公務員に採用調査はあるのか、調査内容と気をつけておくこと

公務員は安定した収入で人気の高い職業ですが、その分、求められる資質も多く、志望するにあたって様々な点に考慮する必要があります。その一つが採用調査(身辺調査)です。
近年では、多くの企業で行われている調査方法で、採用リスクの低減や、より信頼できる人材を獲得するために行われています。公務員でも採用調査が行われているのか気になるところだと思います。
そこで、今回の記事では、公務員の採用調査について、方法や理由などを解説したいと思います。
公務員に採用調査は行われるのか

結論をいってしまうと、公務員の採用調査(身辺調査)は実際にあります。最近では公務員の不祥事やトラブルによって、業務に支障が出たり、世間的な心象を悪くするというケースが増えてきており、公務員の採用リスクが増えつつあります。
こうしたリスクを少しでも軽減するため、公務員でも採用調査が行われているようです。
公務員のなかでも警察、自衛隊などの公安系で実施
全公務員に採用調査を行っているのかといわれると、答えは「No」です。治安を司る重要な業務を行っている、警察、自衛隊などの公務員に対して調査を行うことが基本となっています。秩序を守るべき人物がルールを破っていては世間に示しが付きません。
世間を守ると同時に、世間的にも厳しい目で見られる公務員に関しては、採用調査を行って人物に問題がないかなどをチェックします。
地方公務員、市役所、県庁職員は自己申告
トラブルや万が一の問題に備えて、公安系の職員に関しては徹底した採用調査を行うことが多いようです。しかし、通常業務を行う市役所や県庁職員、地方公務員の場合は、自己申告による調査が基本となり、率先して調査を行うということはあまりありません。
過去に犯罪やトラブルを起こしている、反社会的勢力との繋がりがあるという場合には、採用調査が行われるケースがありますが、大きな問題が発生していない場合は調査を行うことは稀です。
ただし、大きなトラブルが無いからと言って、問題点を隠していると、後に調査をされてしまうということもあるため、志望する際には正直に話してしまう方がいいでしょう。
公安に関わる職の場合は3親等まで調査される
警察や消防士、自衛隊といった公安系の職につく場合、採用調査では3親等(曽祖父、曾孫、伯父伯母、叔父叔母、甥姪)の範囲まで経歴や、過去の状況などを調べられる可能性があります。そのため調査を受ける際には、自分のことだけでなく、身内の状況についても確認しておく必要があります。
身内の中に虚偽の報告などがあると、採用に大きな影響があります。
公務員の採用調査で調べられること

公務員の採用調査ではどんなことが調べられるのでしょうか。ここでは、調査方法について解説していきたいと思います。
人間性の確認
候補者の人格、人間性、対人関係などから、適正を調査します。調査機関によって方法は異なりますが、一般的には、尾行や張り込みによる素行調査、知人、友人、親類からの聞き込みによって人間性を確認します。公務員として働くにあたって、人格や人間性は非常に重要なポイントです。
経歴、前職調査(虚偽の確認)
履歴書に記載された学歴や職歴に虚偽がないか確認します。また、犯罪歴や過去のトラブルなど、公務員として働く上で問題となる点がないかなどをチェックします。これは、公務員だけでなく通常の企業調査でも行われることなので、採用調査の基本とも言えるかもしれません。
家系、家族関係調査
独身、既婚者、子持ち、などの基本情報をはじめ、家族構成や親戚関係との関係性、家系内での犯罪、トラブルなどを調査します。これらの調査は公安系で行われる内容ですが、在職中の公務員が犯罪行為や、コンプライアンスに関わるような問題を起こした場合に調査されることもあります。
採用時だけでなく、在職中にも調査される可能性があるということを覚えておくと良いでしょう。
公務員を志望する際に気をつけること

前述した通り、公務員として働くには多くの資質が求められることになります。それらを踏まえた上で、公務員を志望する際に気をつけるべきことを解説したいと思います。
自分だけでなく、家族、親類関係の状況を確認する
公安系の公務員になる人はもちろん、公務員として働くことを考えているならば、現在の家族関係や、親類との関係性、過去のトラブル、問題点などを事前に把握しておくことが大切です。調査によって発覚してしまうと、採用に影響する可能性もあるので注意しましょう。
問題があった場合には自己申告する
公務員の採用調査では、個人的なことから素行、家族関係まで、様々なことを調べられることになります。隠しごとや経歴に問題があった場合、隠したとしてもすぐにバレてしまい、採用される可能性を大きく下げることになります。
すでに理解している問題点があった場合には、調査を受ける前に自己申告で説明を行ったほうがいいでしょう。たとえ、採用に不利になる内容であっても、誠実さや正直さが評価される可能性があります。
家族や友人、知人に対して嘘を付いているというのも、マイナスに働く可能性があるため控えたほうが良いでしょう。
まとめ
今回は、公務員の採用調査の方法と、気をつけるべきことについて解説させて頂きました。記事をまとめると以下のようになります。
- 公安系の公務員は必ずといっていいほど調査が行われる
- 通常の公務員でも、経歴や対応に不備がある場合は採用調査される場合がある
- 調査では、本人だけでなく、家族や家系を調べられることもある
- 公務員を志望する前に、自分、家族、友人などに問題がないかチェックしておく
今回の記事を読んで、公務員は家系まで調べられてしまうというイメージを持った人もいるかも知れません。詳しい調査が行われるのは、あくまでも公安系の公務員なので、間違えないようにしてください。
公務員である以上、通常の企業よりも厳しい目で見られるのは仕方のないことだと思います。採用調査はあるものだと考えて準備しておけば、いざという時に対処もできるのではないでしょうか。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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