内縁関係で浮気をされた場合は結婚時とどう違う?
内縁関係とは結婚の意思はあるものの、さまざまなしがらみに縛られたくないという理由で結婚をしない男女のことを表していますが、ある条件を満たすことで法的にも内縁関係を認めることができます。では、内縁関係の相手が浮気をした場合はどうなるか、気になるところですよね?
そこで今回の記事では、内縁関係の相手が浮気をした際にどんなことが起こるのかを解説していきたいと思います。
内縁関係(事実婚)と法律結婚の違い
実際には結婚と同等な生活を行っているけれど、婚姻届を提出していない関係性を事実婚(内縁)とも言い、婚姻届を出している結婚を法律婚(結婚)と言います。ここでは法律婚と事実婚にどんな違いがあるのかをご紹介したいと思います。(以後、内縁関係を事実婚と表記します)
事実婚のデメリット(法律婚に出来て、事実婚で出来ないこと)
「同じ戸籍に入れない」
婚姻届という法的手続きを行わないために、同じ戸籍にはなりません。しかし、事実婚の場合でも健康保険の扶養者や国民年金の第3被保険者、遺族年金の受取人になることは出来るので、あまり大きな問題にはなりません。
「配偶者控除などの税金免除を受けられない」
法律婚であれば、配偶者が扶養者である場合に税金を免除させる制度がありますが、事実婚の場合はこれらの免除を受けることができません。また、相手を保険金受取人にした生命保険料の控除もできなくなっています。
「相続権がない」
事実婚の場合は、実際に生活している事実があったとしても、法律的に故人からの相続を受け取ることが
できません。そのため、相続などの問題を考えるのであれば、法律婚しか選択肢はないということです。
事実婚のメリット
ここまで事実婚で出来ないことを説明させていただきましたが、実は事実婚にはメリットも多いのです。
「戸籍を変える必要がない」
法律婚の場合は、実家の戸籍が外れてしまうため、一人っ子の場合は家が断絶に追い込まれることになっていましたが、事実婚であれば戸籍を外す必要がないので結婚後(内縁)も家のことについて悩む必要がありません。戸籍を変えられないのはデメリットでもありますが、メリットでもあるのです。
「夫婦別性で生活できる」
別性でいることで、仕事上の取引相手や各種契約書などの手続きを改訂する必要がなく、結婚後も独身時と同じように生活できるので、無駄な仕事を増やす必要がなくなります。また、周りに結婚をしているというイメージを与えにくいため、今まで通り生活をするのにも有効と言えます。
「義理の両親と親族にならない」
結婚をすることで、将来的に相手の親族の面倒を見たり、相手家族との関係性を持つという必要性がなくなるため、結婚に対する精神的ストレスが軽減されます。
事実婚で浮気をするとどうなるの?
こうやってみると事実婚は多くのメリットを持つ関係性ですが、浮気などをした際には法的な観点からもどんな風になるのかを見てみましょう。
基本的には慰謝料を請求できない
事実婚(内縁)をしている状況下で浮気をされた場合、基本的には慰謝料を請求することができません。その理由は下記の通りとなります。
・事実婚であることを証明できる証拠が必要になる
浮気をした内縁関係者と事実婚をしている実績(生活状況、生計、各種契約情報、法律的契約など)が十分にそろっているのであれば、法律婚に準ずる保護を受ける可能性があるものの、それらを証明できなければ慰謝料請求を認められることはありません。また、万が一請求が認められたとしても、法律婚よりも金額は低くなる可能性があります。そこでは事実婚という関係性がデメリットとして働きます。
示談による慰謝料請求がお勧め
事実婚は、その性質上、法的効力の弱い関係性です。そのため、浮気によって慰謝料を請求する場合には裁判よりも当人同士で解決する示談がお勧めと言えます。示談であっても、浮気の証拠や状況などをしっかり調べることで、相手を納得させることは十分に可能です。不安であれば、事前に弁護士などに相談するのもいいでしょう。証拠集めは探偵や興信所などのプロにお任せするのもお勧めです。
事実婚で浮気をされないための対処法
法律婚と同じような待遇を受けることができる事実婚ですが、浮気などの場合はやはり不利な部分が目立ってきます。そこで、事実婚で浮気をされないようにするためにはどんなことがお勧めなのかをご紹介したいと思います。
自由を奪わない
事実婚を選ぶということは「お互いに束縛を嫌う」ということです。それは恋愛観にも出ていることで、お互いが自由に生きる関係性だからこそ事実婚(内縁)と形で結婚をするので、法律婚のような生活は元々望んでいません。異性関係に不審な行動が感じられても、余計な詮索はせずに生活を行うこと浮気をされる可能性を軽減することが出来ます。
子供を作る
事実婚の状況で子供を作るということは、とても大きなリスクとなります。(共同親権が持てず、子供に相続権がないため)しかし、その状況下でもお互いに子供を作るという強い意志があるのならば、浮気などを行う可能性は大きく下がります。子供を作るということが、二人の絆を確実なものとする方法の一つかもしれません。
今後を考えて法律婚に切り替える
事実婚を行なった結果、法律婚をしても問題なかったという場合もあるかも知れません。少しでもそう感じたのであれば、すぐに婚姻届を提出することをお勧めします。不倫や浮気といった行為は法律婚では不貞行為になり、慰謝料請求や離婚裁判などでもしっかりと手続きを行うことが出来ます。
浮気がないことが一番ですが、そういった状況が難しいと感じた場合に有効な方法です。
まとめ
内縁関係となることで、法律に縛られることなく自由に結婚をすることができるというメリットがありますが、浮気や不倫、遺産相続や子供といった「結婚するにあたって必ず訪れる問題」に関してはまだまだデメリットの多い方法です。しかし、余計なしがらみから解放されながら結婚できるという点においては、唯一無二の方法とも言えるでしょう。
まずは事実婚をして、将来を見据えて法律婚に切り替えるということも一つの手かも知れません。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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