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探偵コラム

横領したお金を返せない!といわれたときの対策

横領は被害額を返済すれば刑事事件まで発展しないケースが多いといわれています。
では、返済が見込めない場合、法的にどうなるのかなどについて、横領と聞いて最もイメージしやすい業務上横領が発覚したという想定で解説していきます。

横領が発覚するとどうなる?

横領には刑法第252条横領(単純横領)、第253条業務上横領、第254条遺失物等横領の3種類が存在します。それぞれ罪状や刑罰、時効が異なっており、一番、重いのが業務上横領で10年以下の懲役、反対に軽いのが遺失物等横領で1年以下の懲役、または10万円以下の罰金もしくは科料と定められています。

横領の責任

会社やお店などで横領が発覚した場合、加害者には2つの責任が生じます。
ひとつは刑事責任で、被害届が受理され疑惑があると警察が判断すれば事情聴取や捜査が行われ、逮捕、勾留、裁判まで進み起訴内容が認められれば、懲役などの刑事罰が下されます。業務上横領の公訴時効は7年です。

もうひとつは民事責任です。
刑事責任が社会的に負うべき責任だとするならば、民事は被害者が受けた損害を直接、賠償する責任になります。よく耳にする「損害賠償」というのが民事責任です。横領が発覚した後、被害額を返済しないでいると訴訟を起こされ、損害賠償の支払いを命じられることもあります。その際には被害額だけでなく迷惑料や慰謝料などが加算される可能性があり、賠償を怠れば給料や不動産などの差し押さえもあり得ます。

損害賠償にも時効が存在します。民法724条の不法行為による損害賠償請求権の消滅時効にて「被害者またはその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないとき。不法行為の時から20年間行使しないとき」と定められています。例え公訴時効が過ぎたとしても、不法行為時から20年という損害賠償請求権の消滅時効があるので、民事責任に問うことは可能です。

自己破産で返済義務は消える?

横領による被害が発覚したとき、最優先なのは被害額の返済でしょう。数万円の少額ならば可能ですが、何百万、何千万という額の場合、すぐに返済するのは難しいかもしれません。

損害賠償を請求したとして、相手が「払えないから、自己破産する」と主張したら、返済しなくてもいいことになるのでしょうか。

免責が認められない、非免責債権

自己破産と呼ばれている免責手続きは破産法で細かく定められており、すべての債権の責任が免除されるわけではありません。同法第253条にて、非免責債権のひとつに「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」と明記されているため、自己破産をしても返済義務は残ります。

ちなみに、条文の「悪意」というのは、いわゆる道徳上の善悪という意味ではなく、「事実を知っている」ことをいいます。横領の場合、会社のお金だと知っていて着服した行為なので、非免責債権の「悪意による不法行為」に該当します。

分割払いなどの交渉

「無い袖は振れない」という言葉は被害者にとったらあり得ないですが、事実でもあります。その際は返済方法などの交渉を行うケースが多いようです。月5万円の20回払いといった分割払いや身元保証人に代わりに返済してもらう方法もあり得ます。

裁判を起こして支払い命令が下されれば、給料や財産の差し押さえはできますが、横領したお金を使い切ってしまって財産がない、解雇、もしくは退社したため無職という場合、差し押さえるべき物がない事態も考えられます。しかし、判決で確定した権利の時効は10年なので、判決直後は無理でも時間が経過し働き始めたり、財産を得た際に差し押さえることは可能です。

逮捕のポイントとは?

横領が犯罪である以上、発覚したら即、逮捕と思われるかもしれませんが、そうとはいえません。刑事責任が生じるのは変わらないものの、逮捕される場合とされない場合があります。

被害の申告が必要

業務上横領は強盗や殺人のように通報によって事件化されることはなく、被害者が警察に被害を申告しなければ逮捕はおろか、捜査されることもありません。申告は、当事者が犯罪被害にあったことを申告する「被害届」、犯罪被害の申告だけではなく加害者の処罰も求める「告訴状」及び「告発」があります。

担当した警察員によっては、被害届や告訴状を提出しても受理してくれないこともあるようですが、犯罪捜査規範第61条「被害の届出をする者があったときは、その届出に係る事件が管轄区域の事件であるかどうかを問わず、これを受理しなければならない」、刑事法第241条2「検察官または司法警察員は、口頭による告訴または告発を受けたときは調書を作らなければならない」、同法第242条「司法警察員は、告訴または告発を受けたときは、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない」と定められています。明らかな虚偽などの正当な理由がない限り、受理を拒否するのは違反行為だといえます。

被害額と示談の有無

被害申告を行っても逮捕に至らない場合があります。
それには被害額と示談に至っているかどうかが関わってきます。一般的に、刑事事件としての被害額が200万円未満のうえ本人が横領の事実を認めていて、身元がはっきりしている場合は逮捕されずに捜査や聴取、裁判を受ける在宅事件になりやすいといわれています。逮捕に至る被害額については明確なラインが決まっているわけではなく、それぞれの被害状況や悪質性などによって判断されるので、200万未満でも逮捕されるおそれはあります。

また、示談が成立したため被害届などを取り下げると逮捕されないことが多いようです。逆に、返済に応じず示談が成立しない場合、金額によっては逮捕される可能性が高くなります。

まとめ

横領の被害額が返済されない場合、問答無用で告訴するのもひとつの方法ですが、返済方法などを含めて話し合いを行うことも重要です。

そのためには横領行為及び被害額、返済能力の有無が明白になる証拠が必要であり、当事者同士ではなく弁護士による交渉が不可欠になります。社内調査だけではなく、探偵などの調査機関で調査したうえで対策を練りましょう。

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