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探偵コラム

LINEを無断チェックする浮気調査はリスク大!詳しく解説

配偶者の浮気を疑い始めるきっかけのひとつとして、スマートフォンを挙げる人も少なくないでしょう。ロック解除のパスワードを変更した、誰かとずっとやり取りをしているといった変化があるものです。浮気調査のためスマホやLINEなどを盗み見することのリスクについて解説します。

スマホのパスワードを勝手に解除するのは不正アクセス?

配偶者の浮気を疑い、LINEなどのメッセージアプリやメール内容、画像データを確認したい衝動に駆られたとき、まずクリアしなくてはいけないのがスマートフォンのロック解除です。パスワード入力や指紋などの方法がありますが、本人に許可なく解除することは問題ないのでしょうか。

不正アクセス禁止法について 

抵触する可能性があるのが「不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)」です。この法律は名称の通り、不正なアクセスを禁止するものでインターネットを介した犯罪が急増したことを受けて、2000年に施行されました。

どういう行為が不正アクセスに該当するのかは、同法第2条の4に「アクセス制御機能のある特定電子計算機に対し、ネットワークを通じて他人のID・パスワードを入力して、制御されている利用を可能にする行為」など3つが定められています。基本的にネットワークを介して利用権者の承諾なく、利用制限を解除するような行為だとされています。

では、スマホやLINEのパスワードを勝手に入力し、許可なく解除する行為はどうかというと、違法だとは言えないもののグレーな行為だと認識したほうがいいでしょう。

それは第2条4の2の条文の中に「又は指令を入力して当該特定電子計算機を作動させ、その制限されている特定利用をし得る状態にさせる行為」と記されているためです。パスワードなどの指令を入力し、制限されているはずの利用を行える状態にすることも該当するおそれがあります。

ただし、一般的にスマホのパスワードは4桁入力で安全性がさほど高くないローカル認証であり、配偶者が浮気チェックを目的に解除したことで、即、不正アクセス罪に問われる可能性は低いと考えられます。

家族間でも成立するか否か

不正アクセス禁止法は主にハッキングやネットウイルスによる犯罪を想定したものですが、対象者に制限があるかというと、ありません。

同法第3条「不正アクセス行為の禁止」に「何人も、不正アクセス行為をしてはならない」や第4条「他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止」に「何人も、不正アクセス行為目的で、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を取得してはならない」など、すべての禁止事項において「何人も~」と明示されているため、家族間であっても成立します。

LINEのメッセージの盗み見はプライバシー侵害?

配偶者のスマホをチェックする際、真っ先にLINEを開く人は多いでしょう。LINEはプライバシー管理でパスコードロック設定をしていれば、アプリ起動時に4桁のパスワード入力が必要です。スマホと合わせて二重のロックをかけていることになり、赤裸々なやり取りを交わしている確率は高くなります。

浮気しているかを確認するため、こうしたメッセージを許可なく見ることはプライバシー侵害に該当するのでしょうか。

プライバシーの侵害は民事責任

プライバシーの侵害の意識は有名人だけでなく、一般的にも浸透しています。特にSNSが広まったことで、より身近な問題として捉える人が多くなりました。

しかし、法律的には「プライバシー法」など具体的に定められたものは存在しません。憲法13条の個人の尊重と自由、幸福追求権への最大限の尊重、民法709条の不法行為による損害賠償を元に判例を重ねた結果、社会に根づいた権利だといえます。

不法行為であるため民事責任を問うことはできますが、刑事責任を問うことはできません。

プライバシーの侵害が成立する条件とは

プライバシーの侵害の基準は以下の条件を満たすものと考えられています。

  • 私生活上の事実、事実と受け取られるおそれがある
  • 一般的に公開されていない
  • 公開されたくない事柄

スマホに保存されている個人的なやり取りや画像などのデータは「私生活上の事実」であり、「一般的に公開されていない」もの、かつ、スマホ本体やLINEにロック設定をしているということは「公開されたくない」と思っている証しです。それを無断で暴く行為は、個人のプライバシーを守る権利を侵害しているといえます。

また、不法行為は「故意、または過失」によって行われた行為であるので、偶然、目に入ってしまったことはプライバシー侵害には該当しないと想定されます。

例えば、新しいメッセージ受信を知らせるポップアップ画面をたまたま見たとしてもプライバシーの侵害にはなりませんが、許可なくロック解除をしてチェックした場合はプライバシーの侵害を問われる可能性が高いです。

LINEは証拠として有効? 

LINEでやり取りしているメッセージなどのデータ類が不倫の証拠として有効かどうかは、取得と保存方法によります。

原則、違法な手段で取得した証拠は裁判などで認められません。しかし、離婚や不倫による損害賠償請求は民事裁判であるため、勝手にスマホを操作したからといって一切認めないほど厳格ではないようです。ただし、不倫相手からプライバシー侵害で訴えられる可能性はあります。

何より注意すべきは、証拠の保存方法です。
スクリーンショットなどのデジタルデータは改ざんが容易なため、証拠能力は低く見られています。配偶者本人のスマホであることを示すため、本体も写るようにフィルムカメラで該当の画面を撮影する必要があります。

複数の証拠と組み合わせる

肉体関係があることを明確に書いたメッセージや画像などは、不倫の証拠としてかなり有効ですが、そうでない場合はできるだけ多くの証拠を集めることが重要です。

不倫を疑ってもおかしくない状況を示す複数の証拠があれば、探偵などへの調査依頼もスムーズに進みます。

まとめ

配偶者の言動に不信感を抱いたとき、まず確認したくなるLINEですが、許可なく操作するのは逆に責められるリスクがあるうえ、よほど確実な内容でない限り証拠としては弱いといえます。LINEのやり取りだけで不倫だと決定づけるのではなく、あくまで疑う証拠のひとつとして活用するのがオススメです。

投稿者プロフィール

この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。

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