アルバイトに関する採用調査とは?詳しく解説
昨今は、コロナ禍の影響もあり、有効職業求人倍率は低下傾向ですが、厚生労働省が出している「一般職業紹介状況」(令和3年1月)の調査によると有効求人倍率は1.10倍となっています。
介護サービスや運輸などは、コロナ以前と変わらない高い数値となっています。
アルバイト採用市場も激戦区となっており、雇い主は求職者の動向に合わせ、計画的に採用戦略を練る必要があります。
企業のアルバイト採用活動
ある会社が、「アルバイト採用活動に関する企業調査」の結果を発表しました。
直近1年以内にアルバイト採用業務に携わった会社役員・自営業含む20~69歳の会社員(有効回答数:1,800名)を対象に実施しました。
本調査は、直近1年間の採用実績や担当者の意識・ニーズ、具体的な施策を聴取し、業種別の特徴・傾向の違いを把握することを目的として実施しています。
企業の人材不足
アルバイトの人材不足と回答した企業は58.8%(前年比:+2.5pt)で、15業種中7業種が前年より人材不足と回答しています。
新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と比べ、2020年に続き人材不足感は緩和したものの、警備・交通誘導(セキュリティ等)、配送・引越し・ドライバー(陸運)は人手不足感が増しています。
配送・引越し・ドライバー(陸運)は、前年比9.5pt増の70.6%と、コロナ禍での巣ごもり需要が影響しているようです。
また、販売・接客(パチンコ・カラオケ・ネットカフェ)で14.7pt増、ホールキッチン・調理補助(飲食・フード)では、9.8ptの増加から、2021年はワクチンの普及に伴う経済再開によって、人材確保を行う企業が増えていると言えます。前年同様、エッセンシャルワーカーの人手不足も問題視されます。
企業のリファラル制度とアルバイト採用
アルバイト採用でリファラル制度を「実施している」企業は59.5%、「現在は実施してないが今後検討している」企業は14.1%となっています。
リファラル採用とは、社員に人材を紹介してもらう採用のことで、企業をよく理解した社員の紹介であるため、企業にマッチした人材に募集をかけることができます。
定着率も高く、自社採用であるため採用コストも大幅に削減できます。
また、所属している企業の魅力を知人に語ることが、社員のエンゲージメントを高めることに相関するのではという期待も込めて、運用を開始する企業も増加しています。
リファラル採用経由での採用について、「採用に繋がった」と回答した割合は69.2%。
リファラル採用でのインセンティブ支給をみると、「入社承諾を貰い、入社が確定した段階でインセンティブを金銭で支給している」が企業は85.6%。
インセンティブを金銭支給する企業の方が、採用に繋がりやすいことが伺えます。
2021年のアルバイト採用数は、「増えた」が23.7%(前年比:+9.8pt)、「減った」が13.1%(前年比:-8.2pt)となり、全体的に採用意欲が高まっています。
業種別では、販売・接客(パチンコ・カラオケ・ネットカフェ)が33.6%と最も高く、接客(ホテル・旅館)では、ワクチン接種が進みマイクロツーリズムの需要やワーケーションが高まる一方で、外国人観光客の低迷による、企業の採用活動には、ばらつきが見られます。
2022年のアルバイト採用予定数は、「増やす予定」が34.4%で前年より8.0pt増加しています。
業種別でみると、警備・交通誘導(セキュリティ等)、配送・引越し・ドライバー(陸運)、介護やコロナ禍で打撃を受けたホールキッチン・調理補助(飲食・フード)、接客(ホテル・旅館)の採用意欲が高まっています。
アルバイト求人の募集
求職者が活発化する時期
アルバイトの応募と募集については、繁忙期や閑散期があります。
【求人数・応募数が繁忙する時期】
<3月・4月>
春シーズンは高校生や大学生が卒業・入学または就職で動く時期となります。
同時に新生活が始まる3月~4月は、求人を出す絶好のタイミングですので、求人数と応募数が増える時
期です。
