【探偵調査】指紋は何日で消える?指紋鑑定について詳しくご紹介

盗難や窃盗、その他事件の際に白いポンポンで何かを採取する現場はよく見かけますよね。あの調査は指紋鑑定といって、現場に残った指紋を採取することで犯人を特定できます。とはいえ、この指紋は何日で消えるのか疑問に思ったことはないでしょうか?また、冤罪で自分の指紋が現場に残っている場合、犯人として特定されたらどうしよう?と不安を抱える方も多いです。
今回は今さら人に聞けない知識、指紋は何日で消えるのか、指紋鑑定とは何かを詳しくご紹介します。
探偵に依頼する指紋鑑定とは
今回ご紹介するのは、探偵に依頼する指紋鑑定。指紋採取は警察が事件・トラブルなどを捜査する場合に行うことが多いのですが、その他でも探偵や興信所など各種調査・鑑定を行う機関でも可能です。警察となると指紋採取の場面は多岐にわたるため、一般の方も利用できる探偵での指紋鑑定をするケースを見ていきましょう。
怪文書犯人を特定する場合
自宅に突然送られてくる怪文書。誰が書いたのかを特定するために指紋鑑定を行う場合は多いです。怪文書には犯人につながるさまざまな証拠が残されており、
・指紋
・筆跡
・どこから送られてきたものか
・IPアドレスなど
これらを照合することで犯人へと近づきます。ただ、怪文書はパソコンやワープロで作成されたものが多く、現在ではメールやSNSに怪文書を書き込み拡散するなど、手段が多様化しているのが現状です。もし電子機器や端末を通して怪文書が作成されたのであれば指紋鑑定はできません。紙媒体や手紙で怪文書が作成されていれば、指紋が残っている可能性はかなり高いと言えそうです。
遺言書などの信ぴょう性を高める場合

重要な書類である遺言書や契約書、各種権利書はときどき家族間トラブルで「これは本物なのか」を問われることがあります。例えば故人の遺産を巡ってトラブルになり、自分に有利な遺言書を勝手に作成したかもしれないと言い争いになったとしましょう。探偵にこの件を依頼し、指紋鑑定によって遺言書が本物かどうかを調べるケースもあります。
このときも怪文書と同じく、作成した人の指紋が一切残っていないというのは不自然です。後ほど説明しますが書籍・書類に残された指紋は意外と長く採取可能なので、指紋鑑定によって家族の受け取り方が変わってくるでしょう。こうした家庭内トラブルを解決するために、指紋鑑定をする場合もあります。
職場内や家庭内で窃盗事件が起きた場合
窃盗事件はもちろん警察に相談するべきですが、犯人がある程度心当たりのある職場内や家庭内だと圧倒的な抑止力となる警察に届けるのは気が引けると感じる方も多いです。職場内トラブルだと「大きなことにしたくない」と警察への届け出を断念するケースもあるでしょう。
探偵ではこうした内部トラブルが原因と思われる窃盗についても相談可能。ここでも場合によっては指紋鑑定を行い、犯人の特定をします。ただし指紋だけが犯人特定につながるとは限らず、そのほかの総合的な情報をもとに犯人へと近づくため、もし現場に犯人ではない人の指紋が残されていたとしても「それだけが決定打にはならない」点を頭に入れておきましょう。
指紋は何日で消える?
