面接官になるために心得ておくべきこととは?詳しくご紹介

新卒、中途採用を行うための面接官は、会社の顔となる重要な存在です。
そのため、面接官には「面接する人材に対しての与える企業イメージ」や「人材を発掘できる先見の目」など、高度なスキルが必要になってきます。また、こうした部分を疎かにしてしまうと、良い人材を見逃してしまったり、企業のイメージを損ねることによって、社員の確保が困難になってしまうなど、会社の将来に大きなダメージを与えてしまうことにもなりかねません。
そこで、面接官として「何が必要なのか」をご紹介していきたいと思います。
面接を行う前に準備すること

良い人材を獲得するためには、応募してきた人材が「意地でも入りたい企業」と感じさせることが大切です。
ほとんどの方は就職条件や会社の雰囲気などで応募を決めていますが、実際に面接に来た時の会社の雰囲気で判断する方も多く、面接時の会社や面接官のイメージはとても重要です。
清潔感のある服装を心がける
面接官はスーツを着て面接を行うのが一般的ですが、企業の方針で私服での面接を行う会社も増えています。そこで、面接官として大切なのは「どんな服装であっても清潔感を持たせる」ことです。応募をしてくる人の多くは清潔で綺麗な会社と、そこで働く社員の清潔感を重視しているため、面接官が不潔であると「この会社は企業としてだらしない」というイメージがついてしまいます。
第一印象でいいイメージを与え、応募してきた人材が気兼ねなく質疑応答できる空間を作るように配慮しましょう。
表情に気をつける
面接官の大きな役割は「人材の発掘とダイヤの原石を探す」ことです。どんなに素晴らしい人材でも初対面の面接では緊張してしまうものです。そうした環境でも毅然とした態度で応答できる人材はとても貴重ですが、その瞬間だけで人の本質を知ることはなかなか難しいのです。
そこで、面接を行う間は「できる限りやりやすい環境」を作ってあげることがとても大切になります。その方法の一つとして、表情を緩やかに優しい雰囲気を出してあげるといいでしょう。
怖い表情では相手が萎縮してしまい、大切なことを話せないだけでなく「あの会社は怖い」という風評被害を与えることにもなりかねません。
面接する部屋を配慮する
面接は企業イメージを植え付けると共に、社内雰囲気を知る現場でもあります。そこで、面接する場所が部屋の隅にあるフリースペースや、仮設で作ったような場所では、相手にプレッシャーを与えるだけでなく、会社としてのイメージを大きく損ないかねません。
面接をする時点では応募してきた人材は「お客様」です。面接を行う場合にはしっかりとした場所を確保し、お客様と話をするイメージで面接に取り組みましょう。
面接官に問われるスキル

面接は「会社に最適な人材を選ぶ」ために行うことですが、その判断は人と人とのコミュニケーションです。
形式的に人材を判断するだけであれば、今後進化をし続ける「AI」技術にお願いするだけで済む話ですが、面接では、履歴書だけでなく、対話でしかわからないこともあるのです。
そういった情報を聞き出すには面接官にもある程度のスキルが要求されます。
コミュニケーション能力
面接を円滑に進めるためには、面接官のコミュニケーション能力が重要視されます。面接を行う人材にコミュニケーション能力が高い場合は、面接官の能力に関係なく進行することできますが、基本的には面接官のスキルで話を引き出す必要があります。
コミュニケーション能力が高ければ履歴書内容に全く関係のない話であっても、面接に訪れた人の本質を探ることも可能になります。
心理学に関するスキル
現在の企業では人材の発掘に心理学を取り入れている所も多く存在します。心理学は戦地に赴く兵士の精神状態を管理する場合や、過酷な状況に晒される職場などではとても重宝されており、その研究は人間の感情に大きく役立っています。
心理学に関するスキルの必要性は企業によってマチマチですが、面接官を行う一環として取り入れることで面接の質は大きく向上します。
面接で行う質問内容
大手企業の面接では、既に作成されているカリキュラムによって面接を行う場合がありますが、通常の面接では面接官が質問内容を作成することも多く、質問内容を作るスキルが必要になります。
面接で質問を行う場合のポイントを中心に質問内容を作成していく必要があり、文章能力も必要なスキルの一つです。
・コミュニケーション能力
・価値観やものの考え方
・カルチャーに対しての対応能力
・ストレス耐性
・仕事への取り組み方
面接官としてやってはいけないこと

面接に参加する応募者にとって「面接官」は会社の重役と言えるほど大きな存在です。そのため、面接官の言動一つで応募者は心を閉ざしてしまい、全く意味のない面接になってしまうこともあります。
また、能力のある人材は「無能な面接官」を瞬時に把握するため、面接官の言動次第では企業の風評被害にもなりかねません。
そこで、ここでは面接官としてやってはいけないことをご紹介したいと思います。
個人の存在、尊厳を損なう質問
母子家庭、父子家庭、施設出身など、出生や親族の詳細に関する質問や、個人の就職とは全く関係のない質問をすることをあまりお勧めできません。
こういった個人の詳細に関する情報は個人情報保護法に触れたり、名誉毀損に当たる行為になってしまう場合があるので、気をつける必要があります。また、新しい仕事に対して邁進しようとしている人に対して、応募者以外の情報で判断する行為は人権を無視していることにもつながってしまうので、十分に注意する必要性があります。
宗教や人生観を否定する質問
現在でも「こうあるべき」という思想を押し付ける会社員は多く、そういった社員に対して嫌悪感を抱いている人材は多数います。
宗教や言論の自由は憲法で保障されており、人に迷惑をかけなければ生き方は人それぞれ自由です。
そういった自由を否定するような質問や回答は、人権を無視した行為で非常に危険な行為です。面接を行う場合は、そういった点に十分配慮して質問を行う必要があります。
準備不足による面接
質問内容を準備しておらず、面接が上手くいかなかった場合、面接にきた人材がその企業に対してマイナスイメージを持ってしまうため、
会社全体の信用問題に関わります。面接を行う場合には、事前にしっかりと準備を行い、有意義な面接を心がけましょう。
まとめ
面接官は、不特定多数の人と面接を行わなければいけないため、人を見抜く力を養っておくことが大切です。
他人の情報や先入観に踊らされず、クリーンな気持ちで人材発掘のためにスキルを磨くようにしましょう。人と人とのコミュニケーションであることを理解していれば、人の本質を知ることができるようになるはずです。