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探偵コラム

警察が認定する主力暴力団と反社会勢力について

日本政府の「犯罪対策閣僚会議幹事会」は、2007年6月19日付け文書において、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を公開しています。
その中で、日本政府は「反社会的勢力」を以下のように定義しています。

  • 暴力団
  • 組織実態を隠蔽した暴力団
  • 暴力団を始めとする反社会的勢力で定義されるもの
  • 暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標ぼうゴロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等の属性要件をもつ集団
  • 暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人

警察が認定する指定暴力団

暴力団とは、「暴力あるいは暴力的脅迫によって自己の私的な目的を達しようとする反社会的集団」を指します。都道府県公安委員会では、暴力団対策法第3条に定める3つの要件に該当する暴力団を、「その暴力団員が集団的に又は、常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれが大きい暴力団」と指定し、これを「指定暴力団」と呼んでいます。

主力団体(警察庁組織犯罪対策部、報告書)

全国でうごめいている暴力団勢力の合計数は、令和2年末現在25,900人で、前年比-2,300人となっています。うち、暴力団構成員の数は13,300人で、前年比-1,100人、準構成員の数は12,700人で、前年比-1,100人と減少傾向にあります。
このうち、主要団体の暴力団構成員等の数は、六代目山口組8,200人、神戸山口組2,500人、絆會490人、住吉会4,200人、稲川会3,300人等合わせて18,000人で、全暴力団勢力の71.8%を占めています。
前年(令和2年)末に比べ、六代目山口組が-700人、神戸山口組が-500人、住吉会が-300人、稲川会が-100人といずれも減少しています。
これらの主要団体等の令和2年における主な動向は、次のとおりです。

  • (1) 六代目山口組
    令和2年1月に「特定抗争指定暴力団等」に指定されたこと等を受け、警戒区域外で執行部会やブロック会議の開催。
    神戸山口組の執行部の若頭補佐や、絆會の直系組織の代表等を六代目山口組傘下組織の構成員とするなど、神戸山口組及び絆會に対する、切り崩し工作を行っている。
  • (2) 神戸山口組
    令和2年1月に「特定抗争指定暴力団等」に指定されたこと等を受け、警戒区域外で会合を開催。
    また、直系組織の代表に破門状を発出した。
    執行部の若頭補佐をはじめ、直系組織の代表が引退を表明。
    一部の二次組織は、神戸山口組からの離脱を表明。
  • (3) 絆會
    令和2年2月に任侠山口組は、「絆會」に名称変更。
    定例会の代わりに執行部会やブロック会議を開催し、同年8月、新執行部を発表。
  • (4) 住吉会
    令和2年11月に副会長への昇格人事及び、直系組織の代表の継承を発表。
    山口組への時候挨拶を行うなど、その関係は継続している。
  • (5) 稲川会
    令和2年4月及び10月に直参への昇格人事を行い、直系組織の代表を継承。
    六代目山口組への時候挨拶を行うなど、その関係は継続している。

反社会的勢力への対策

政府としては、民間企業が被害を受けないよう「反社会的勢力」に対し、規制や対策を行う必要があります。
しかし、「反社会的勢力」の定義の確定は、明確で統一的な判断基準がなく困難だとしています。
過去の実例や具体的な行動などから、一定の定義に当て、規制や対策を行っているのが現状です。

反社に関する法的整備

以前は、反社勢力による暴力行為、覚せい剤、恐喝、賭博、ノミ行為等が問題視されていました。
1991年に暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(「暴力団対策法」)を成立させ、それらの摘発が主な対策でしたが、根絶には至りませんでした。
そこで、取締りの方法を「お金の流れ」を止める方向にシフトします。
反社勢力へお金が流入しないようにするため、2003年、「本人確認法」が施行されました。
本法では、金融機関に対して、特定取引を行う顧客の素性を確認し、その記録を作成・保存することを義務としました。そして、2007年には、本人確認法を組み込んだ「犯罪収益移転防止法」が成立し、資金の流れが明確化されていきます。
この法律では、金融機関や宅地建物取引業者など、全46の事業者が「特定事業者」として位置付けられ、顧客等の本人確認の実施や、疑わしい取引の届出等の措置を義務付けています。

