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探偵コラム

筆跡鑑定のメリットは?探偵による調査で役立った事例をご紹介

筆跡鑑定はさまざまなことがわかるので、メリットが多いと思われます。この記事では、そんな筆跡鑑定の具体的なメリットを説明します。また、探偵による調査で使われた事例もご紹介しますので、参考にしてください。

筆跡鑑定とは

筆跡鑑定とは、いくつか筆跡から、筆者を割り出したり、本人のものでないことを判断したりする鑑定の一種です。そんな筆跡鑑定に関わる人は、科捜件や警視庁の付属機関で働いている人、元警察OB、文字研究者、書道家、探偵など。特に資格はありませんが、経験や日々の勉強で得られた知識が物を言うのでしょう。そんな筆跡鑑定の方法は多くありますが、今回は3つ説明します。

トラディショナルな筆跡鑑定

昔から存在する筆跡鑑定の方法です。人の書いた字のクセを観察し、その人にはどんなクセがあるのか認識します。たとえば、「永」の字だと点の打ち方、左右のはらい、中央部のはねの状態、曲がる部分の曲がり方など、1人の人が書いた同じ文字を見て比較します。

このように書き始めや書き終わりの状態、線のつなげ方、とめなど、細かくチェックして字のクセを発見。その人物の筆跡を判断します。

数値に置き換えた筆跡鑑定

文字の各部を数値に置き換えて、筆跡鑑定する方法もあります。たとえば、「通」という字であれば、しんにょうのはらいの長さ、横画の角度、空白部分の面積など計測可能であれば、数値化して筆跡鑑定します。

しかし、同じ人が書いた文字であっても、罫線やマスのあるノート、何の制限もない無地のノートやメモ用紙などに書くシーンとでは、書き方は変わるものです。そういった場合の筆跡鑑定は、比率計算を伴います。

カメラや独特な技法を使った筆跡鑑定

赤外線カメラを使った筆跡鑑定も存在します。赤外線カメラは、温度が可視化されたカメラです。そのため、加筆痕などを見ることができ、不審な部分を発見することもあります。また特殊な技法で執筆者独特の筆圧状態を示すことも可能です。

しかし、原本を用意できないことがあったり、筆圧の状態を示せないことがあったりもするので、いつでも使える技法とはいえません。

筆跡鑑定の3つのメリット

筆跡鑑定には、どんなメリットがあるでしょうか。遺言所や企業の偽造、嫌がらせ文書においてのメリットを3つご紹介します。だれの筆跡であるかわかれば、偽造や不正を見抜けます。それによって、想定できるトラブルを防ぐことも考えられるでしょう。

本人の筆跡と同じかわかる

仮に故人の遺言書に書かれている内容に疑問を持った場合、筆跡鑑定を依頼すると、本人の筆跡かどうかわかります。それには、本人の書いたとされる資料が必要ですが、家族であれば、容易に探し出せるでしょう。

筆跡鑑定によって、本人のものと証明されれば、お互いに納得できる可能性は高いです。当事者同士で話し合って解決に導くことができれば、大事にならずに済みます。それがこのケースの大きなメリットです。

偽造を見抜くことができる

疑わしい偽造を筆跡鑑定で見抜くことができます。たとえば、ある企業で偽造を疑われる書類が発見されたとします。それを筆跡鑑定で証明することが可能です。

筆跡鑑定で偽造がわかれば、疑わしい人物の特定ができたり、逆に疑われていた人の疑いが晴れたりするでしょう。それにより、大掛かりなトラブルへの発展も防げるのではないでしょうか。大きなトラブルは、企業の存続にも関わることなので、この功績は大きなメリットです。

誰の筆跡かわかる

嫌がらせをめぐるトラブルは多いものです。仮に趣味のサークル間のトラブルで嫌がらせの手紙があったとします。それを書いた人物が誰であるか特定したい時も筆跡鑑定が役に立ちます。

誰の筆跡であるか明らかになれば、トラブルが大きく発展せず、話し合いで解決できる可能性も大きいです。裁判に発展するような大掛かりなことになれば、お互いの関係がいっそうぎくしゃくすることが考えられます。そこまで行かずに済まされれば、関係修復にもつながるでしょう。こうしたことも大きなメリットです。

筆跡鑑定のメリットを活かした探偵による調査の事例

探偵による調査で筆跡鑑定のメリットが活かされた事例を3つご紹介します。浮気や家出人の捜索、いじめ調査です。こうした家庭内でのトラブルにも筆跡鑑定が大きなメリットをもたらします。

筆跡鑑定で浮気を見抜く

A子さんは夫の浮気がわかっていたので、いち早く離婚したいと思っていました。ラインを確認して、出張と偽って、夫が女性と会っている事実をつかんでいたのです。しかし、離婚したくない夫は、浮気を認めませんでした。

ある時A子さんは、愛人とみられる女性からのラブレターを夫の荷物から何通も発見しました。浮気相手が会社の同僚とわかっていたので、彼女が書いたと思われる書類も探し出し、筆跡鑑定を依頼。結果、浮気相手の筆跡と特定され、夫も浮気を認めたのです。筆跡鑑定が浮気問題解決の糸口になったといえるでしょう。

筆跡で家出人を探す

Bさんの長男21歳が家出をして連絡が取れなくなりました。探偵に捜索を依頼したところ、聞きこみ調査でそれらしく人物が浮上。家にあった本人が書いたノートやメモ、学校の書類とそれらしき人物が書いたお店の申込書の筆跡を比較鑑定した結果、長男であることがわかりました。

Bさんは息子と話し合って和解しました。筆跡鑑定により、大きな事件に発展しなかったと言えます。この事例でも筆跡鑑定のメリットが見えます。

いじめ調査に筆跡鑑定が役立った

Cさんの中学生の娘はクラスでいじめに遭いましたが、なかなか担任がトラブル解決に協力してくれないため、不登校になってしまいました。業を煮やしたCさんは、いじめの相手を見つけようと思い、探偵に相談。結果、娘に送られてきた不幸の手紙を書いた相手を筆跡鑑定で特定することができました。

元々は仲が良かった相手のため、双方で話し合い、いじめは解決。娘は学校に行かれるようになったのです。この事例からも、筆跡鑑定によるメリットが見えます。

まとめ

字のクセを見る、書き方の数値化する、赤外線カメラを使うなど、筆跡鑑定の方法はいろいろあります。そんな筆跡鑑定は、多くのメリットをもたらします。たとえば、書いた本人が書いたことが証明される、偽造がわかる、書いた人物を特定できるなど。筆跡鑑定によって大きなトラブルに発展しなかった事例も存在します。今後も困ったときには、筆跡鑑定を活用したいものです。

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投稿者プロフィール

この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。

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