シャーロック・ホームズ誕生の国、イギリスの探偵事情を解説!
探偵と聞いて、イギリスを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
シャーロック・ホームズなど名探偵を生み出した国で、実際の探偵はどんな風に開業し、どういう仕事を遂行しているのか解説します。
イギリスの探偵業について

イギリスの最古探偵協会の設立が1913年であり、探偵は産業として古くから存在していました。しかし、関連する法律は長い間制定されておらず、協会の自主規制によって探偵の向上を行っていました。
警備業法の制定でライセンス制に
2001年に制定された警備業法(Private Security Industry)によって探偵や民間警備業の法規制が定められ、実際に施行された2014年に探偵業はライセンス制となりました。
ライセンス取得の条件は、18才以上で犯罪歴がないこと、国が指定する教育訓練機関、もしくは教育訓練機関として認定された探偵業者において訓練を修了し、探偵事業者を通して行うことです。
探偵業には法学、心理学、会計学などの専門的な知識が必要になるため、元警察官や元軍人などの経験を生かした人が半数以上といわれています。しかし、ネットに精通している人や若い女性で探偵業に参入することも増えているため、探偵業界のあり方も変わっています。
イギリスにおける探偵の定義とは
探偵業の定義については、警備業法で以下のように定められています。
探偵業(Private investigation)とは「ある特定の人物、もしくはその活動や所在についての情報を得る目的、及び、財産が滅失した状況、もしくはその手段についての情報を得る目的
で行われるあらゆる監視、照会、または調査のこと」です。
あらゆる監視、照会、調査のことのように思いますが、該当しない項目についても明記されています。例えば、市場調査やジャーナリズム、芸能目的での情報収集活動、調査対象に知られた、もしくは承諾を得たうえでの情報収集活動などは探偵業に該当しません。
イギリスの探偵の仕事と相場

日本の探偵は浮気や人探しなど個人依頼が多いイメージですが、イギリスにおいては保険会社などの金融機関や事務弁護士といった企業依頼が半数を超えているといわれています。
仕事内容と相場
保険会社の仕事で多いのは保険金に関する調査です。交通事故や労災による保険金を不正に取得していないか情報収集します。
事務弁護士の仕事では裁判の資料となる情報収集、次いで遺産相続のための捜索なども多いようです。
もちろん個人顧客もいます。
浮気調査に加えて、対象者の過去などを調べるバッググランドチェックや子供、従業員の素行調査などもあります。
料金体系は事務所によってさまざまですが、時間制で請求するところがほとんどです。企業依頼の相場は1時間35ポンドくらいで、企業によっては75ポンド以上になることもあります。さらに時間帯や調査に必要な人数、機材、ガソリン代などの実費、専門スキルが必要かどうかによっても変わります。
イギリスの探偵業界団体

歴史があるイギリスの探偵業は、探偵数1万人、業界団体は少なくとも6つ存在しています。その中でも規模の大きい団体としては、イギリス探偵協会 ABI(The Association of British Investigators)、WAPI(The World Association of Professional Investigators)、IPI(Institute of Professional Investigators)の3つが挙げられます。
最古にして最大の探偵協会
歴史、規模ともにトップの協会は ABIで、母体となる協会The British Detectives Associationの設立が1913年、100年以上の歴史を誇っています。
個人会員で構成されており、正会員、準会員、アフィリエイト会員、海外会員の4つの会員にわかれています。正会員と準会員は18才以上、入会時に面接など厳しい審査を受けなくてはいけません。さらに正会員は2年以上の実務経験も必要です。また、会員申請時に申し込み料58.75ポンド、正会員127ポンド、準会員105ポンドと会員タイプ別の年会費を支払います。
探偵業のほとんどは個人事業主であるため、自身の実績と信頼の証しとして、こうした協会に所属する人が多いのでしょう。依頼するほうも協会所属だということは安心材料のひとつになります。
日本でイギリスの調査は可能?

海外での仕事や国際結婚などが珍しくなくなり、国と国の距離が近くなっています。
しかし、いくらグローバル化が進んだとしても実際の距離が縮んだわけではなく、遠く離れているため心配やトラブルも多くなります。
現地と連携か独自か
自分は日本にいて、イギリスでの浮気や素行調査を行うことは可能でしょうか? 答えはイエスです。
特に最近は国際結婚詐欺が横行していることもあり、そうした国をまたいでの調査が増えているそうです。
主に行われている調査はイギリスに単身赴任している配偶者の浮気調査、仕事先の信頼調査、結婚および結婚詐欺調査などで、調査対象者の住所や勤め先、渡航日時など詳しい情報が必要になります。
調査方法としてはイギリスの探偵と提携して行うケースと、実際に渡航して行うケースとにわかれています。料金は地域や期間、内容によってさまざまです。
もちろん、交渉できるくらいの英語力があり現地の事情も把握していれば、ネットで直接イギリスの探偵に依頼することも可能です。しかし、書面や写真の提出がなく口頭で報告するだけだった、高額の料金を請求されたというトラブルも起こりえるため、慎重に見極めることが重要になります。
イギリスの探偵事情まとめ

イギリスの探偵事情について解説しました。
探偵業として100年以上の歴史がありながら、法律が施行されたのが2014年と割と最近なことに驚きましたが、同時に、そういう状況でありながら企業顧客が多いということは業界団体の自助努力によって信頼を得てきた証しだともいえます。
もし、イギリスで探偵に依頼をするようなことがあった際には、最低限、ライセンスの取得とどこかの協会に所属しているか否かを確認しておきましょう。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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