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探偵コラム

採用調査の実施、何年前まで前科は制限されるのでしょうか?詳しく解説

刑事事件を犯して起訴処分を受けると「前科」がつきます。
「前科」という言葉をニュースなどで聞くと思いますが、これが実生活でどのような影響を与えるのか、具体的に知る方は少ないと思います。
そのため、これから就職や転職をする「前科」ある方にとっては、不安な面も多いと思います。
ここでは、就職・転職するに際して、「前科」が与える影響を解説していきます。

前科による職業別の法定制限

前科とは、過去に犯罪行為をして有罪判決が確定した記録です。
犯罪行為により、起訴されて裁判により有罪判決が確定すると、法律上の「犯罪者」ということです。
このような有罪の確定判決を、一般的に「前科が付く」といいます。
逮捕された場合であっても、起訴されなければ「前科」が付いたことにはなりません。
また、起訴された場合も有罪が確定しない限りは、「前科」が付くことはありません。
ここからは、「前科」により制限される職業について解説します。

裁判官、検察官、弁護士、医師、教員等

法律上で、禁固以上の刑に処された者は、上記の職業を行うことができません。(裁判所法第46条第1号、検察庁法第20条第1号、弁護士法第7号第1号、医師法第4条第3号、学校教育法第9条第2号)
禁固刑とは、刑事施設に拘置する刑罰をいい、労務作業のない身柄拘束を指します。
しかし、刑法第34条(刑の消滅)の2第1項で、執行猶予期間を無事満了するか刑の執行を終えてから、罰金以上の刑に処せられないで10年を満了した場合は、刑の言い渡しは効力を失うとされています。
そのため、執行猶予期間を終えてから、又は、刑務所から出所した後10年が何事もなく経過すれば、上記の職業を行うことができると解されます。
しかし、裁判官や検察官は選考が厳しいため、「前科」があると事実上、その職に就くことは難しいといえます。

公認会計士、司法書士、税理士等

禁錮以上の刑に処せられた者は、その執行が終わり又は、執行を受けることがなくなってから3年を経過しない者は、公認会計士や司法書士の職に就くことができないとされています。(公認会計士法第4条第3号、司法書士法第5条第1号、税理士法4条、行政書士法2条2項)
言い換えれば、執行猶予期間が終わるか、刑務所を出所してから3年が経過すれば、上記の職に就くことはできます。

公務員

公務員の場合は、禁固以上の刑に処せられその執行を終わるまで、又は、執行を受けることが無くなるまでは、その職に就くことができません(国家公務員法第38条第2号、地方公務員法第16条第2号)。
執行猶予期間の満了、もしくは刑務所から出所すれば、公務員にはなれます。
しかし、通常の労働者募集や採用では、雇用対策法により年齢制限が禁止されていますが、公務員は年齢制限があります。そのため、禁固以上の刑に処せられた後では、事実上、なるのが困難になることもあります。

刑法による制限の消滅

上記で説明の通り、「前科」は資格や職業の制限という実際上の不利益が発生します。
その制限は、刑法上ではいつまで有効なのでしょうか?

消滅時効

刑法では、刑の言い渡しを受けてから一定期間が経過すると、その効力が消滅します。
刑の消滅とは、刑の言い渡しがなかったときと同じ状態に戻ることです。

①禁錮・懲役の実刑

(刑の消滅)
第三十四条の二 禁錮以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで十年を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで五年を経過したときも、同様とする。
また、懲役刑などの一部の執行が猶予された場合は、実刑部分の刑の執行終了が起算日となります(刑法27条の7)。

②懲役刑などの執行猶予

(刑の全部の執行猶予の猶予期間経過の効果)
第二十七条 刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消されることなく、その猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しは効力を失う。

③罰金以下の刑

刑の執行終了(罰金を納付した日など)から、その後犯した罪により罰金以上の刑に処せられることなく、5年が経過した場合(刑法34条の2第1項)。
このように、一定の期間が経過すると、法律上の「前科」は消滅します。

