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探偵コラム

採用調査はコンプライアンスに反しないのか?詳しくご紹介

会社の採用活動では、申告情報に虚偽がある人物が、雇用後のトラブル因子になる可能性もあり、採用候補者をスクリーニングして事実確認をすることがあります。
調査の結果からは、ネガティブな情報の発覚は稀で、大多数の応募者は信頼性を保証するものとなり、採用の大きなプラス材料となります。
個人情報保護法では、会社がその個人データを他人に提供することは禁止されていますが、採用調査することや調査を委託することは可能です。
その場合には、採用調査を実施する前提として、応募者本人と「個人情報取扱同意書」などを交わして調査の同意を得る必要があります。

コンプライアンスに関する指針

厚生労働省では、就職の機会均等を確保のため、応募者の基本的人権を尊重した公正な採用選考を実施するよう、事業主に協力と努力を呼びかけています。
採用する側は、公正な採用選考の考え方について理解し、差別のない公正な採用選考の実施に、取組まなければいけません。

採用選考の基本的な考え方

採用選考は、

  • 人間尊重の精神、すなわち、応募者の基本的人権を尊重すること
  • 応募者の適性・能力に基づいた基準により行うこと

この二つを基本的な考え方として、実施することが大切です。

【基本的人権の尊重】

日本国憲法(第22条)は、基本的人権の一つとして全ての人に「職業選択の自由」を保障しています。
一方、雇用主にも、採用方針・採用基準・採否の決定など、「採用の自由」が認められています。
しかし、「採用の自由」は、応募者の基本的人権を侵してまで、認められるわけではありません。
採用選考を行うに当たっては、人間尊重の精神、すなわち、応募者の基本的人権を尊重したうえで行うことが大切です。

【適性・能力による採用選考】

「職業選択の自由」すなわち「就職の機会均等」とは、誰でも自由に自分の適性・能力に応じて職業を選べるということです。
これを実現するためには、雇用する側が、応募者に広く門戸を開いた上で、適性・能力に基づいた基準による「公正な採用選考」を行うことが求められます。
日本国憲法(第14条)は、基本的人権の一つとして全ての人に「法の下の平等」を保障しています。
採用選考においても、人種・信条・性別・社会的身分・門地などの事項による差別なく、適性・能力に基づいた選考が求められます。

採用選考時に配慮すべき事項

<本人に責任のない事項>

  • 本籍・出生地に関すること(「戸籍謄本」や本籍が記載された「住民票(写し)」の提出)
  • 家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)
  • 住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)
  • 生活環境・家庭環境などに関すること

<本来自由であるべき事項(思想信条など)>

  • 宗教に関すること
  • 支持政党に関すること
  • 人生観、生活信条に関すること
  • 尊敬する人物に関すること
  • 思想に関すること
  • 労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動に関すること
  • 購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること

<採用選考の方法>

  • 身元調査などの実施
  • 合理的・客観的に必要性が認められない健康診断の実施

採用調査の必要性

ある企業が、全国の民間企業等を対象に、中途採用業務のうち「採用費用の管理・運用」に携わって
いる人事担当者を対象に、「中途採用実態調査(2021年版)」を実施、発表しました。

2020年の採用状況

2021年、企業の採用意向は「経験者」採用を積極的とする傾向でした。
2020年の中途採用数は、過去5年で最も低い水準でしたが、目標採用数の達成率は最も高く76.1%。
採用した社員の満足度(質)も、56.8%で半数以上が採用者の質について満足のいく結果となっています。
今後2021年の採用見通しは、前年2020年の見通しと比較して「未経験者採用に積極的計」が6.6pt減、「経験者採用に積極的計」が0.8pt減となっており、2021年の採用活動も経験者採用を積極的に行う傾向にあります。
また、中途採用選考における前職調査(リファレンスチェック)を、「今後実施を予定・検討している」との回答は約5割となりっており、選考手法の一つとして注目され始めています。
リファレンスチェックの実施有無は、「2020年に実施したことがある」が34.4%、「今後実施する・今後実施を予定・検討している」が46.3%となっています。
実施タイミングとしては、「面接後」が52.4%、「書類選考後」が38.2%、「内定後」が9.4%でした。

中途採用比率の公表義務化について

2021年4月以降、労働施策総合推進法の改正に伴い、常駐する社員が300名を超える企業を対象に、「中途採用比率の公表」が義務づけられました。
昨今の日本は、少子高齢化による労働人口の減少と、働き方に対する多様な価値観へ広がりつつあります。
ライフステージやライフスタイルに応じた働き方を実現し、長く活躍できる人材を増すという目的のため、公表を義務化することで、これまで中途採用に消極的であった企業の意識変容を促す期待があります。
社会全体で働き方の選択肢を広げることは、労働者が長く働ける環境の整備と、「新卒一括採用」からの脱却も狙いの一つです。
現状での「中途採用比率公表の義務化」は、対象企業の「努力義務」とされており、罰則などの規定はありません。

採用調査の内容

採用調査とは、候補者の能力や適性の有無を採用時に調査することです。
前の勤務先の人事評価の確認だけでなく、経歴詐称や、犯罪歴、処分歴の有無を確認することが一般的です。
「バックグラウンドチェック」や「リファレンスチェック」を包括する言葉として、「採用調査」といわれるケースが多いようです。

【バックグラウンドチェック】

バックグラウンドチェックは、採用候補者の背景調査を指す言葉です。
候補者の経歴や身辺に詐称や問題がないかを、第三者機関の調査や候補者本人による証拠書類の提出によって確認します。バックグラウンドチェックは、候補者にマイナス要素がないかを確認する意味合いが強いといえます。

【リファレンスチェック】

リファレンスチェックは、候補者の関係者(上司や元同僚など)からの情報取得に特化した手法です。
経歴等の事実確認以外にも、候補者の仕事ぶりや人柄などのポジティブ面も含めて確認するため、マッチングの見極めにも役立ちます。

まとめ

「職場や会社の雰囲気と合わなかった」「期待したほどの戦力にならなかった」「雇用後に経歴詐称が発覚した」など、採用した人材の質に不満を持つケースもあります。
何らかのトラブルを引き起こされた場合、会社は損失が生じることを覚悟しなければなりません。
しかし、労働者に対して強い権力を持つ経営者側が、一方的に労働契約を終了させることは「不当解雇」として提訴されるが可能性あります。
会社側が解雇の正当性を主張するには、解雇に至る十分な理由と根拠を必要とします。
このような事態を未然に防ぐためにも、雇用主はできるだけ雇用する前の採用調査と判断が重要になります。

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