尾行調査が犯罪になるケースとは?依頼者が気をつけるべきこと

一部探偵社の行き過ぎた調査によって、違法になってしまったケースなどもあり、尾行、張り込みは違法調査では?と考える人もいるかもしれません。しかし、探偵調査は探偵業法に則った正規の調査方法であり、違法調査ではありません。
そこで、今回の記事では、尾行調査が違法になってしまうケースや、調査方法や依頼者が気をつけるべきことについて、解説していきたいと思います。
尾行調査とは

まずは尾行調査がどんなものなのかを、その調査方法と特徴について解説したいと思います。
尾行調査とは
尾行調査とは、名前の通り、「尾行、張り込み」を中心とした調査方法のことを言います。素行調査の一環でもあるため、探偵社によっては「素行調査」として、一括りにしている場合もあります。主に「証拠集め」や「対象者の行動調査」、「各種トラブル」などを目的としており、依頼者からの情報から調査を行います。
事前情報が重要で、対象者の情報が詳しくわかるほど、尾行調査の成功率は上昇します。
尾行調査の方法
尾行調査は、2〜3人の複数調査員で行うことが多く、徒歩、車両、交通機関を駆使した尾行を行います。徒歩の場合は対象者から距離を取り、車両の場合も前に1〜2台の車両を挟んで追跡します。場合によっては、電車、バス、バイクでの追跡を行うなど、状況に応じてその方法はさまざまです。
また、自宅や職場、よく使うお店の近くで張り込みを行い、カメラでの写真撮影、動画撮影などで証拠を入手します。
尾行調査は合法的に認められている
尾行、張り込み調査は、探偵業法と言われる法律で認められた「合法的な調査方法」です。そのため、これらの調査方法を率いて、尾行調査を行うことに何ら違法性はありません。尾行=ストーカー行為と考える人もいますが、ストーカー行為には「一定の規定」があり、それに該当していない場合はストーカー行為とは認められます。詳細について、次の項目で解説します。
個人での尾行調査は推奨できない
尾行調査は、尾行、張り込みという方法を利用するため、調査を行うだけなら素人でも可能です。ただし、尾行や張り込みは、「ストーカー行為」や「不法侵入」と密接な関係性を持っており、方法を間違えると違法行為になってしまうことも考えられます。
プロの調査員であれば、違法行為になる前に調査方法を変更する、中止するといった対応策を講じることができますが、知識やノウハウのない素人の場合は、違法行為のまま調査を続行してしまうことにもなりかねません。
これらの理由から、尾行調査は素人にお勧めできず、個人で行うべき調査ではないということをお伝えしておきます。
尾行調査が違法になってしまうケースとボーダーライン

プロの調査員は、不測の事態に対応できる状況を作りつつ調査を行いますが、状況によっては、違法行為や調査失敗となってしまうこともあります。そこで、ここでは、違法行為になるケースや合法と違法のボーダーラインについて解説します。
合法と違法のボーダーライン
探偵社は、探偵業法によって調査することを許可された「民間企業」です。そのため、警察のような権限はなく、探偵業法と一般社会の法律を遵守した上で許可された調査しか行うことができません。どのような状況下であろうと、法律を破った調査方法が違法行為となります。
例えば、相手に気づかれたのにも関わらず、尾行や張り込みを続ける行為は「つきまとい、待ち伏せ、うろつき行為」として、ストーカー規制法違反になる可能性があります。また、対象者の車や私物にGPSを
取り付ける行為も、ストーカー規制法違反として違法行為に該当する可能性があります。
このように、探偵調査は現存する法律に違反しない範囲内で行うのが鉄則であり、探偵社にしかない特別な権限などは存在しないため、探偵にしかできない調査があるということはありません。
違法調査として犯罪に該当してしまうケース
以下の場合は、違法調査として調査失敗になる可能性があります。
- 対象者に調査の実態(尾行、張り込み、GPS )が発覚したのに調査を続行した
- 調査中に自宅、職場などの市有地に侵入した(不法侵入)
- 個人情報や信用情報を不正に取得した
- 対象者のスマホ、PCのパスワード解除、勝手に閲覧(不正アクセス禁止法)
- 調査で得た情報を第三者に漏洩した(依頼者も含む)
- 適当な調査で法外な費用を請求した(詐欺行為)
尾行調査が違法となってしまうのは、探偵業法はもちろん、法律違反を行った場合です。多くの場合は調査中に起きる出来事ですが、中には詐欺目的で適当な調査を行い、高額な調査費用を請求する悪徳探偵社も存在しており、この場合も違法行為となります。
尾行調査で犯罪にならないための対処法

ここでは、尾行調査で犯罪行為を行わないために、依頼者がやるべきことを解説したいと思います。
実績があり、違法行為を行わない探偵社を選ぶ
現在、日本には数多くの探偵社が存在しており、信頼できるところから、悪徳業者まで多岐に渡ります。犯罪行為を行わないためには、「実績がある探偵社」を選ぶことが最も近道になります。調査実績があり、失敗率の低い探偵であれば、違法調査を行う可能性は低いと考えて良いでしょう。
探偵社を選ぶ場合は、事前に相談窓口で調査の相談を行い、費用や調査方法、実績などをしっかり聞いておくようにしましょう。実際に契約した際に費用が違うという状況を防ぐために、相談した際にメモを取っておくのもお勧めです。
違法行為を行わないように依頼者も気をつける
調査失敗理由には、依頼者の情報漏洩や、依頼者の言動により、対象者に調査がバレてしまうということもあります。そうした場合には、依頼者が処罰される可能性もあるため注意が必要です。依頼する側も法律や違法行為について、事前に調べておくと良いと思います。
まとめ
今回は、尾行調査の違法性と犯罪になるケースについて解説させて頂きました。記事をまとめると以下のようになります。
- 尾行調査は合法的に認められた調査方法
- 探偵業法、その他の法律違反によって犯罪行為になってしまう可能性がある
- 犯罪にしないためには、探偵社の選定、依頼者の準備が大切
調査が違法になってしまうケースのほとんどは、ずさんな調査を行う探偵社や悪徳業者によるものです。実績と信頼にある探偵社であれば、違法行為になるような調査は行わず、危険性があれば即時調査を中止します。
犯罪行為を起こさず、調査を成功させるためにも、信頼できる探偵社を選ぶようにしてください。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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