採用調査は同期にも協力を求める?どのような方法で進めるのか等解説
採用調査は、企業と応募者の認識の相違を出来るだけなくすために行われます。就職してから思っていたのと違ったとすぐに辞めてしまう社員がいると時間が無駄です。そのため新卒だけではなく、中途採用の場合でも対象になることがあるのです。人材を集めるのはかなり大変な作業です。それを仕事と並行して進めなければならないので、かなりの重労働になります。
また履歴書を見るとかなりの実績があるのですが、話してみた感じだとそんな風には見えないと不安にある思うこともあるでしょう。真実を確かめたいと思っても方法が分からず、妥協して採用したら経歴を詐称していたなんてケースも少なくはありません。そうなると企業にとってかなりのロスが生まれます。そんな問題を解決するために採用調査があるのです。では実際にどのような方法で進めていくのか、どんな人に聞き込みをするのかなど紹介していきます。
採用調査で調べる項目
何事にも行動に移す前に確認事項があります。特に採用調査に関してはどのような点を明確にしたいのかしっかり話し合う必要があります。まずはどんなことがチェック出来るかを解説していきます。
会社側としてはあれもこれも知りたいと思います。情報は多い方が信憑性が上がるからです。しかし、どうしても個人情報保護法を配慮しなければならない点があります。そこは理解しておきましょう。
学歴や経歴
履歴書に必ず記載する事柄として学歴や経歴が挙げられます。大学に進学しているか、どんな学校に行っていたかなどを企業は知りたいのです。例えば看護師など医療関係の職場なのに、音楽系の大学を卒業していると辻褄が合いません。それを明らかにするのが採用調査なのです。
記載されている学校に本当に在籍していたか、ちゃんと卒業しているかなども確認出来ることがあります。また何年制の大学かや通っていた年月も確認することにより、年齢を偽っていないかなども判明するのです。
職歴についてもおおよそは同じです。仕事にしていない期間を申告するとイメージが悪くなるという理由で、全く別の会社を記載している場合もあります。もちろんこれは経歴詐称にあたります。
学歴や経歴に関しては基本的に在籍証明書や卒業証明書、退職証明書を本人に提出させて確認します。その他にはビックデータを使っての調査やメディアチェックなどを行う場合があります。本人の取得が難しい場合は、委任状を記入してもらって、採用担当者か探偵が代理で受け取ったりもします。
反社かどうか
反社とは反社会勢力の略称で、暴力や詐欺などを用いて経済的な利益を得ている集団または個人のことを言います。そのような人が入社してきてトラブルに巻き込まれると困ります。そこで怪しい繋がりがないかをチェックするのです。
ただ最近では厄介なことに半グレというのが増えてきています。暴力団には属さずに犯罪を行う集団のことを言います。普通のサラリーマンをしている裏で詐欺を行っていたなど、実際に確認しないと分からないことが多々あるのです。
犯罪歴があるか
後ろめたいことがあると、人間はどうしても隠そうとしてしまいます。犯罪歴もそのひとつです。今は改心しているとは言え、何もしていない方が印象は良いでしょう。
しかし犯罪歴の記録は原則非公開となっています。そんな簡単に検索出来てしまっては興味本位で知ろうとする人が増えてしまうからです。同じように訴訟履歴に関しても警察から聞き出すことは難しいのです。そのため、採用調査の際は過去のニュースなどを探っていく方法を取ります。インターネットや新聞など細かい作業がメインとなります。
前職でトラブルはなかったか
再就職の場合、退職理由も重要視する会社が多いです。自己都合なのか会社都合なのかによっても印象は変わります。もし勤怠に問題があったり、トラブルによる処分を受けていたりするとまた繰り返す可能性も考えられます。
住所の確認
住所の確認をする理由としてよく挙げられるのは、交通費をきちんともらっているか確認したいという点です。車での通勤でも申告すればガソリン代も負担する企業も増えてきています。それを逆手に取って多くもらおうとする人が残念ながらいます。そのため、本当にそこに住んでいるのかを調べるのです。
採用調査の目的について
採用調査をする目的は大きく2つに分けられます。それによってバックグラウンドチェックとリファレンスチェックのどちらを調べるか決めていきます。どちらも対象の人物に関係する第三者から聞き出すという共通点があります。ただ根本的に大きく違うのでどのように調査を進めていくのか簡単に解説していきます。
