探偵に依頼するなら、大手か?個人か?詳しく解説
探偵事務所は、大きく分けると2種類あります。
それが、『大手探偵事務所』と『個人探偵事務所』です。
令和3年の探偵業の届出状況は、届出数6,693社でうち、「個人」は4,871人、「法人」は、1,822社となっています。全体の7割以上が「個人事務所」になっています。
また、法人だからといって、必ずしも大手探偵事務所とは限りません。
単純にどちらが良い悪いということは言えませんが、探偵に依頼を考える際、その違いを知っておく必要はあります。
規模別探偵事務所の特徴
探偵事務所とは、主に「浮気調査」「素行調査」「人探し」などの依頼を受けて調査する会社のことをいいます。
探偵事務所を開業するためには、営業開始の前日までには、探偵業開始届出書を最寄りの警察署経由で公安委員会に提出します。
国家資格などは、特に必要ありません。
- 探偵業開始届出書
- 手数料 3,600円
- 添付書類(「個人」と「法人」で異なる)
ただし、禁固以上に刑に処せられたり、自己破産の申し立てをしていてまだ免責決定(復権)がされていなかったりした場合など、探偵業の開始が認められない場合もあります。
探偵事務所と興信所
日本の探偵事務所は、元警察官によって誕生し、興信所は銀行の関係者によって創設されたという歴史があります。
初期の探偵事務所は、刑事事件において警察の捜査協力、興信所は、新規取引先の経営状態などをチェックする信用調査に重きを置いていました。
しかし、現在では探偵事務所も企業調査や信用調査をすることもあり、興信所が浮気調査をすることもあります。
特定の分野に力を入れている会社ありますが、探偵事務所と興信所に大きな違いはないといっていいでしょう。
現代では、探偵事務所と興信所を含めた依頼の約7割が、浮気調査だといわれています。
大手の探偵事務所などは、資金力があり、広告費をかけて宣伝していることも多く、インターネットで「浮気調査」「探偵」「人探し」などのキーワードで検索すると、上位に現れるところといってもいいでしょう。
【大手の特徴】
- 従業員が、数十人~100人程度
- 全国規模での展開により、各地に営業所がある
- 看板や電車内広告、メディア出演などで宣伝を行う
専門的な探偵事務所
裁判などの法的措置を視野に入れて、調査を依頼する場合。
たとえば、浮気調査では、浮気の事実が証明されれば、離婚調停や慰謝料請求といった法的措置をとることができます。
しかし、法的措置を依頼者自身で進めることは困難です。
また、探偵事務所や興信所が、法的措置のサポートをすることはできません。
そのため、弁護士との提携があれば、スムーズに法的措置の準備を進められます。
探偵事務所の中には、警察OBを積極的に採用しているところもあります。
警察で培った調査ノウハウを、探偵業務に生かせるためです。
警察OBは、聞き取り、尾行、張り込みなどの調査で即戦力になります。
そして、違法行為に関する調査についても詳しいため、安心して依頼ができます。
規模別探偵事務所を解説
探偵事務所は、大きく分けて「大手」「中小規模」「フリー・外注専門」があります。
大手探偵事務所の特徴
「大手」とは、資金力が豊富で全国展開し、各都市に複数の支店を持つ探偵事務所です。
全国各都市に拠点があるということは、人探しや行方調査で中小探偵事務所にない機動力を発揮できます。
また、大手探偵事務所の多くは、創業から何十年と経っているため、調査力や料金面で安心感があるのが特徴です。
【フランチャイズ展開】
大手の中には自社で拠点を設けず、フランチャイズ展開をしている探偵事務所もあります。
「全国に100拠点以上」という宣伝文句の探偵事務所は、フランチャイズだと考えてもいいでしょう。
フランチャイズの探偵事務所は、全国展開ということで安心感がある一方、無駄に調査期間を伸ばしたり、法外な料金を請求されるなどのトラブルも発生しています。
また、自社で拠点を持つ事務所とは違い、連携を取ることが難しく、調査力に差がでることもあります。
中小規模探偵事務所の特徴
全国にある探偵事務所のうち、約80%が個人事務所になります。
首都圏や主要都市を除けば、自宅近くに大手探偵事務所があるわけではありません。
