反社会的勢力に属する「半グレ」について解説

暴力団などの取り締まりを強化する法律や条例などによって、反社勢力の力は弱まりつつあります。しかし、その一方で「半グレ」と言われる集団が増えてきており、近年では暴力団に代わって悪事を働く集団の代名詞となっています。
そこで、今回の記事では、反社会的勢力に属する「半グレ」とはどんな存在なのか、また半グレが行う犯罪や、被害にあってしまった場合の対処法などについてもご紹介していきたいと思います。
半グレとはどんな集団なのか

近年、暴力団に代わり「半グレ」という集団による犯罪行為が増えてきています。半グレは、裏社会を調査しているジャーナリストが名付けたことがきっかけと言われており、ヤクザ(暴力団)と堅気の中間、黒と白の中間であるグレーにかけて呼んでいると言われています。
半グレは暴力団ではない
半グレ組織は元暴走族や、不良グループ、元暴力団員などによって構成される犯罪組織で、基本的に暴力団と関係性はありません。半グレ組織は「一般市民」をターゲットにした犯罪行為を行うことが基本であり、ある程度の線引きを行っている暴力団組織とは性質も異なります。
どちらも同じ反社会的勢力であるものの、ターゲットを無差別に選ぶ半グレ組織の方がタチが悪く、悪質であると言えます。
暴力団との大きな違い
暴力団はピラミット型組織の縦社会で、組長に対して子分が服従するという序列がしっかりと構成されています。組織内でルール違反したいものは組織内で処罰されたり、制裁を受けるということもあるようです。
一方で半グレ組織はこうした序列や縦社会といった概念がなく、仲間同士で悪事を働くという特徴があります。そのため、階級のようなものは存在しておらず、絶えずトップが入れ替わり、仲間内でのトラブルを組織で解決させるといったことも基本的には行いません。
また、半グレ組織は20〜40代の若い世代が中心となって形成されており、年配者を含む暴力団組織とは構図が大きく違います。不良や暴走行為を行う人物を取り込むことで勢力を増しているため、今や半暴力団以上の脅威があるといっても過言ではありません。
半グレ組織は「準暴力団」という認識
半グレ組織は暴力団ではないため、暴対法や暴力団排除条例に該当することがなく、犯罪行為を行いやすいとして、暴力団組織が利用するというケースも増えています。そのため、警察では半グレ集団を「準暴力団」と扱っており、マークしています。
とはいえ、暴対法で取り締まることができないため、半グレ組織が違法な行為を行なっていないかを調べる以外に方法がないというのが現状のようです。
半グレ組織が行う主な犯罪行為

暴力団といえば、暴力行為や市民への脅迫、恐喝行為など、犯罪行為をイメージしやすい部分があると思いますが、半グレ組織の犯罪行為と言われると、首を傾げてしまうところも有るかもしれません。そこで、半グレ組織が行う主な犯罪行為について、具体的に見ていきたいと思います。
振り込め詐欺(オレオレ詐欺)
半グレ組織が行う代表的な犯罪行為が「振り込め詐欺」です。高齢者をターゲットに息子を装って近づくことから「オレオレ詐欺」などと言われることもありますが、最近では手口が巧妙かつ複雑化しており、単純に判断が難しいケースも少なくありません。こうした犯罪行為に長けている人であれば、電話やメールなどから振り込め詐欺であることを認識することができますが、馴染みのない人の場合は、巧妙な手口に騙されてしまうということも少なくありません。
特に、警察や郵便局、金融機関や病院などを装って連絡してくる手口は日に日に巧妙化しているため、警戒している人でも騙されてしまう可能性があるといえます。
リフォーム詐欺
近年ではマイホームのリフォーム詐欺が増えていますが、これらにも半グレ組織が関わっていることが確認されています。「無料診断」という言葉で近寄り、実際には一般のリフォーム料金の数倍の金額を請求し、お金を騙し取る方法です。リフォームする必要がない家であれば、一部を意図的に破壊してリフォームする状況を作るなど、非常に悪質性の高い犯罪行為です。
半グレの多くは警察に足がつかないよう、期間を限定していることが多いため、気付いたときにはすでに手遅れだったということも少なくありません。
半グレ組織に騙されないための対処法

暴対法では処罰できないため、現時点で半グレ組織を取り締まることができません。そのため、一般の方一人一人が詐欺や犯罪行為の被害に遭わないために、日々気を付けていくことが重要になります。
半グレ組織の犯罪行為は一般生活に潜んでいる
暴力団はその世界特有のルールがあり、一般市民とは線を引いていた部分もあったため、犯罪行為を特定することが比較的容易であったといえます。しかし、半グレ組織は一般市民を装い、無差別に犯罪行為をおこなっている為、特定が難しく、警察が取り締まるには限界があります。
会話の中で少しでも「おかしい」「違和感を感じる」ということがある場合は、安易に同意せず、警察や弁護士などに相談してみましょう。
半グレを見分ける
半グレの人間は「違法行為」を行うことに躊躇せず、暴力団員のように一般人に迷惑がかからないようにするという配慮も少ないため、比較的見分けやすいという特徴があります。大きな特徴として「不良」として活動している人や、人に迷惑をかける行動を平気で行う人です。
半グレの人間は一般市民と同じように生活しているため、ファッションや素行などで見分けるのが困難ですが、悪事を働くことに罪悪感を持っていないことも多いため、不良的な行動や迷惑をかける行動が目につくようなら「半グレの人間」として考えてもいいかもしれません。
証拠になるものを残しておく
振り込め詐欺や、その他、犯罪行為における証拠をしっかり残しておくことで、警察に対応してもらえる可能性が高くなります。特に通話記録や、証拠書類、実際にあった場所、連絡先など、不審に感じた場合はこれらの情報を押さえておくと半グレ組織の取り締まりに役立ちます。
まとめ
今回の記事では反社会的組織に属する半グレ組織について詳しく解説させていただきました。半グレは暴力団にかわる危険な組織です。一般市民を巻き込む犯罪や、問題行動が多いことから、その悪質性は暴力団以上であり、今後の動向をしっかりみていく必要があります。
半グレによる犯罪行為を感じた場合は、警察に相談するということを忘れないようにしてください。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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