早めに動き出す求職者もいれば、新生活に少し慣れたタイミングで動き出す求職者もいるため、3月下旬~4月中旬が最も応募数が増えやすい時期となります。
<9月・10月>
秋シーズンや年末繁忙期に向けて、アルバイトを確保しておきたい企業が増えるため、求人数が増加します。
また、夏休み期間中に短期で働いていた求職者などが、次の仕事を探し始める時期にもなります。
求人数・応募数が閑散とする時期
<8月・12月>
求人数・応募数ともに減少します。
8月は夏休み期間前から既に働いている学生や主婦が多く、夏休みやお盆などもあるため、求職者の動きが鈍化します。
12月はクリスマスや年末年始があるため、師走で忙しくなることもあり、アルバイトを探す求職者は減ってしまいますが、昨今はコロナの影響もあり、通常求職者の動きが鈍化する8月や12月の閑散期でも、求職者は増えています。
求人募集の方法
アルバイトにおける求人募集の方法は、いくつかあります。
主な、求人募集の方法を紹介します。
【告知】
すぐにできる方法としては、自店舗内でのチラシやポスターによる告知です。
応募数は多くないかもしれませんが、コストがかからず、常連客からの応募の可能性があります。
また、店舗の雰囲気をブランディングすることや、働きたいと思われる労働環境づくりが大切です。
【ハローワーク】
ハローワークでアルバイト・パートの求人を掲載することも可能です。
求職者は、施設内やWebサイト上から求人検索することができます。
費用をかけずに募集ができるので、採用を急がない場合などに、利用しやすいサービスです。
【求人誌・求人フリーペーパー】
紙媒体であれば、「タウンワーク」「アイデム」などのフリーペーパーが主流です。
コンビニ・ファミリーレストラン・主要ターミナルや大学の生協などにも設置されており、地域ごとに掲出することも可能なため、幅広い年齢層をターゲットに活用できます。
求人誌によっては、社員の募集を同時におこなうこともできます。
【求人サイト】
若年層の採用を考えれば、インターネットやスマートフォンからの求人も検討するべきです。
代表的なものに、「LINEバイト」「バイトル」などがあります。
エリアごとの募集ができ、掲載エリアと期間によって料金が設定されます。
また、1日のみのアルバイト募集では、アルバイトマッチングサイト・アプリなどの利用も検討します。
このように、目的に応じた使い分けが重要です。
【求人検索エンジン】
Indeedとは、求人情報専門の検索サイトです。
「求人サイト」ではなく、検索すると求人情報のみがヒットする「求人情報に特化した検索エンジン」です。
Indeedは、求人サイト・メディア・各種団体・企業の採用ページなどのウェブサイトをシステムが巡回し、目的の求人情報ページをピックアップして掲載してくれます。
多くの求人情報が掲載されてる反面、自社の求人情報が埋もれてしまう懸念もありますが、広告費を支払えば、検索結果で「スポンサー枠」で表示することも可能です。
Indeed以外にも類似サービスがあり、自社に合ったものを活用することができます。
【リファラル採用】
近年脚光を浴びているのが、リファラル採用です。
現在働いている従業員の知人や友人を、ターゲットにした採用になります。
従業員の間でも評判の良い労働環境であれば、非常に効果的な方法です。
【人材派遣】
直接雇用のアルバイトとは異なりますが、人手不足を回避できない場合に、一時的な人材を確保をする方法になります。
翌日の人員の確保や期間限定で、早期に人手が欲しい場合などに活用できます。
まとめ
今までのアルバイト求職者は、「時給が高い」「家や学校から近い」という部分に注目が集まっていましたが、現在の応募者は、以下のような部分を重要視する傾向があります。
- 教育体制の充実
- 柔軟なシフト対応
- 楽しい職場
- 自分の成長
- 就活へのメリット
アルバイト採用激戦区の時代、雇い主には応募者のニーズに合わせたスタンスが求められます。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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