ネット検索から近い営業所を探し、依頼する場合、個人事務所ということになります。
個人事務所は大手と比べても、調査自体に大きな違いはありません。
むしろ、地元密着型の中小規模の探偵事務所は、地の利を生かした調査を行います。
大手との大きな違いとして、メディア出演や専門スタッフが在籍していないという点です。
中規模の探偵事務所では、自社スタッフ10人ほどの事務所が一般的です。
相談~アフターケアまでを自社スタッフで行うことが多く、各業務についての知識と経験を有しています。
中規模クラスでは、2~3の業務を1人が担当することになります。
1人が相談を受けて現場で調査を行い、手の空いているスタッフがその補助に当たります。
【地元密着型】
個人事務所の多くが、自社または2~3の支社のみで活動しています。
地元に拠点を置き、長年の経営実績を積み上げています。
地元に人脈があり、人口、交通網、情報、施設などを熟知しているため、土地勘を利用して調査を実施できます。
交通事情や施設情報からターゲットを追跡して、証拠を押さえることができれば、短時間で調査を完了することもできます。
【低料金】
中小規模クラスは、機材や情報収集にお金をかけているといえます。
宣伝・広告費にお金をかけていないため、依頼者への料金負担を軽減することができます。
フリー・外注専門探偵の特徴
探偵の経歴が長い場合、独立して個人で探偵業して、大手探偵事務所や中小規模の探偵会社と業務委託契約を結んで運営しています。
外注の探偵は、調査能力がなければ依頼されることはないため、調査力は高く、調査結果もシビアです。
下請け専門の外注事務所の中には、専門調査のスペシャリストが存在しています。
フリーの探偵には、広告や宣伝などの営業行為が苦手な調査に専念したい人物が多いです。
大手探偵事務所のメリット・デメリット
【メリット】
- 弁護士が経営している探偵会社もあり、男女トラブル、浮気調査などのアフターフォローが可能。
- 広告に有名人が起用されているので、安心して依頼できる。
- ホームページが見やすく、料金体系も分かりやすい。
- 調査員の数が多く、教育や統制がとれている。
【デメリット】
- 浮気調査や人探し調査では、調査料金が高額になる場合が多い。
- 調査費用は高いが、浮気の証拠が取れなかったり結果が出ないこともある。
- 親族以外の人物では、調査できないことが多い。
- 人探し・行方調査などの場合、データ調査などの特殊な調査は行わない。
- 弁護士や著名人は、個人的な相談がしにくい。
中小探偵事務所のメリット・デメリット
【メリット】
- 相談を受けた担当が責任もって調査してくれるため、信頼関係が深まる。
- 調査中は、リアルタイムで報告してくれる。
- 調査時間や費用面での融通が利きやすい。
- 人探し調査・行方調査などの場合、データ調査を活用した特殊な調査が可能。
- 弁護士や著名人でも、相談しやすい。
- ある程度の融通が利く。
【デメリット】
- アフターサービスやサポートが、足りない。
- ネームバリューがないため、少し不安感がある。
- 経験の浅い調査員を起用することがある。
- 行方不明者、失踪、家出人などの聞き込み調査の場合、人手が足りない。
フリー・外注専門の探偵のメリット・デメリット
【メリット】
- 調査力が高い。
- 調査に対して、真摯に向き合う人が多い。
外注専門の探偵は、一般の依頼者は、会う機会は殆どありません。
【デメリット】
- 宣伝・広告媒体力が足りない。
- 依頼者との信頼関係が築けない。
まとめ
大手探偵事務所は、広告を大々的に行わず、調査費用を抑えている大手もありますが、多くの事務所は広告にお金を掛けているため、調査料金が高額になる傾向があります。
個人探偵事務所は、実力の差が個々で激しいです。
そのため、質の低い探偵事務所も存在します。
事務所の規模以外の要素として、料金の適正、アフターサポート、調査員との相性などを加味して総合的な判断が大切です。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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