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業務上横領の判例をご紹介!もし起こった場合の会社としての対応についても解説

業務上横領にはどんな判例があるのでしょうか。また、もし社内で起こった場合どのように対応すればいいのでしょうか。この記事では、業務上横領の判例をご紹介するとともに、実際に起こった場合の、会社側の対応についてもお伝えします。

業務上横領罪とは?

業務上横領罪は、業務上の委託信任契約を行った上で利用しているものを、無断で他者へ売却したり、または、契約期間を超えて無断で利用し続けたりした場合に課せられる罪です。例えば、借りたレンタカーを契約期間を過ぎて無断で利用していたり、他者へ売却したりした場合、業務上横領罪となる可能性があります。

業務上横領の判例をご紹介!

では、実際に業務上横領罪についてどのような判例があるのでしょうか。ここでは、業務上横領の判例をいくつかご紹介します。どのようなことが業務上横領となるのか、また、その場合の判決結果はどのようなものかについて少しでも参考になれば幸いです。

郵便局員による切手の持ち出し・換金

判例内容会計担当課長だった郵便局員が、切手を大量に持ち出し換金
判決懲役3年(実刑)

この件は、当時郵便局の会計担当課長だった被告人が、郵便料金として納められた切手を持ち出して換金し、多額の現金を得ていたという事例です。被害総額は、約1年10ヶ月で、額面約1億7600万円にも上りました。着服した金額は交際相手との関係維持のためという個人的な目的で使われており、また、約1年10ヶ月間同じ犯罪を繰り返していた常習性から、懲役3年の実刑判決が下されました。

司法書士による故人遺産の私的使用

判例内容故人の遺産を自己名義の口座へ振込入金させた
判決懲役2年6ヶ月・執行猶予3年

この件は、遺言執行者として遺産相続手続きを進める立場にあった司法書士が、故人の口座の遺産を自己名義の口座に振込入金させ、手に入れたお金を、アルバイトの給与や個人的な消費のために使っていた事例です。

判決では、司法書士業務に対する社会的信用を失わせるものとし、社会的な影響は重いと判断されましたが、今回の横領が一時的な流用であったことや、すでに相続人と和解し被害弁済も終了していたことを考慮、また、懲戒処分として司法書士登録が取り消されることなどから、懲役2年6ヶ月で執行猶予3年の判決が下されました。

顧客から修理のために預かったギターを質に入れた

判例内容顧客6人から修理のために預かったギターを質に入れた
判決懲役1年6ヶ月(実刑)

この件は、当時、楽器修理会社を営んでいた被告人が、運転資金を得る目的で、顧客6人から修理のために預かっていたギターを質に入れた事例です。判決としては、被害者の信頼を裏切る悪質な行為であること、被害弁済がされていないこと、1年半弱にわたり横領を繰り返していた常習性を考慮し、懲役1年6ヶ月の実刑判決が下されました。

業務上横領罪が時効となるのはどのくらいの期間?

業務上横領罪の時効は、刑事事件か民事事件によって期間が異なります。刑事事件の場合、時効までの期間は、横領行為が行われたときから7年間です。7年経過したあとは、刑事責任を追求することができなくなります。ただし、民事上の損害賠償責任を追求することはできます。

一方で、民事事件の場合、時効は業務上横領が発覚したときから3年、または、横領行為が行われたときから20年です。業務上横領罪の時効は、刑事事件と民事事件の場合によって、時効期間・時効期間がスタートする時点に違いがありますので注意しましょう。

もし、会社内で業務上横領が行われた場合の対処法

では、もし会社内で業務上横領が行われた場合、どのように対処すればいいのでしょうか。ここでは、社内で業務上横領が行われた場合にどうしたらいいのかについてお伝えします。

業務上横領を行った本人に確認する前に、社内で事実関係を調査する

まずは、社内で業務上横領について事実確認を行いましょう。しっかりと証拠を集めてから、本人へ事情聴取を行うことが大切です。横領の証拠集めが不十分だったために、裁判で会社側が敗訴したという事例が少なくありません。

証拠集めをする前に、本人へ事情聴取をした場合、証拠隠滅を行われてしまうリスクがあります。また、業務上横領を理由に当該従業員を解雇したのち、従業員側から不当解雇として訴えられた場合、証拠不十分だと裁判で敗訴となってしまうこともありますので、注意が必要です。

本人へ事情聴取する

本人へ事情聴取する上での一番重要なポイントは、本人からの自白を引き出すことです。そのためには、繰り返しになりますが、本人へ事情聴取をする前の事実確認・証拠集めがとても重要になります。

自白を引き出すために証拠を偽造することは、当然やってはいけませんが、正当な証拠を集めて、本人から自白を引き出せるように事情聴取前の準備は、念入りに行いましょう。

損害賠償請求・横領金の返済請求

損害賠償請求・横領金の返済請求を行うためには、まず本人と身元保証人の財産調査を行い、返還能力の有無を確認します。返還請求する際は、内容証明郵便を本人へ送ります。もし、支払いが行われない場合は、刑事告訴を行い裁判へと移ります。

懲戒解雇

業務上横領が発覚した場合、基本的には横領額にかかわらず、懲戒解雇をすることが原則です。ただし、証拠が不十分な場合、解雇に対して被告側から不当解雇を訴えられると、敗訴となるケースもありますので、証拠集めは十分に行うようにしましょう。

刑事告訴

横領したお金が返還されない場合、次に行うことは刑事事件として告訴することです。まずは警察で告訴を行い、もし警察では告訴が受理されない場合は、犯人への取り調べ・捜査を行った上で検察庁へ送検します。検察庁で起訴・不起訴の判断が行われ、起訴となった場合は刑事裁判が開かれ、業務上横領の犯人としての処罰(実刑・執行猶予)を求めることになります。

まとめ

この記事では、業務上横領罪の判例をご紹介するとともに、業務上横領罪の時効期間、また、会社内で実際に業務上横領が発覚した場合の対処法についてお伝えしました。裁判となった場合に、不利益に敗訴とならないよう、横領が発覚した際のポイントをしっかりと押さえましょう。

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