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横領によって起こりうる企業の損失とは?詳しく解説

あらゆる面に損失を出してしまう「横領罪」ですが、その中でも規模が大きく、被害の大きい横領が「業務上横領罪」です。業務上横領罪によって、企業側にはどんな損失をもたらすのでしょうか。今回は業務上横領罪による企業の損失について、詳しく解説していきたいと思います。

業務上横領罪とは

横領罪には、「単純横領罪」「業務上横領罪」「遺失物等横領罪」の三つがあり、犯罪内容によって分類されます。また、これらの横領罪では、それぞれに量刑が違っており、「業務上横領罪」は横領罪の中では事実上、一番重い罪に該当します。

業務上横領罪とは

刑放第253条「業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する」に定められた罪で、業務上とは、職場や企業のことを指しています。すなわち、業務上横領罪とは、就職している会社や企業の所有物、または財物を横領したものに課せられる罪です。
業務上横領罪が適応されるケースでは、「大手企業や著名人に対する横領行為」が取り沙汰されることが多く、テレビやネットニュースなどでも見ることの多い犯罪です。

業務上横領罪の刑の重さ(時効期間)

業務上横領罪の罪では最大10年の懲役刑に処される可能性があります。これは単純横領罪の2倍(5年以内の懲役)で、遺失物等横領罪の10倍(1年以下の懲役または10万円以下の罰金また科料)にあたります。横領罪に似た刑に「窃盗罪」がありますが、こちらも最大で10年の懲役刑が量刑されるため、業務上横領罪と同等に重い刑となっています。

業務上横領罪が重い理由

業務上横領罪は、その性質上、「高額な横領」が認められるため、刑が重くなる傾向にあります。一般的な横領罪では、最大でも数百万程度の横領となりますが、業務上横領罪の場合は、「数千万から数億円単位」での横領となることが多く、企業に対して、大きな損失を与えることになります。そうした金額を個人で賠償することは難しく、刑罰で罰則するしかない部分もあるため、罪が重くなっているものと考えられます。

業務上横領によってどんな損失が出るのか

横領行為によって、企業側には「物理的な損失」が出るわけですが、実際にはそれだけではありません。通常の横領行為に比べて、企業に対する横領行為を行うことで「想像を超える損失」が出ているのです。

税金に関する損失

本来であれば、経理上申告するべき所得が、横領によって失われてしまっているため、「無い物のために税金を払う」必要性が出てきます。税金の世界では、会社の損失に対する対応策などは存在しておらず、「嘘の申告をしていた」という風にみなされてしまうのです。
また、横領によって出た損失を回収するべく、損害賠償請求を行ったとしても、税金の世界では「本来の所得」ではなく、「益金」として別枠でカウントされるという状況が起きます。どういうことかと言いますと、税金側では、従業員の横領によって、財物を騙し取られていたとしても、元々の所得に変化はなく、損害賠償金として得た利益は「さらに追加された収益」となり、新たに税金が追加されてしまうのです。

※「損失金と収益金を同時に計上する是非」に関しては、不服意見が多く出ており、今後見直される可能性もあります。

裁判所、国税の視点

損害賠償請求権は、不法行為による損失が発生した時点で発生するとしており、損金益金同時計上を原則としています。また、損害賠償請求権については、「法人税基本通達」にも記載している通り、例外的な扱いも認めていますが、横領においては、加害者を知ることが難しい場合も多く、例外に当たるケースが少ないため、「税金面」での損失が出てしまうことになります。

さらに税金面での損失

また、横領によって例外的な問題が発生したにせよ、「本来申告すべき所得を誤魔化していた事実」であるため、「過少申告加算税」を取られることになります。裏切り行為によって損失を出しているにも関わらず、税金面でもさらにマイナスになってしまうという、企業にとっても大きな損失が出ることになります。

※過少申告加算税とは、申告納税金が過少だった場合に課せられる加算税のことです。本来納税するべき金額の10%が加算されます。(自主的に修正申告した場合には加算されることはない)

またさらに税金面での損失

過少申告加算税だけでなく、「重加算税」をさらにかけてくる可能性があります。(ほとんどの確率です)
同族経営、オーナー兼代表取締役が経営している企業のケースで、代表または会社役員が横領行為を行なっていた場合、国税局では「隠蔽行為、仮装行為によって、本来申告される所得を申告していない」として、重加算税を課してくる可能性があります。特に、中小企業では、監督的システムを管理することができず、運営側の不正を証明できないため、適応されることが多々あります。

※重加算税とは、仮想隠蔽が行われた場合に加算される税金のことで、本来納税する金額の35%〜40%と非常に大きな加算税が課せられます。

業務上横領による損失を防ぐには

業務上横領による損失は、「物理的な損失」意外に、税金面での損失が非常に大きいということが分かって頂けたと思います。ここでは、こうした損失を防ぐ方法をいくつかご紹介させて頂きたいと思います。

従業員に対して賠償請求権を行使する

懲戒解雇や刑事告訴といった、「社会的制裁」を行うことは簡単ですが、大きな損失を回収することがほとんど出来ないというデメリットがあります。そこで、少しでも失った利益を取り戻すには、相手に対して賠償請求権を行使して、責任を取らせる方法があります。給料差し押さえなどの方法が効果的です。(差し押さえには責務名義が必要)

事実上、当人からの回収以外に方法はない

どれだけ大きな損失を出されたとしても、その損失は、横領を行なった当人からしか回収できず、失った利益を全て回収することは事実上不可能です。横領問題が起こってしまった以上、損失の半分以上は受け入れることを覚悟しておいた方がいいかも知れません。

まとめ

今回は、業務上横領罪によって企業が受ける損失に関して解説させて頂きました。横領によって企業が受ける損失は非常に大きいものであるため、起きてしまってからでは対応するのは困難です。起きた後よりも、横領事件が起きないための対策を講じる方が重要と言えるでしょう。定期的な社内調査や、監視を高めるなどして横領を防ぐようにしましょう。探偵による調査もおすすめです。

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