探偵の仕事をしていると逮捕されることはありうる?注意すべきことについて
探偵の仕事をするにあたって、探偵業法などの法律のあることを意識しなければなりません。もし法律に反する調査活動を行った場合、逮捕される可能性があります。ではどのような行為をすれば逮捕されてしまうのか、実際に過去にあった事例などをベースにしてここで詳しく見ていきます。
探偵業法にのっとった活動を
探偵の活動に直接かかわる法律として、探偵業法があります。こちらの法律を犯して逮捕される事例は、過去に何度かありました。まず探偵業を営むためには、都道府県にそれぞれある公安委員会に届出を行う必要があります。もしこの事務手続きを怠ると「無登録」ということで探偵業法違反になってしまいます。もし探偵の業務を始めようと思っているのであれば、届け出をまずは済ませておきましょう。また特定の探偵事務所に就職しようと思っているのであれば、登録されているところを対象に応募することです。
また探偵に調査を依頼する人も、登録した事務所を探すことが大事です。登録を行っていない、コンプライアンスを順守していない事務所に依頼しても後々トラブルになってしまう危険性もあるからです。過去には「調査しますよ」と言っておきながら依頼者から料金をだまし取って、詐欺罪で立件された事例もあります。このような悪徳な探偵事務所も一部ありますので、注意しなければなりません。
弁護士法違反で逮捕されるケースも
探偵が調査した結果、依頼者から「どうにかしてほしい」といわれることもあります。例えばトラブルを抱えている依頼者が相手の素行調査を行って、問題解決のために仲裁役を買って出てほしいとお願いされる場合もありますが、これは弁護士法違反に問われる可能性がありますので注意しましょう。
自分はどこまで業務出来るのか、常に意識して仕事をしなければなりません。
業務の一環で逮捕される可能性も
探偵業務を行っているだけでも、場合によっては逮捕される可能性もあります。過去にあった事例をベースに注意すべきポイントについてみていきます。十和田で過去にあった事例ですが、とある探偵が住居侵入容疑で逮捕されたことがありました。この探偵はターゲットを尾行するために位置情報発信機をその人のマイカーに取り付けました。あらかた調査の終わったところで、その発信機を取り外そうとしたところを逮捕されました。
ここで問題だったのは、相手の車が自宅の敷地内に駐車しているときに取り外そうとした点です。相手の敷地内に許可なく入ってしまっているので、住居侵入の現行犯になってしまいます。この時ターゲットが自分の車で不審な動きをしている探偵を発見しました。そして近所の路上で取り押さえたことで逮捕されてしまったのです。
現在では探偵業を行う際に関してもコンプライアンスが重視されるため、住居に侵入したり、GPSのような位置情報発信機を取り付ける行為は、法令を守っている探偵事務所などでは行っていません。逮捕される可能性があるような違法性のある行為は、基本的に現在の探偵は行っていないのです。[PI1]
依頼者の目的にも注意が必要
調査自体は問題なかったとしても、依頼者がどのような目的で情報を探偵から入手したかで逮捕される可能性が高いです。2012年に逗子ストーカー殺人事件が起こりました。度重なるストーキング被害を受けていた女性がストーカーに殺害された事件です。女性はストーカーに居場所を知られないように引っ越し先の住所を隠していました。ところがストーカーの男性は探偵などを使って、女性の行方の調査を行わせたのです。
探偵が被害女性の居場所を特定して、クライアントである加害者に伝えました。そのことが悲劇につながり、逮捕にも至りました。このように探偵が調査の結果知りえた情報をクライアントがどのように使うかによって、探偵自身が逮捕される可能性もあります。ですから探偵はクライアントが調査の結果、その情報をどのように使うのかもしっかり見極める必要があります。
浮気調査で逮捕される事例も
探偵に持ち込まれる案件の中でその7割近くを占めるのが、浮気や不倫調査といわれています。その結果を悪用する探偵も一部いて、それで警察沙汰になってしまうケースもあるようです。その中でも多いのが恐喝です。浮気調査の結果、調査対象者に不定の事実があったとします。しかもラブホテルに入っていくところなど、決定的な証拠になるような写真や動画も握っているようなケースで恐喝が起こりやすいです。
例えばクライアントに内緒で対象者に会います。そして浮気の事実を握っていることを告げ「クライアントにばらされたくなければお金を用意しろ!」というわけです。過去にはかなり高額を要求してきた探偵もいたようです。もしくは対象が女性の場合、肉体関係を迫る探偵も中にはいるようです。「浮気相手にしたことと同じことを自分にしろ!」というわけです。
中傷ビラをばらまいて逮捕
浮気調査の結果、相手の不貞が発覚したとします。この時交際相手を中傷するビラを依頼主が作成することも過去にはありました。そのビラを探偵も一緒になってばらまく事件がありました。これは立派な名誉棄損です。依頼主とともに中傷ビラをまいた探偵も逮捕されてしまいました。このようにお金を出してくれるからと言って、依頼主の言いなりになって不法行為を働くと自分が逮捕されることもあり得ます。
まとめ
探偵業法にのっとった活動をしている限り、探偵が逮捕されるようなことはありません。しかし調査の延長線上でついつい余計なことをすると、罪に問われる可能性も十分あります。また探偵は業務上他人のプライベートな情報を知ることも十分考えられます。しかしそれはあくまでも業務の遂行上のためだけに活用するように心がけることです。握った情報をもとにして、相手を脅迫するような行為は決してやってはならないことです。探偵は尾行や張り込みの高いスキルだけでなく、強い倫理観を持たなければ、警察沙汰はじめトラブルに巻き込まれるので注意しなければなりません。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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