名前も知らない相手を訴えるにはどうしたらいい?おすすめ素行調査

ネットやSNSの普及によって、「名前も顔も知らない」相手から誹謗中傷を受けたり、ストーカー行為を受けるといった被害が多くなってきています。最近ではネット上での誹謗中傷に対して新たな法律改正を求める声も上がっており、ネット犯罪に対する見解も変わりつつあります。
そこで、今回の記事では、そうした見えない相手を訴えるための素行調査について解説していきたいと思います。
1.裁判を起こすには名前と住所が必要

個人情報保護法とネット社会の充実によって、個人情報を知ることは難しくなりました。個人はもちろん、友人や知人であっても個人情報を伝えないという選択肢も増えています。その一方で、裁判所では名前と住所がなければ訴訟を起こすことはできません。なぜ、名前と住所が必要なのでしょうか?
・相手側に送達を行うため
送達とは、訴状内容が記載された書面を当事者に送付することで、裁判を起こされた相手に行うものです。その時に名前と住所が分かっていないと、送達を行うことが出来ません。相手に起訴状が届いてはじめて「裁判」の準備が始まるため、相手に届かない状況では裁判が進展することはありません。
裁判所側で「相手を特定する」といったことは行わないため、相手の名前と住所は自分で調べておく必要があります。(住所は戸籍登録している住所ではなく、現在拠点として活動しているもの)
・当人が知らない間に裁判が行われるのを防ぐため
相手に送達が行われず裁判が始まってしまうと、理不尽な判決や、裁判を起こされた側に不利な結果を招いてしまう可能性があります。そういったトラブルを未然に防ぎ、当事者へ裁判の準備期間を与えるために送達を行うのです。(こうした制度は互いに平等であることを目的として行われています。)
・間違った相手と裁判をしてしまう可能性を防止するため
裁判所側が事前に受け取っている情報と違う場合、間違った相手と裁判を行ってしまう可能性があります。(同姓同名の別人、引っ越しになどに違う住所など)こうしたミスを起こすと、裁判をはじめからやり直すことになってしまい、追加費用がかかってしまいます。
2.相手を調べるための3つの方法

名前や住所などの個人情報をはじめ、裁判で有利になる証拠や証言を入手するためにも独自に調査を行って情報を集めるべきです。相手を調べるためにはどんな方法があるのか解説していきたいと思います。
・自身で調査する
「相手のことは自分で調べる」という強い意志を持っている人なら、個人での張り込みや、尾行などの方法で相手を調べることが出来ます。ただし、非常に大きな労力が求められるため、仕事の片手間や息抜き程度の気持ちではこなせない方法です。
・弁護士に相談する
弁護士は「弁護士照会」や「職務上請求」などの方法を使用して、相手の戸籍や様々な情報を入手することが可能になるため、信用度の高いデータを集めることが出来ます。また、裁判に関しての手続きや、書類などの準備なども行ってくれるため、裁判を行うハードルは非常に低くなるでしょう。
・探偵、興信所を利用する
探偵業者を利用することで、個人情報はもちろん、対象者の交友関係、プライベートな行動、職場環境などを調べることができるため、裁判では有利な証拠を集めやすくなります。当事者と親族以外は戸籍の取得はできないため、探偵業者では住所を調べることが出来ませんが、尾行や張り込みといった調査を行うことで、対象者が「現在拠点にしている住所」を特定することが出来ます。
3.見えない相手を訴えるなら素行調査がおすすめ

素行調査とは、探偵業者が行う調査方法の一つで、対象者の普段の行動、生活習慣、交友関係などを調査します。普段の素行を調査するため、調査中に「不倫問題」や「金銭トラブル」など、別の問題が浮上することもあります。こうした特性から、訴える相手に対して「素行調査」は最適な方法なのです。
・オススメの理由1 対象者の個人情報
ネットやSNSや、面識のない相手を自分で調べることは非常に困難です。しかし、そういった難しい状況でも探偵業者であれば、さまざまな方法を駆使して個人情報を入手することが出来ます。また、消息不明の場合でも、聞き込みから相手の居場所を特定するといったことも可能であるため、常に「相手を逃がさない」状況を作ることが出来ます。
・オススメの理由2 新たな証拠を見つける可能性がある
裁判で勝訴するために「確固たる証拠」が必要です。自分で準備している証拠の他に、「新しい証拠」が見つかれば、それだけ裁判に勝つ可能性が高くなるわけです。また、証拠以外にも人間性や交友関係の詳細を知ることによって、「人間性」を武器にすることもできるかも知れません。
・オススメの理由3 調査で得た情報から有利な和解交渉を行う
訴訟を起こすためには、多くの時間と費用が必要になってしまうため、裁判を起こす側にも覚悟が必要となります。相手を懲らしめるために行った裁判が「自分を苦しめる裁判」に変わってしまうことも少なく無いのです。しかし、素行調査によって、相手に不利な情報(周りに知られたくない事)を得ることができれば、それを利用して有利な「和解交渉」することが出来ます。和解交渉は裁判を早期終了させる方法でもあり、穏便に済ませる方法でもあるので、素行調査によって訴訟を起こす側の負担が軽減されるでしょう。
・オススメの理由4 周りに知られることなく裁判準備が出来る
裁判を起こす人の中には「誰にも知られたく無い」という人も少なくありません。そういった点で探偵業者は隠密調査を基本としているため、他の知人や友人等に情報が漏れることはありません。弁護士を通した調査になると、友人だけでなく親戚関係にも情報が伝わってしまうこともあるため、内々で済ませたい場合はオススメの方法と言えます。
4.まとめ
今回の記事では、見えない相手を訴えるためにオススメの方法を解説させて頂きました。最近ではネットやSNSに限らず、同じ職場にいながら他人を装って嫌がらせを行うようなケースも増えており、見えない相手に対する裁判という状況は増えていくものと思われます。もし、素性の分からない相手に訴えを起こしたいと考えているのなら、まずは素行調査を行ってみましょう。