興信所で行う「結婚、縁談調査」ってどんなもの?

興信所で行う調査といえば「結婚前調査」や「縁談調査」です。他の探偵業者でも行う調査方法ですが、元々は興信所で行われていた調査方法で、ノウハウや歴史で言えば、興信所の方が上ということになります。結婚前調査については聞いたことがあると思いますが、縁談調査ではどんなことが調査できるのか、気になるところですよね?
そこで、今回の記事では、興信所で行う縁談調査について、詳しく解説していきたいと思います。
縁談調査とは

縁談調査の縁談とは、結婚や養親組などの相談や話し合いのことで、興信所の「縁談調査」とは、主に「結婚相手の調査」であると考えてもらって構いません。結婚前調査や結婚調査ともほとんど同じ意味合いであることから、同一で使われることもあります。ただし、一部では養子縁組をする相手に対して調査を行う場合もあるため、その場合には使い分けをすることもあります。
縁談調査で出来る事
各興信所によって異なりますが、縁談調査によって、大まかに以下のことを知ることが可能です。
- 結婚相手の人物像(プロフィール、キャリア、性格、趣向など)
結婚は、家族同士の契約でもあるため、自分にとって相応しい相手であるかどうか、しっかりとした家柄であるかどうかが重要になります。本人にはなかなか聞けないけど知っておきたい場合などに、縁談調査を行うことで、有力な情報を知ることが可能になります。
縁談調査でできない事
縁談調査では、相手の情報や家柄、これまでの経歴や行動など、調査対象者の詳細を知るためには有効な調査方法ですが、できない事もいくつかあります。
- 犯罪歴の調査
犯罪歴は警察の一部の機関でしか情報共有できないため、探偵、弁護士であっても調べることは出来ません。興信所で調べられるのは、聞き込み調査による「犯罪歴の可能性」のみとなります。ただし、物的証拠や事実関係を調べることは出来ないため、精度は低く、基本的には「調べることが出来ない」と考えていた方がいいでしょう。 - 個人の財産(借金)の詳細
興信所では、縁談調査の中に財産を調査する項目も含まれていますが、これは、あくまで「公表されている財産」にのみ該当するもので、非公表の財産(個人口座、借金の詳細)などを調べられるものではありません。銀行口座の調査は、個人情報保護法に違反する行為なので、間接的な調査のみになると考えてください。(形跡を調べる、聞き込みなどから予測を立てるなど) - 違法行為にあたる調査
これは、興信所に関わらず、探偵業者全般に該当することですが、ストーカー行為や不法侵入、盗聴、盗撮といった違法調査をすることは出来ません。万が一こういった調査を行った場合、刑事責任を問われる可能性もあり、依頼者からの指示であっても、違法行為を行うことはありません。 - 電話やマイナンバーから個人を特定する
電話番号、マイナンバーから個人情報を入手する行為は、個人情報保護法に触れてしまうため出来ません。個人情報を開示できるのは、警察などの機関のみで、探偵を含む一般企業や個人では情報を共有することが出来ません。これらの調査はあくまでも「探偵業法」に則っている範囲のみとなります。
縁談調査の期間と費用

縁談調査を依頼するにあたって、気になるのは期間と費用だと思います。そこで、ここでは縁談調査を依頼してから、調査結果が出るまでの流れを元に、調査費用と期間をご紹介したいと思います。
縁談の調査期間
一般的に、縁談調査では2週間〜1ヶ月程度の調査期間を設けているところが多いようです。一般的な浮気調査や素行調査は1週間程度が相場ですから、それらと比較すると非常に長い時間を要することがわかります。
- 調査期間が長い理由
縁談調査では、調査対象者の人格、経歴、財産状況などに加え、親類関係など、複数の調査対象者がいるため、時間がかかるものと思われます。また、調査範囲が広い(または遠い)場合などは、調査するまでに時間がかかってしまいがちです。
縁談の調査費用
調査費用に関しては振り幅が大きく、一般的には10万円〜80万円程度の相場と言われています。結婚相手のみの場合は10万円前後、家族や親族を含めると50万円以上になるケースが多いようです。ただし、これは「調査が上手くいった場合」であり、あくまで相場なので、場合によってはこれ以上の費用がかかることもあります。(逆の場合もあります。)
調査対象者が情報を隠蔽するなどの対策を行なっていた場合は、調査に時間がかかることも多いため、費用が増えてしまう可能性もあります。
縁談調査を依頼するデメリット

縁談調査によって、結婚相手の情報を詳細に知ることが可能であるため、より目的を持った結婚を実現する可能性が高くなります。しかし、縁談調査を行うことによって起こってしまうデメリットもあるようです。
交際相手との関係性が悪化する
どんなに愛し合っている相手であっても、内緒で自分の過去や状況を探られることに不快感を覚えない人は居ません。縁談調査を行なっていることが分かった時点で「破局」または「婚約破棄」といった最悪の状況になる可能性は十分にあります。縁談調査は「結婚の手助け」を行うための調査であって、破局を促すためのものではありません。なぜ、調査が必要なのか、依頼する前にしっかりと吟味し、そのリスクとデメリットを理解しておきましょう。
交際相手の親族から嫌われる
結婚相手が、縁談調査に関して理解を示してくれたとしても、相手側の親族からは嫌われてしまう可能性があります。結婚はこれから一生を共にするものです。そこで、相手側の親族から嫌われてしまうと、結婚生活は非常に苦しいものになりかねません。こうしたリスクを理解しておくことが大切です。
まとめ
今回の記事では、興信所による縁談調査について解説させて頂きました。交際相手に裏切られないために調査を行う行為は間違っていません。しかし、いき過ぎた調査は信頼関係を壊してしまうため、縁談調査が「婚約破棄」の理由にもなりかねないのです。調査を行う際には、その理由と、安全性に考慮して興信所に相談することをお勧めします。