では表題の指紋は何日で消えるのかを考えていきます。指紋はどこに残っているかが重要で、指紋が置かれた環境もポイントです。例えば風化しやすい季節や損傷が起こっているなどの場合ではご紹介したよりも指紋が残りにくくなるため、さまざまな事情を考慮し参考にするようにしてください。
ガラス・プラスチック・ビニール金属など
ガラスやプラスチック、ビニールや金属などの指紋は2~3か月ほど残ると言われています。しかし室内にあっても紫外線の当たる窓際などに放置されていた場合、数週間で消えてしまうかもしれない点に注意しておきましょう。
また、こうした何気ない道具や置物の指紋は、残す方も気を遣うものです。意図的に拭き取られていたり誰でも触るようなものであれば指紋鑑定の精度も落ちてしまうため、指紋を採取するかどうかは探偵側としても慎重に見極める必要があります。
屋外にある指紋の場合
屋外にある指紋を採取した場合、先ほどご紹介したように紫外線があたり指紋が消えることもあるため、数週間で消えることもあります。雨が降ると指紋も流されるので、数日で指紋採取が不可能になるケースも珍しくありません。
屋外の指紋採取は難しい点を考慮し、指紋鑑定を依頼したいのならその場所を保護するのもおすすめです。また、その他で指紋が残っていそうな違う場所で指紋鑑定を行うのも効果的と言えそうです。
紙類の場合
遺言書や怪文書に残った指紋、紙類の指紋鑑定ではどうでしょうか。保存状態にもよりますが、紙類は比較的本棚や机の中、室内に残されていることがほとんどで、数年にわたって指紋が残っている可能性も高いです。そのため「数年前の遺言書だから調べても無駄」と思わずに、紙類の場合であれば指紋鑑定に出すのも得策と考えられるでしょう。
ただし、こちらも雨に晒された貼り紙や風や光が当たる場所、極端な湿度の高い場所での保管だと指紋が残されていないことも。場合によるため一概には言えませんが、できるなら1年以内、ベストな状態で指紋鑑定したいなら数か月以内をめどに依頼するとよいでしょう。
指紋は拭くとすぐに消える?
では、残された指紋は拭くとすぐに消えるのでしょうか。指紋を消すためにドラマや小説では布巾で拭き取る動作が描写されますが、確かにエタノールなどで拭き取ると指紋は完全に消えます。ガラスや金属など、指紋が残りにくい材質だとなおさら指紋は拭きとりやすいでしょう。
紙類に残された指紋も、極論を言えば濡らしてしまうと指紋は残りません。とはいえそうすると書類の価値もなくなってしまうため、指紋をふき取る意味はないと言えそうです。反対に指紋を残してしまったからといって自分の指先を傷つけ、自身の指紋自体を変えてしまおうという方もいるかもしれません。指紋は汗の穴が隆起することで形成されるものであり、人間の構造上一生変わらないものなので、傷をつけたりやけどしたりといった程度では変わらない点に注意しておきましょう。
指紋を消さないための保管方法とは?

以上を踏まえて、指紋を残し保管する必要がある場合のおすすめの方法はあるのでしょうか。指紋が消えてしまう条件として
・屋外である
・紫外線(光)を当てる
・雨や水などで洗い流す
・エタノールなどで拭き取る
・高温多湿の場所に保管する
といったことが挙げられました。反対にこれらを防ぐと指紋は長年残すことができます。
例えば遺言書を作成した場合、その後本物かどうかを巡ってトラブルにならないように机の中に厳重にしまっておくとよいでしょう。また、指紋はビニールなどだと数か月でなくなります。そのため「ビニールなど指紋が残りにくい容器に紙類を保存する」と目的の者だけに指紋を残し保管することができるのです。
また、ビニールや金属・プラスチックなどの指紋を残しておきたい場合は、触らないように気を付けて屋内で保管しましょう。誰かが触らないようにこちらもビニール袋などに入れておくと安心です。よくドラマでジップロックのようなビニール袋に現場の証拠品を入れている場面を見かけますが、あれは指紋を残しながら保管する方法のひとつです。
指紋鑑定を探偵に依頼するとき気を付けること