犯罪対策閣僚会議による「指針」の公表

2007年、政府の「犯罪対策閣僚会議」では、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を公表しました。指針は、企業としての反社対応への取組みの基本的な考え方から実務対応までを、幅広く網羅しています。

都道府県における暴力団排除条例

2009年に「佐賀県暴力団事務所等の開設の防止に関する条例」が制定されたことをきっかけに、2011年には全ての都道府県で条例が制定されました。
暴力団排除条例では、各都道府県に事業所をおく事業者に対し、反社に対して「利益を供与してはならない」、「利益供与を受けてはならない」という禁止事項が設けられ、これに反すれば勧告・公表の対象となるものです。

各業種別での取組み

上記の犯罪対策閣僚会議指針や都道府県暴排条例等の他に、各業界団体での取り組みも進んでいます。

  • 【証券業界】
    証券業界各社では、取引約款等に「反社会的勢力との関係遮断に関する規則」を義務付けています。
    さらに、有価証券取引等の口座開設を申請する際は、暴力団員等への該当を照会するシステムが構築され、反社を証券取引の入口でチェックする仕組み整備されています。
  • 【銀行業界】
    銀行業界も、銀行取引約定書や普通預金、当座勘定及び貸金庫の各規定に「暴力団排除条項」を導入して暴力団排除を推進しています。
    さらに、個人向け融資取引申請者について、証券業界同様の照会システムを導入して、反社を取引の入口でチェック仕組みです。
  • 【中小企業等】
    中小企業4団体(日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、全国商店街振興組合連合会)が、全国の下部組織へ、企業指針の普及促進等の企業活動からの暴力団排除の取組みを通知しています。
    さらに、日本商工会議所は、暴力団排除条項を盛り込んだ定款例を全国の商工会議所に示しています。

反社チェック(反社会的勢力の排除)の必要性

反社会的勢力を社会に溶け込ませてしまうと、地域の治安が悪くなるのは当然ですが、正常な経済活動の維持も困難になっていきます。
そこで、徹底的な反社会的勢力の排除を行う為、「反社チェック」を行うことが重要になります。
国としての「反社の定義」が曖昧ないまいだからこそ、しっかりとした定義を作成し、企業を守ることが重要になってきます。
政府の政策だけでなく、企業を経営する役員や従業員の意識レベルで行動することが必要です。

反社チェックとは

企業が契約や取引を始める前に、相手が反社に関係していないかを見極める作業が、「反社チェック」です。別名「コンプライアンスチェック」とも呼ばれています。
ここでいう「反社」は、暴力団などが経営する企業、フロント企業などのことです。
一般の企業にその事実を隠して、暴力団などの資金を得るための経済活動を行います。
政府が発表した「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」では、「反社会的勢力による被害を防止するための基本原則」として、5つが明記されています。

  • 組織としての対応
  • 外部専門機関との連携
  • 取引を含めた一切の関係遮断
  • 有事における民事と刑事の法的対応
  • 裏取引や資金提供の禁止

この指針を受け、各都道府県では反社会的勢力排除のため、反社の資金源を断つことを目的とした「暴力団排除条例」が制定されています。
暴力団排除条例では、反社との取引を防ぐための対応を求めています。

  • 契約締結時、暴力団関係者であるか否かの確認
  • 契約書の暴力団排除に係る特約条項追加
  • 暴力団関係者への利益供与禁止

東京都暴力団排除条例では、「疑いがあると認められる場合、暴力団関係者でないかを確認するよう努める」ことを定め、反社チェックを推奨しています。
しかし、「暴力団員と社会的に避難されるべき関係を持つもの」も暴力団関係者と定義されおり、「反社」に含まれる範囲は広く曖昧なため、その見極めは難しいものです。
さまざまな反社チェックの方法を、組み合わせた判断が必要になります。

まとめ

各企業や事業者は、相手方の「属性」のみならず、相手方の行為に応じて契約解除を可能とする「反社排除条項」の設定が求められます。
また、疑わしい事情がある場合には、「関連証拠を提出して身の潔白を証明すること」を、相手方に義務付けるなどの対策も必要です。
自社の事業の内容に合った、「反社排除条項」を検討していくことが重要といえます。

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