退職理由をチェックされる?バックグラウンドチェック
「職場に不満があるから転職したい」と思った時、皆さんはどういった理由で退職を申請しますか?近年、中途採用の増加によってバックグラウンドチェック(採用調査)を行う企業が増えており、退職理由や前職での勤務態度などを確認される機会が増えています。
そこで、今回の記事では、バックグラウンドチェックと退職理由のチェックについて、さまざまな観点から解説していきたいと思います。
採用失敗のリスク軽減「バックグラウンドチェック」
バックグラウンドチェックとは、採用候補者の学歴、職歴といった経歴の確認、金銭トラブル、スキャンダル(浮気、不倫)など、虚偽の有無や企業にとってリスクとなりうる事象の確認を行うための調査方法です。海外では犯罪歴、覚醒剤使用歴、破産歴といった部分まで正確なチェックが入りますが、日本では「個人情報保護法」があるため、通常の採用調査や雇用調査と同じような調査内容になります。
就職トラブルのリスク回避
中途採用の増加によって、採用候補者の虚偽による「就職トラブル」が増加しています。トラブルには以下のような事例があります。
- 学歴、職歴を偽り、取引先に偽証行為を行った
- 金銭トラブルによって、借金の取り立てが社内にまで及んだ
- 採用者の浮気・不倫によって企業イメージが大きく下がった(コンプライアンス)
- 採用時の情報とは異なり、期待した仕事ができず、早期退職した
- 他社のスパイとして入社しており、内部情報が他社に漏れてしまった
中途採用では「前職で問題を起こした人物」や「トラブルにより自主退職した人物」なども多く、新卒採用に比べて、一定のリスクが存在します。また、素行が悪い(プライベートでの素行が悪い)などの理由で、企業に迷惑をかけてしまうケースや、スパイとして入社して情報を漏洩されるケースなど、就職に関するさまざまなリスクが存在しています。
こうしたリスクを回避するために、事前にバックグラウンドチェックを行う企業が増えているというわけです。
優秀な人材の確保
企業にとっては、「より優秀な人材」を確保することが最優先であり、問題のある人材や、ネガティブなイメージを与える人材は避けたいものです。バックグラウンドチェックを行うことで、問題のある人材を排除できると同時に、優秀な人材を選定することも可能であるため、企業にとっては一石二鳥の調査方法と言えます。
採用候補者の真意を確認する
候補者の中には、「前の職場を悪く言いたくない」という理由で、退職理由を正確に伝えなかったり、特定の人物を守るために虚偽の報告を行うというケースがあります。このようなケースでは、本人から直接的に真相を聞き出すことが難しい場合も多く、別途調査によって真相を究明するということもあります。
バックグラウンドチェックで退職理由を隠す理由
採用候補者の中には、「退職理由を隠す」いわゆる虚偽を行う人がいます。退職理由は採用条件に係るケースも多く、内容によっては採用を見送るといった判断をされることもあるでしょう。
そうした理由から、「退職理由をできるだけ伝えたくない」という人が一定数おり、バックグラウンドチェックの対象となっています。
精神疾患(心の病気)によって退職したケース
精神疾患を理由に退職を余儀なくされた人が、再就職をする場合に虚偽の報告をするということがあります。うつ病など精神疾患は国内でも数400万人以上いると言われており、30人に1人が心の病気になる可能性を持っています。
しかし、現在の日本では、精神疾患から立ち直った人を支援する団体や企業はまだまだ少なく、再就職は非常に難しいというのが現状です。退職理由が「うつ病」であるために「採用見送り」になったケースもあり、退職理由に嘘を書いてしまうという人もいるでしょう。
業績や会社に損失を与えて退職したケース
懲戒解雇にはならなかったものの、会社に大きな損害を与えたり、信用を失ってしまったことが原因で自主退職したなどの場合には、退職理由を偽ってしまうというようなことがあるようです。前職での勤務態度や業績などが採用条件として判断されるのは間違いありませんが、嘘を書いてしまうと、「隠蔽行為」として、さらに信用を失ってしまう原因にもなりかねません。
バレないと思って嘘をついても、バックグラウンドチェックをされるとあっという間にバレてしまうので注意する必要があります。
自己都合で退職したケース
「仕事が面倒だから」「気分が乗らないから」などの理由で自主退職した場合でも、虚偽の退職理由を記載するということがあるようです。仕事をしていた期間が短い、転職回数が多すぎるなどの場合には、退職理由にかかわらず、バックグラウンドチェックが行われる可能性があります。
転職回数が多い場合や就職期間が短い場合は、事前にその理由をしっかりと説明できるようにしておくことが重要です。
バックグランドチェックで退職理由をチェックされないためには
採用候補者の立場ならば、バックグラウンドチェックを受けずに採用されるのが望ましいと思います。しかし、現実的には、調査する可能性の方が高く、バックグラウンドチェックを受けないと「企業側の信用」が得られずに、採用されなかったということにもなりかねません。
そこで、ここでは、退職理由をチェックされない方法と、バックグラウンドチェックに対する対処法をご紹介します。
退職理由をチェックされない方法は「調査拒否」以外にない
バックグラウンドチェックは、個人情報やプライバシー情報を扱うため、調査前に「本人の許可」を取る必要があります。この段階で調査を拒否すれば、バックグラウンドチェックが行われることはありません。
しかし、前述した通り、調査拒否を行うと「企業側からの信頼」を失う可能性が高く、実質的に採用される確率は低くなります。
退職理由をチェックされない方法は基本的に存在しないので、言いにくい内容だったとしても、真実をしっかり伝えるようにしましょう。
どんな理由があっても虚偽をしない
たとえ、自分にとってネガティブな内容になってしまうとしても、虚偽の報告をしないというのが大切です。真実を伝えることで、評価が下がってしまう可能性はありますが、「真実を話した」ということで、誠実さと信頼性を示すことができるため、場合によっては採用に繋がることも十分に考えられます。
まとめ
今回の記事では、退職理由がチェックされる可能性とバックグラウンドチェックについて解説させていただきました。今回の記事をまとめると以下のようになります。
- 退職理由をチェックされる可能性は非常に高い
- ネガティブな内容であっても虚偽せずに真実をしっかりと伝えること
どんな仕事でも、人と人とのつながりと信頼関係は非常に大切です。企業にとってメリットのある人材よりも「誠実さ」や「信頼性」が重要視されるケースは数多く存在します。バックグラウンドチェックが行われる場合でも、虚偽をせずに誠実に対応することを心がけるようにしてみてください。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
最新の投稿
- 家出・所在調査11月 7, 2024SNSで人を探す方法と注意点
- 浮気調査11月 1, 2024探偵による浮気調査の流れと方法を徹底解説
- 素行調査10月 18, 2024興信所の素行調査料金の相場とは?料金プランと調査能力を見極めるポイント
- 採用調査3月 6, 2023リファレンスチェックで質問して良い内容・質問してはいけない内容とは