指紋鑑定を探偵に依頼したいとき、気を付けることをご紹介します。指紋鑑定は「何度も経験がある」という方は少なく、必要となったときに初めて調べることでしょう。何に気を付けたらよいのか、どういったポイントで探偵に依頼すべきかを判断するのか分からない方も多いです。今、指紋鑑定で悩んでいる方に向けて依頼する際にチェックしておくポイントを4つご紹介します。
指紋で犯人特定ができるかどうか
まずは指紋鑑定によって調査目的が達成できるかどうかを考えます。記事冒頭でお伝えしたように、もしトラブルの現場に無関係な方の指紋が残っていた場合、残した方は「犯人ではないのに!」と混乱すると思いますし職場などで冤罪が起こるとそれ以上のトラブルに発展する可能性も高いです。余計な混乱を産み、業績に影響が及んだり対人関係のトラブルになったりすることもあるでしょう。
指紋鑑定をする探偵としても、指紋はそもそも「照合する相手の指紋」を採取しなくてはならないので、鑑定相手は慎重に選びます。依頼人が「鑑定して欲しい」と思っていても指紋鑑定では解決できないこともあるため、判断は探偵側に任せるようにしましょう。そして鑑定では解決できないケースもある点を考慮し、探偵を活用しなくてはなりません。
指紋鑑定を行っているかどうか
次に指紋鑑定を行っているかどうかです。指紋鑑定には特別なツールや専門知識が必要となり、知識や経験によって精度も変わってきます。探偵に指紋鑑定をする場合は、そもそも各種鑑定をその探偵・興信所が行っているかをチェックしましょう。
各種鑑定を行っており、さらに指紋鑑定の実績が豊富で自信のある探偵だと、調査項目に表示してあることがほとんどです。確認する前に探偵のサイトやメニューなどで参照できるため、一度確認しておくと安心ですね。
指紋鑑定の正確性
指紋鑑定の正確性は各探偵によって異なりますが、不安な場合はまず「実績はあるかどうか」を確認しましょう。探偵の調査では鑑定結果や調査結果を報告書にまとめてもらえますが、サンプルを見せてもらうとどの程度調べてくれるのか分かります。珍しいケースかもしれませんが、指紋鑑定の経験がなく「これからやってみる」といった探偵に依頼すると思ったような結果が得られないことも。トラブルの原因になる可能性も高いため、探偵選びは慎重に見極めるようにしてください。
探偵や興信所では、最初から契約ありきで動くことはまずありません。無料の相談を設けるところも多く、まずは問い合わせから始めてみると安心です。依頼側として指紋鑑定のどこに疑問を持っていて、不安に思っている場合も探偵に打ち明けると良いでしょう。ここで親身になって相談に乗ってくれる探偵だと調査の満足度も上がりますし、気持ちよく安心して利用できます。指紋鑑定は決して安いものではなく、費用もかかれば鑑定期間も相応に必要なもの。自分が納得できる形で依頼できるとベストです。
指紋鑑定以外にも調査方法があるかどうか
指紋鑑定だけを目的に依頼するよりも、その他の探偵ができる調査方法
・尾行
・張り込み
・聞き込み
などの手段によって問題解決も可能かどうかはチェックしておきましょう。指紋鑑定のみを目的に探偵を頼る方も多いのですが、もし思ったような結果が得られない場合は問題が解決できません。探偵とは個人にはできない深い調査をする会社なので、併せて調査を依頼できると心強いですよね。また、指紋鑑定以外の視点で調査すると、意外と問題解決が早くなることもあります。こうした多角的に問題を見てくれる探偵だと調査もスムーズなので、満足度も上がります。
まとめ
意外と知らない指紋鑑定のさまざまな部分。もしかすると「警察以外でも指紋鑑定できるとは知らなかった」という方も多いかもしれません。また、指紋は数年にわたって残ることもあれば数日で消えるケースもあります。いざというときに指紋がなくなっていないように、正しい保管方法も頭に入れておきましょう。
最後になりますが、指紋鑑定は繊細な技術と深い知識が必要となります。鑑定キットさえあれば素人でもできるものではないので、正しく活用したい方は専門家を頼るようにしてください。探偵では相談から始めることもできるため、疑問点が多い方はまずは問い合わせから始めてみると安心です。