少年犯罪の場合

少年のとき(18歳未満)に犯した罪の前科は、少年法により資格や職業に関する制限が緩和されています。

(人の資格に関する法令の適用)
第六十条 少年のとき犯した罪により刑に処せられて、その執行を受け終り、又は執行の免除を受けた者は、人の資格に関する法令の適用については、将来に向かって刑の言渡を受けなかったものとみなす。
2 少年のとき犯した罪について刑に処せられた者で刑の執行猶予の言渡を受けた者は、その猶予期間中、刑の執行を受け終わったものとみなして、前項の規定を適用する。
3 前項の場合において、刑の執行猶予の言渡を取り消されたときは、人の資格に関する法令の適用については、その取り消されたとき、刑の言渡があったものとみなす。

このように、犯行時に少年であった場合は、資格取得などの制限が付くことはありません。
家庭裁判所による少年院送致や、保護観察などの保護処分の場合も同様です。

前歴について

前科と似た言葉に「前歴」があります。
前歴とは、警察の犯罪捜査の対象となった履歴のことを指します。
犯罪の発生から刑事手続きまでの流れは、以下の通りです。

  1. 警察・検察による捜査
  2. 検察による起訴処分
  3. 裁判所による刑事裁判・略式裁判
  4. 刑の言い渡し、確定

「前歴」は、容疑者として捜査対象となった段階で記録されるものです。
警察に犯罪者と疑われて逮捕されたが、不起訴処分になった場合は「前歴」がつきます。
「前歴」とは、法的に不利益になることなく、犯罪を犯したことを意味するものではありません。
犯罪の中でも比較的軽微な犯罪では、検察官へ送致することなく警察だけの取り調べで完結させる手続きの場合があります。このような、警察限りでの手続きを「微罪処分」といい、こちらも「前歴」となります。
このように「前歴」とは、あくまで刑事手続き内のことをさします。
就職や転職などにおいて不利益を被るなどの影響は、ほぼ無いと考えてよいでしょう。

犯罪歴の調査について

前科や前歴は、一般人には照会することはできません。
また、逮捕歴等は、戸籍や住民票、マイナンバーなどに載ることもありません。
探偵事務所や興信所では、聞き込みや新聞記事などから、過去の犯罪歴等を調査します。

犯罪歴の調査手法

警察が管理している犯罪歴は、一般人が調べることはできません。
犯罪歴や破産歴は、応募者に対しての「社会的差別の原因」となるためです。
犯罪歴や破産歴を確認することは、応募者の担当する業務との関係で必要な場合に限定して、認められることがあります。
他人の前科・前歴を調べる方法として、どのようなものがあるのかを見ていきます。

  1. 報道機関の報道情報
    当該犯罪について、逮捕時や訴追された当時の報道によって、前科・前歴が明らかになる場合があります。
    新聞記事などは、図書館などに所蔵されているため、新聞記事に掲載された犯罪は、一般人でも調べることができます。
  2. ネット検索
    もっとも簡単で迅速に、犯罪歴を調べることができます。
    新聞社が運営するサイトなどでは、掲載した記事を閲覧することも可能です。
    また、「新聞アーカイブ」で検索すると、発行された過去の新聞のデータベースを検索できる各新聞社のサービスも見つかりますので、そこから調べられることができます。
  3. 関係者への聞き込み
    調査対象者の関係者への聞き込みにより、直接的に調べる方法があります。
    犯罪事実が風評の流布などから、浮き彫りになるケースです。
    このような情報を、親族が外部に漏らすことは考えにくく、関りのある周囲の人間にも伏せていることが多いでしょう。
    可能性としては、過去に交友関係のあった人物、地元の友人、過去の同僚、過去の住所地近辺への聞き込みが考えられます。

まとめ

犯罪歴は一生涯残るものですが、これらの情報が捜査機関から漏えいすることはありません。
一般の個人や企業が、これらの情報を調べることはできないため、犯罪歴の影響は限定的です。
しかし、大々的に報道されたケースやインターネット上に残ってしまう事件は、調査会社などが調べることができるため、就職や転職に際して影響を受ける可能性があります。

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