証拠の取れる興信所探偵社 「まごころの調査」でお客様へ安心をお届けします。

探偵コラム

背任罪とは?構成要件や類似犯罪との違いについて解説!

背任は会社だけでなく、PTAや町内会など身近な組織においても起こり得る犯罪です。しかし、強盗や傷害のように一目瞭然ではないため、何をしたら背任になるのか明確にわからない人も少なくありません。分類や構成要件など背任の基礎知識を解説します。

背任は企業犯罪か個人犯罪か  

背任がニュースで取り上げられるのは大企業や被害額が高額なこともあり、企業犯罪だと認識している人も多いでしょう。まずは背任がどういう犯罪なのかを解説します。

背任は犯罪の中で知能犯に分類され、さらにその中の財産犯、経済犯のひとつとされています。背任が成立するために必要なことについては後述しますが、会社などの組織を舞台とした財産、経済の犯罪という性質から、企業犯罪のイメージが強いと考えられます。

組織を舞台にした個人犯罪

従来の企業犯罪は組織的に行われている独占禁止法違反や偽装表示などの食品衛生法違反が多く、会社の利益のために行われることがほとんどです。犯行に関わる従業員も「会社に損害を与えてやろう、自分が利益を得る」といった反規範的意識は少ないといえます。

背任や特別背任は、会社などの組織を舞台に行われる財産、経済犯罪ですが、個人の利益を目的としていることから個人犯罪と捉えられています。しかし、犯行に及んだ従業員の立場や権力範囲、規模によって、会社だけでなく社会に影響を及ぼすこともあるため、一般の個人犯罪とまったく同じとはいえません。

横領と特別背任との違い

背任と類似した犯罪に横領と特別背任があります。
財産犯である背任が会社など組織の財産に関わる犯行なのに対し、横領は「他人から預かった物を、自分の物として利用、処分すること」であり、対象は金銭など財産に限定されていません。例えば自分が管理しているボールペンなど会社の備品を持ち帰る行為も横領に該当します。実際に使っているのは自分ですが、会社から支給されているため会社の物といえます。

特別背任は、行為自体は背任と同じですが、取締役や監査、会計参与など一定の権利を持っている者が犯行に及んだ場合に成立します。ちなみに背任と横領は刑法に定められており、特別背任は会社法に定められた特別刑法で、背任よりも刑罰は重くなります。

背任の構成要件~立場と目的 

背任は刑法247条に「他人のためにその事務を処理する者が、自己もしくは第三者の利益を図り、または本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と記されています。

一読しただけで背任が成立する内容を具体的に把握できる人は多くないと思います。もしもの際に備えて、知っておきましょう。

事務を任された立場であること

背任の構成要件のひとつ目は「他人のためにその事務を処理する者」で、背任の主体となる部分です。一見すると事務作業を行う人すべてが該当しそうですが、「他人のために」というところがポイントになります。

「自分の事務処理」を怠ったとしても背任には問われません。例えばネットで売った商品を客に渡さなかったとしても、それは「自分の事務処理」であるため、背任は成立しないと考えられます。

本人が行うべき事務処理を会社などの組織に委託されて、業務を行う立場の者であることが必須要件です。すぐに思い浮かぶのは雇用関係ですが、それ以外の請負や委任、委託関係であっても、成立します。

自己、第三者の利益、加害が目的

ふたつ目の構成要件は「自己もしくは第三者の利益を図り、または本人に損害を加える目的」です。自己とはそのまま自分自身のことで、本人とは会社などの組織をさしています。

つまり犯行には、自身、もしくは第三者の利益か、会社に損害を与えるための図利加害目的(とりかがいもくてき)が必要です。少しわかりにくいですが、「会社の利益を目的とした」行為で損害を与えたとしても、背任行為には該当しないことを明言した要件だといえます。

どんな業務であっても、リスクはゼロではありません。上層部も多少の損害があることを認識したうえで、会社のために取引せざるを得ない局面もあります。そうした行為すべてを背任に問うのは非現実であるため、要件に犯行の目的が含まれています。

背任の構成要件~行為と損害 

背任が成立する構成要件は、残り2つがあります。これは先述した立場と目的に比べると、わかりやすいです。

法的に行うべきではない行為

3つ目の要件は「その任務に背く行為」です。
犯罪行為そのものといってもいいですが、任務違背行為と呼ばれており、本来の任務に背き法的に行うべきではない行為をさしています。行為の定義や判断については、様々な学説がありますが、法令や通達はもちろん、内規、契約といった会社との信任、委託関係が考慮されているようです。

具体的な行為には、リベートの受け取りや回収の見込みがないことを認識しながら適切な処置を行わずに貸付を行う不正貸付、配当する利益がないにもかかわらず、粉飾決算などをして株主に余剰金の配当を行う蛸配当などが想定されます。

事実の損害と見込みの損害

最後の要件が「本人に財産上の損害を加えた」です。
これは、そのまま読むと背任行為によって会社(本人)の財産が減少した事実としての損害が該当するように思えますが、それだけではありません。本来、得られるはずだった利益が背任行為によって得られなかった、いわば見込みの損害も含まれます。前者は積極的損害、後者は消極的損害といわれています。

では、背任行為を行ったものの会社に損害がなかった場合、背任は成立しないのでしょうか。背任が分類されている刑法第37章「詐欺及び恐喝の罪」は同法第250条の未遂罪が適用されているため、損害がなくても背任未遂罪が成立します。

まとめ

背任は立証が難しいといわれています。
損害の算出や行為の証明だけでなく、不審人物の割り出し、犯行目的の確定という証拠が必要になるため、自社の調査だけで疑惑の域を超えることは困難です。

会社としてはイメージ低下を防ぎ、事業活動に影響を与えないためにも、なるべく早い段階で穏便に治めたいというのが正直なところでしょう。それには探偵や興信所などの調査機関に社内調査を依頼し、証拠を得るのがオススメです。

お気軽にご相談ください。

PIO探偵事務所では、様々なお悩みに対応しております。

お気軽にご相談ください。

探偵コラムColumn