素行調査は犯罪行為になるのか?調査の違法性について
浮気相手の特定や、金銭トラブルのチェック、行方不明者の捜索や、結婚前の経歴チェックなど、素行調査によって、調査対象者の情報を取得することができます。しかし、調査にはリスクがあり、調査結果には個人情報が含まれているため、方法を間違えると犯罪(違法)になってしまう可能性があります。
そこで、今回の記事では、素行調査は犯罪行為になるのか、調査の違法性について、さまざまな観点から解説していきたいと思います。
素行調査に違法性はあるのか
素行調査は、探偵業法に則った調査方法を率いることで、法的に「合法な調査」として認められています。
合法な素行調査とは
合法な調査とは「尾行」「張り込み」「聞き込み」の三つの調査方法を利用する方法で、他の法律や条例に触れることがなければ合法な調査方法として利用できます。
例えば、尾行や張り込みの場合、万が一相手に調査がバレてしまった場合は調査を終了させなければなりません。ここで調査を続けると、素行調査が違法な調査となってしまう可能性があるからです。詳細に関しては後ほど解説します。
素行調査で取り扱う情報の種類
素行調査は「個人」に対して行われることがほとんどで、企業(複数の対象者)に対して調査を行うということはほとんどありません。素行調査では主に以下の情報を取り扱うことになります。
個人情報
調査の過程で調査対象者の性格、評判、所在地や詳細な情報、経歴(学歴、職歴など)などを得る場合があります。これらの情報は個人情報なので、機密情報としてしっかり扱う必要があり、不正な方法で取得すると違法調査になってしまう可能性があります。
プライバシーに関する情報
プライバシー情報とは、個人情報のように法律によって定義されていないものの、憲法第13条が保障する人権に含まれている内容に該当するため、不正に取得したり、無闇に侵害することで違法調査になってしまう可能性があります。
個人情報に含まれていない個人的な情報(交友、恋愛などの人間関係、医療記録、ブラウザの履歴、クレジットカード情報など)などはプライバシー情報として扱われています。素行調査によってこれらの情報を得られる場合もありますが、個人情報と同様に取り扱いを慎重に行う必要があります。
素行調査が犯罪になってしまうケースとは
素行調査は法的に合法であるものの、調査方法や情報の取り扱いを間違えると、違法になってしまうため、調査には細心の注意を払う必要性があります。ここでは、素行調査が犯罪になってしまうケースをご紹介します。
調査がバレたのに尾行、張り込みを継続した
尾行や張り込みといった方法自体は合法ですが、「調査対象者にバレた」場合にはすぐに調査を終了させる必要があります。尾行がバレているのに調査を続けると、ストーカー行為や探偵行法違反として通報される可能性があるからです。
また、調査している場所やタイミングによっては、「プライバシーの侵害」や「名誉毀損」で訴えられる可能性もあります。
調査対象者の自宅に侵入、または他人の敷地に侵入して調査した
素行調査だからといって、他人の敷地に無断で侵入していいという法律はありません。どんな場合でも、勝手に人の敷地に侵入すれば「不法侵入」で訴えられてしまう可能性があります。
また、不自然な動きで家の周りを調査していたり、相手に気づかれているのにも関わらず張り込みを続けることで、警察に通報されるというケースも少なくありません。
本人になりすまして、信用機関から情報を得ようとした
この方法は、探偵業法違反であることはもちろん、さまざまな罪に問われる可能性がある犯罪行為です。正規の探偵であればこのようなことはありませんが、悪徳な探偵業者の場合、本人になりすまして戸籍や住民票の取得、銀行、クレジットカード会社への問い合わせを行うというケースがあるようです。
探偵の調査であっても、各種法律に違反する調査方法は全て違法調査であるということを覚えておきましょう。
違法(犯罪)調査をしない探偵に依頼するために
信頼できる探偵業者であれば、違法な調査を行うということは決して行いません。ただし、中には悪徳な探偵業者も存在しており、法律を無視した違法調査を平気で行うところもあるため、依頼する前にしっかりと見極める必要があります。
調査費用が異様に安い探偵
破格の調査費用で調査依頼を受けている探偵業者などがあったら注意が必要です。素行調査にかかる費用はほとんどが人件費であるため、探偵によって大きな違いが出るということはあまりありません。
費用が安いということは、人件費を削っているということなので、適当な調査や違法な調査を行う可能性が高いと言えます。調査費用が安いのは依頼者にとって嬉しいことですが、裏がないか注意する必要があります。
事務所、受付の対応が悪い探偵
探偵事務所の雰囲気が悪い、受付の対応が悪い、相談が適当などに該当する場合は悪徳業者の場合があるため注意が必要です。また、最近は減っているものの、反社勢力が運営する探偵事務所はまだ存在するため、一つの判断基準として「接客対応」を確認するのは有効です。
違法な調査を行う探偵は、法律の抜け道やいざという時の逃げ道を作っていることが多く、最悪の場合、依頼者が犯罪の片棒を担いだと思われてしまう可能性もあります。少しでも「怪しい」と感じたら、調査依頼をストップして別の探偵に相談してみましょう。
まとめ
今回は素行調査が犯罪行為になるケースと調査の違法性について解説させていただきました。今回の記事をまとめると以下のようになります。
- 素行調査は「合法」だが、一定の条件が揃うと「違法調査」になる
- 調査が違法になるのは、探偵事務所次第(調査員次第)
正規の探偵であれば、たとえ依頼者が違法性のある調査や証拠の入手を求めた場合でも、調査を行うことはありません。また、万が一調査中に違法行為があった場合でも、依頼人に被害を被るようなことはないので安心して大丈夫です。
素行調査に不安を感じるのであれば、一度探偵に依頼から調査の流れなどを聞いてみるのが良いでしょう。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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