浮気調査に小型カメラは使える?逆に不利になったりしない?

パートナーが浮気しているかもしれないと感じたときに、まずは自分で確かめる方は多いのではないでしょうか。
ある程度確信が得られてから探偵事務所に相談し、調査依頼をすると思います。
しかし、確信を得るための調査で小型カメラを使った場合、違法性が問われ逆に損害賠償請求されたり、証拠として提出できなくなる可能性があることをご存じですか?
もちろん、そうでない場合も多数ありますが、知らずにした行動が違法行為になってしまうこともあります。
今回は、浮気調査で小型カメラを使う場合の注意点や、小型カメラの種類などについて詳しく解説・紹介をします。
小型カメラにはどんなタイプがあるの?

小型カメラといっても、種類が豊富でどれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
どういう場面で使うのか、どんなものがあるのか解説していきます。
室内で使うなら据え置きタイプ
室内で使いなら、ある程度大きさがあっても隠しやすいと思いますし、性能もいいものが多くなります。
- フック型
- スピーカー型
- ライター型
- ACアダプタ型
- 置時計型
- 火災報知器型
- デジタルフォトフレーム型
暗視機能付きや人感センサー付きなど、夜間や人の出入りが少ない寝室などに設置することを想定したものもあります。
基本的にこれらの小型カメラを設置するのは、自宅のリビングか寝室になると思います。
置きっぱなし、つけっぱなしになると思いますので、ある程度、メモリーと電池の容量があるものを選びましょう。
屋外で使うなら身に着けるタイプ
尾行調査など屋外で使用する場合は、身に着けるタイプのものがいいかと思います。
- スマートウォッチ型
- ボールペン型
- バックパック偽装型
- カーリモコン型
- 眼鏡型
望遠レンズのカメラがあれば一番いいのでしょうが、プロではない方の尾行でカメラを構えるとかなり目立つので、こういったものを使う方が多いのではないでしょうか。
かなり距離を空けて尾行するなら、カメラやスマートフォンでも目立たないと思いますが、至近距離からはっきり顔を映したい場合は活躍すると思います。
小型カメラで隠し撮りをしたものは裁判で使える?

相手の同意を得ずに撮影すると、盗撮になって証拠として採用されなくなるのでは?と不安になるでしょう。
実際に小型カメラで撮影した映像は証拠として裁判で提出すれば、採用されるのでしょうか?
採用されるがどうかや、どこまで撮影していいのかを解説していきます。
民事訴訟なら証拠能力はある
結論から言えば、十分に証拠として提出できます。
しかし、あくまでも「違法性がない」場合に限ります。
いくら浮気調査といえど、盗撮していることには変わりありませんので、小型カメラでの隠し撮り、盗撮はグレーゾーンの行為だと知っておいてください。
浮気調査の中では、一般的に「盗撮するにあたる合理的な理由」があれば違法性がないと判断されます。
ですので、探偵などがホテルから出る写真を撮影しても違法性はないことになります。
逆に、浮気に関係ないものの撮影などは違法性が問われる可能性があります。
自宅や自家用車に設置するのはOK
自宅や自家用車に小型カメラを設置して、その映像を証拠とすることは違法となりません。
しかし、浮気の証拠として認められるためにはいくつか基準があります。
- パートナーと浮気相手の性行為の様子
- パートナーと浮気相手の性行為に類似する行為の様子
- 浮気を認める発言などがされている映像
- パートナーと浮気相手がラブホテルに出入りする様子
これらが記録されていなければ、証拠とはなりません。
客観的に見て浮気している事実がわかることが必要です。
単純に一緒にいただけでは、浮気の証拠として認められませんので注意してください。
「違法」になる線引きはどこ?

違法性が問われることになる線引きは難しいところです。
ですので、素人が無理に尾行・撮影などをすると、意図せず「違法行為」となっていたということもあり、浮気とは別件の裁判へと発展する可能性もありますので注意してください。
ここでは、違法行為になりえる事例をいくつか挙げていきます。
住宅侵入罪
浮気の証拠を手に入れるために、浮気相手宅のリビングに小型カメラを設置すると「不法侵入」になり、違法行為となります。
また、敷地内に入り室内を盗撮する行為も同様です。
相手がマンションなどの集合住宅に住んでいる場合は、その駐車場や共用部分、ゴミ捨て場なども不法侵入の範囲にあたります。
住宅侵入罪が適用された場合、「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」になります。
プライバシー侵害
パートナーの衣服、持ち物に小型カメラを設置する行為はプライバシーを侵害したとして不法行為に当たる可能性があります。
また、尾行も度を越せば違法性が問われるようになります。
友人などに協力してもらって尾行したりするのも同様です。
プライバシー侵害は、刑法上の罰則は設けられていませんが、相手方から損害賠償請求される可能性があります。
小型カメラ使うときに注意すべきポイント

小型カメラを実際に使う時に注意しておきたいポイントを2つご紹介します。
カメラの性能
相手の衣服や持ち物に小型カメラを付けるのはかなり難しいです。
そうなると、室内に設置するか尾行で証拠映像を抑えていくことになるでしょう。
そういった状況だと、距離があることがほとんどです。
ある程度距離があっても、顔や動きがしっかり把握できる性能があることが望ましいです。
室内に設置する場合だと、音声もクリアに聞こえるものだとなおいいですね。
無理はしない
一番大切なことは、無理をしないことです。
尾行調査にしろ、室内に設置しての撮影にしろ、何も知らない状態で始めてしまうと思わぬ落とし穴にはまってしまうかもしれません。
まずは探偵や弁護士などのプロに相談し、どういう手を打つべきか、どんなカメラをどこに設置するかなどのアドバイスをもらうことをおすすめします。
プロの方は違法行為についても詳しいと思いますので、自分が不利にならない立ち回りのためにも、一度は話を聞いてみましょう。
まとめ
小型カメラの種類や使う場合の危険性、注意点などをご紹介しましたが、いかがでしたか?
浮気が疑われる場合は、居ても立っても居られない気持ちはわかりますが、無理に動いて相手に気づかれたり、証拠が処分されてしまう恐れもあります。
さらに、違法性が問われてしまえば、こちらが逆に不利になり、慰謝料を請求されることもあります。
一歩間違えれば、自分だけでなく周りの人たちも巻き込む可能性があることを覚えておきましょう。
気が逸るとは思いますが、まずは探偵や弁護士などの専門家に相談し、対策を立てた上で行動に移しましょう。
尾行や詳しい素行調査などは、無理せずプロに依頼することをおすすめします。