自分の気持ちがまとまらなくなる病気です。その結果、目的に沿って一貫した考えのもとで行動ができなくなってしまいます。言動にまとまりのない状況です。
統合失調症は決して珍しい病気ではありません。割合的には100人に1人くらいの確率で発症するといわれています。ちなみに年代的な特徴があって、思春期から40歳前後で発症することが多いです。統合失調症の治療はかなり進んでいます。リハビリや投薬治療を続けることで症状の回復する可能性が高いです。
原因
統合失調症を引き起こすメカニズムについては、まだはっきりとしないところもあります。しかし脳内における神経伝達物質のバランスが何らかの影響で崩れることが原因と言われています。神経伝達物質は脳内で情報のやり取りをする重要な役割を担っています。これが正常に機能しないと、考えや行動がうまくまとまらなくなってしまいます。一つの要因として、強いストレスのかかった状況が続くと発症リスクも高まるといわれています。遺伝子の関与も指摘されていますが、遺伝子を持っているだけでは発症しません。複合的な要因が絡み合うことで発症すると考えられています。
統合失調症と盗聴

統合失調症の患者にはいろいろな症状が現れます。その中でも多いのが幻聴です。自分の考え方や言動に対して批判的な意見を言われているという幻聴を指摘する人が多いです。車を運転しているときに「そのまままっすぐに突っ込んでしまえ!」といった声が聞こえて悩まされるというものです。そのほかには周りの人たちが自分の悪口を言っているとか、自分の根も葉もないうわさをしているといったことを訴える人も見受けられます。
このような幻聴や幻覚にとらわれることで、現実的にはあり得ない妄想にとらわれてしまいます。その結果出てくるのが「誰かに盗聴されている」というものです。自分が常に監視されているような感覚にとらわれ、自分の部屋の中にいても誰かが自分のことを見張っているのではないかと思ってしまうのです。実際にとあるクリニックの統合失調症の患者の中には仕事のミスで上司から叱られたのをきっかけに、自分の家に上司が盗聴器を仕掛けていると思い込むようになったそうです。そこからいろいろな妄想が出現してきて、日常生活に支障をきたすようになりました。治療の結果症状はだいぶ収まったものの、盗聴器が仕掛けられているという妄想はなかなか取れなかったそうです。
言動に問題が出現
統合失調症は、自分の考えや行動を筋道立てて考えられなくなる病気です。このため、普段の言動にいろいろな問題が出てい安いです。例えば対人関係がうまくいかなくなります。いわゆるKYキャラになってしまうのです。その場の空気を理解できずに、周りの状況に合わせた立ち振る舞いができなくなります。わけのわからない行動に出たり、的外れな発言をしたりします。このため、周囲の人も接しにくいとっつきにくい人物と思ってしまいます。また患者当人も他人と接するとひどく疲れてしまう傾向も見られます。
治療はどのようにして行うか?

統合失調症と診断された場合、薬物療法のとられることが多いです。「盗聴器が仕掛けられている」という非現実的な妄想にとらわれているなど症状の改善のできるような薬が投与されます。いろいろな薬物を患者の症状や状態に合わせて処方されます。その中でもよく使われているのが抗精神病薬です。抗精神病薬は、ドーパミン神経の活動を抑制する効果があります。ドーパミン神経が脳内で過剰に活動することで幻聴が聞こえたり、ありえない妄想にとらわれたりするのです。その働きを抑制することで、冷静な思考回路が生まれやすくします。
投薬治療を行う一方で、十分な休養をとったほうがいいです。もし仕事をしているのであれば、休職などいったん職場を離れて気持ちがゆっくりできるような環境を作りましょう。数か月単位の休息が少なくても必要です。統合失調症は病気です。その点について周囲の人たちの理解も求められます。家族をはじめとして、患者と近い立場にいる人たちがサポートすることが早く回復するためにも必要なことです。抗精神病薬のほかにも強い不安感や緊張感を抱いている患者には抗不安薬、よく眠れずに悩んでいるのであれば睡眠薬を投与することもあります。統合失調症の患者でも症状はまちまちです。それぞれの症状に合わせた治療薬を投与する形になります。
リハビリも
投薬治療のほかにも、精神科リハビリテーションというものも進めていきます。統合失調症を抱えている患者は、どこかで生活しにくいと感じているものです。その悩みを改善して、安定して円滑に生活できるようなサポートを進めるのがリハビリプログラムです。具体的には作業療法やSSTと言われる生活技能訓練、心理教育など多角的に改善を進めていきます。医療機関のほかにも精神保健福祉センターや自立訓練事業所など地域の関連機関が連携して、生活の質の改善を目指します。医師や看護師のような医療スタッフのほかにも精神保健福祉士や作業療法士、臨床心理士のようなほかの専門スタッフとチームを組んで治療に当たります。
まとめ

盗聴器は比較的簡単に購入できるので、一般の人でもその被害に遭う可能性は十分あります。しかし中には盗聴されている妄想にとらわれて、本当はそのような仕掛けがないにもかかわらず苦しんでいる人もいます。統合失調症は心の病気です。言い換えれば適切な治療を行えば、しっかり回復できる可能性も高いです。もし周囲にこのようなありもしない妄想にとらわれている人がいれば、適切な治療が受けられるようにアドバイスしてみてはいかがでしょうか?
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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