バックグラウンドチェック
バックグラウンド(back ground)は日本語だと背景という意味があります。その名前の通り、対象者のこれまでの人生についてを調べる際に使用する方法です。そのためこれから行う業務とはあまり関係がない項目が多く、信用調査とも言われています。
経歴に関しては深掘りをすればするほどいくらでも情報が出てきます。年を重ねているとキリがない場合もあります。そのため、採用調査をする場合は必要な範囲内で行われることがほとんどです。とりあえず知っておきたいと言ったノリで個人情報を収集するのは難しいのです。あくまで採用をした後に会社に利益を与えてくれるかどうかに焦点を置きましょう。
リファレンスチェック
バックグラウンドチェックは対象者の経歴を調査するのに対し、リファレンスチェックは自社の仕事内容に適しているかを確認する調査方法です。リファレンス(reference)には言及する、参考にするといった意味があります。自分の会社で働けるかを確認するので、リファレンスチェックを行う際はあらかじめ質問を準備していることがほとんどです。
経歴などと比べるとそこまで重要ではないと考える人もいるかもしれません。しかしこのリファレンスチェックも採用する際にはとても大切になってきます。応募者はここで働きたいと思っているので、少しばかり大げさに主張することがあります。こればっかりは人間の本質として仕方ないことです。しかし、それを真に受けてしまい思っていたのと違ったと感じるケースが割とあります。
接客だけではなく事務も携わっていたと言うので、両方任せると実は前職は事務メインの仕事で顧客対応は全く出来なかったなんてことも多々起こっているのです。業務内容の相違の他にはポジションの問題もあります。店舗の実績管理を任されていたので店長に任命すると、実は補佐にしか携わっておらず運営が難しくなった話も聞きます。元々店長候補を募っていたのにこれでは時間の無駄です。このような行き違いを避けるためにリファレンスチェックは行われるのです。
採用調査の聞き込みはバレる?
現在ではさまざまな調査方法があります。どんなことからでも本人の情報を掴むことは可能なのです。そしてその中でも聞き込み調査は特に有効な手段です。バレる可能性があるのは確かです。有益な情報を得るためには外せません。SNSの投稿も参考にすることもありますが、いくらでも偽造出来ます。その一方で聞き込み調査は、第三者に対象者のことを尋ねるので信憑性がとても高まるのです。
どんな人に聞き込みをするのか
聞き込みをする際にはまず自分はどのような設定で近付くのかを決めます。クラスの同級生、近所の人、なりきる人物はさまざまです。それを決定するためにも誰に聞き込みをするのか慎重にならなければいけません。これは、依頼人が対象者のどのようなことが知りたいかによって変わってきます。
住所の確認をするなら周辺住人に聞き込みをしますし、前職について知りたいなら同期を直撃することもあります。逆に対象者の家族にはあまり近付きません。友達や同期、上司の関係性を知っていたり不審な人がいたと本人に伝えてしまう可能性があるからです。
バレないようにするには
調査をする側はもちろんのこと、依頼者もバレないように気を付けなければなりません。そこで重要なのがいつもと同じように振る舞うということです。調査中はやはりソワソワしてしまうものです。気付かない内に視線を向けていたり、ぎこちない態度を取ると不審に思われてしまいます。他にはいつもはよく話しかけるのによそよそしくしてしまうのもNGです。調査を依頼しているのを忘れるくらいの気持ちで接するのが良いでしょう。
まとめ
採用調査では聞き込み、電話、インターネットの3種類の内から選ばれることがほとんどです。どれにもメリットとデメリットがあり一つの方法に絞って調べることはまずありません。聞き込み一本で何でもかんでも質問するのは相手にもおかしいと勘づいてしまいます。どの方法にどれくらい重点を置くのかをしっかりと話し合うのが大切でしょう。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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