不倫されても親権を獲得できない?相手に取られないためのポイントについて解説
子供のいるカップルが、不倫が原因で離婚する場合、親権は不倫された方が持つものと思っている人も多いでしょう。しかし親権は不倫をしたかどうかだけで決められるわけではありません。場合によっては不倫した側が親権を持つ場合もあります。
親権の判断基準
親権をどちらが持つか、これはどちらがよりふさわしいかをベースにして判断されます。不倫などのトラブルとは別個で判断されます。親権の判断基準として、主要なものとして以下のようなものがあります。
継続性の原則
継続性の原則とは、今まで主に育児をしてきた人が今後も引き続き育児に携わるべきというものです。お父さんとお母さん、どちらがより深く育児にかかわってきたかは重要なポイントになりえます。普段の生活でどちらがより面倒を見てきたのか、学校行事にどちらの方がより多く参加していたか、子供が病気にかかった場合どちらが看病でより多くのウエイトを占めてきたかなど総合的に判断されます。
また育児だけでなく、生活環境も関わってきます。例えば一方についていくと引越して、転校などしなければならないとなると子供にとっては大きなストレスがかかります。生活環境が大きく変わるよりも、できるだけ子供の今の環境をそのまま維持できる方が親権者として好ましいとなります。
母性優勢の原則
母性優勢の原則といわれると、母親の方が親権者になりやすいと思われがちです。たとえ男性でも母性的な立場になっていれば、親権の認められる可能性があります。ただし実際には女性が母性的な役割を担っている世帯が多いでしょう。
一般的な傾向として、男性が仕事をして、女性が家庭を守るという傾向が見られます。女性の社会進出が活発になって、共働きの世帯も増えているでしょう。しかしそんなカップルでも、女性が家事や育児を占める割合が大きいといわれています。このため、妻が浮気してそれが原因で離婚した場合でも親権は母親側に行ってしまうというパターンが少なくありません。
子供の意向
子供にもお父さんとお母さんのどっちと暮らしたいか、希望はあるはずです。もちろん子供の意向も尊重されます。まず15歳以上の子供の場合、家庭裁判所で親権者に関する審判を行うときにはその意見を聞くことが義務付けられています。これは法律でも保証されていることです。
では15歳未満の子供の意向は一切反映されないのかというとそうではありません。できるだけ小さなお子さんの意向を反映できるような措置をとるのが一般的です。小さなお子さんの場合、自分の意見を思うように話せないケースもあるでしょう。またどちらかの親のプレッシャーで自分の気持ちを正直に話せない子供もいるかもしれません。そこで調査官が子供と面談してその意向を聞く、もしくは親子が一緒にいる場面を観察して、どちらによりなついているかをチェックします。こうすることで、子供の気持ちをできるだけ反映させるような判断を下すように努めています。
父親が親権をとるために必要なことは?
母性優勢の原則や継続性の原則の前に、たとえ浮気されても旦那さんが親権を獲得できない場合もあります。子供を相手に手渡したくなければ、いろいろと準備する必要があります。親権を得るために何をすればいいか、以下にまとめましたので参考にしてみてください。
養育に力を入れる
継続性の原則では、今まで主として子供の面倒を見てきた人が親権者として認められる傾向があります。ということは、子育てに積極的にかかわって育児の実績のあることをアピールしましょう。保育園の送迎や食事作り、宿題を見るなど子育てにかかわっていけばその部分は評価されます。そのためには、時間の許す限り子供と一緒の時間を作ることが重要です。平日仕事の場合、休日は子供とずっと一緒にいる、どこかに出かけて一緒に遊ぶことです。平日は仕事でもできる限り早く帰って、一緒に時間を作るように努力しましょう。
親権の判断では、子供を長く一緒に過ごしている方が有利と言われています。もし男性が親権をとりたければ、仕事の調整に努めてみましょう。まずは残業をできる限り減らして早く帰宅できるようにする、フレックス勤務にするなどの方法が考えられます。フレックス勤務で仕事の時間帯を調整するのも有効です。子供が学校や保育園に出ている時間を使って出勤して、子供が帰宅するころに自分も仕事を終える勤務スタイルです。
さらにコロナ禍の中で注目を集めているリモートワークに力を入れてみるのも一つの方法です。リモートワークで自宅から勤務できるようにすれば、子供と一緒の時間をできるだけ確保できます。パソコンなどを使って仕事ができないか、会社と相談するのも一考です。
計画を立てること
男性の場合、その多くがフルタイムで勤務しているでしょう。そうなると問題になるのが、自分が仕事に出ているときに誰が子供の世話をするかという点です。この部分は男性が親権をとるためのアキレスけんになりがちです。そこでおすすめなのが監護補助者をつける方法です。監護補助者とは子育てを手伝ってくれる人です。監護補助者のいることをアピールできれば、自分が仕事で不在の時でも子供の養育が可能です。男性の場合、自分の母親を監護補助者に据えるパターンが多いです。母親に子育てのフォローをしてもらえないか相談しましょう。
面会交流を認める
特に妻に浮気された場合、「そんなふしだらな女と子供を逢わせられない」と思うかもしれません。しかし離婚後も両親と交流することは健全な育成のために好ましいと一般的には考えられます。そこで母親との面会交流を認めると約束すれば、評価されます。旦那さんにとって妻は許せない存在かもしれませんが、子供にとっては唯一の実の母親であることを忘れないでください。
まとめ
妻に浮気されて、親権も相手に持っていかれるとなると理不尽で納得いかないと思う人もいるでしょう。しかし親権は不倫とは別に取り扱われます。もしどうしても親権を相手に渡したくないと思うのであれば、自分も積極的に子育てにかかわってください。そうして「自分が母性的な役割を担ってきた」とアピールすれば、子供を手元においておけるかもしれません。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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