探偵の仕事をしてみたい!必要な資格はあるのかについて解説

探偵の仕事にあこがれている人はいませんか?「探偵になってみたい!」と思っていても、実際どうやってなればいいのかと思う人もいるでしょう。そこで探偵にとって必要な資格についてくわしく見ていきます。
探偵という免許はない
探偵になるにあたって、特別必要な資格はありません。医者や弁護士のような国家資格や免許が日本国内にはないからです。ですから別に「私は探偵です」と名乗ってしまえば、それで探偵になれるわけです。ちなみに海外を見ると、免許制をとっているところもあります。例えばアメリカでは、探偵の仕事をするためには資格取得することが前提になっています。
ただし誰もが探偵になれるとなると、本当は十分なスキルや能力を持っていないのに客商売ができてしまいます。その結果、違法行為やクライアントとのトラブルがいろいろと起きるようになりました。そこで日本でも平成19年から探偵業法が施行されました。その既定の中で、個人的な免許は必要ないけれども都道府県公安委員会に開業の届出が義務付けられました。
もし届出せずに探偵業を営んだ場合、探偵業法違反です。この場合、30万円以下の罰金や営業停止命令などのペナルティが課されます。ただし開業するにあたって、別に試験などはありません。きちんと手続きをすれば、誰でも探偵と名乗れる状況に変わりはありません。
探偵になれない人も
誰でも探偵になれると紹介しましたが、一部認められていない人もいます。まずは暴力団関係者です。暴力団をやめても5年以上経過していないと探偵業はできません。また成人被後見人となっている人も業務はできません。過去探偵業法違反などで営業廃止処分を受けた人も再度開業は不可です。また過去禁固刑を受けた人で、ペナルティを済ませてから5年未満の段階では開業できないので注意しましょう。
このように探偵になれない人の中には、誰かに開業の手続きをして自分が営む名義貸しを持ち掛ける人もいるかもしれません。しかし名義貸しは禁止で、他人に探偵業務を任せることも認められていません。このような話を持ち掛けられても、はっきり断りましょう。
探偵になるためにおすすめの資格

探偵になるにあたって、特別な免許は必要ありません。しかし何も資格がないと、探偵としての適正を証明できません。今後探偵として活動したければ、いくつか必要な資格を取得しましょう。まず何といっても運転免許証は必要不可欠と言っていいでしょう。調査活動の中では、相手を尾行することが多いです。ターゲットはいつも徒歩で移動するとは限らず、時には車で動くこともあり得ます。そんな時こちらも車で追いかけないと、あっという間にまかれてしまいます。
実際探偵事務所の求人情報を見てみると、「運転免許必須」と記載している案件も少なくありません。また免許は持っているけれどもいわゆるペーパードライバーであれば、運転の練習を済ませておきましょう。通常車両で尾行する際には、真後ろにつくことはないです。ずっと同じ車が付いて回ってくれば、相手も警戒するからです。だいたい3台くらい間に車を入れて追跡するのが一般的です。ただしこの距離感だとターゲットが急に曲がった場合、相手を見失ってしまうかもしれません。そんなときには強引な運転をしなければならない場合もあります。普段あまり車を運転しないようであれば、運転の練習をして、ハンドルを握ることに慣れておいた方がいいです。
パソコン関係の資格
探偵になるにあたって、パソコンにかかわる資格を取得しておくと有力な武器になります。というのも調査結果はクライアントに報告書という形で提出するのですが、パソコンで作成します。パソコンのスキルを持っていれば、このような報告書作成業務を任せられます。パソコンスキルの証明のできるような資格としてMOSやITパスポートなどがあります。このような資格を取得しておくと、例えば探偵事務所への就職を希望する際、高く評価されるでしょう。
基本的に報告書は文書なので、文字入力ができれば問題ありません。ただし正確なタイピング能力は求められます。もし誤字脱字の目立つ報告書だとクライアントが不信感を抱くでしょうし、例えば浮気調査で離婚する際に裁判所に報告書を提出することもあるでしょう。その時に恥ずかしい思いをしてしまいます。
その他には写真や動画を加工したり、編集したりするスキルがあればなお好ましいです。ただしシステムエンジニアやウェブデザイナーのような高い専門性は必要ありません。こちらは現場で調査をする探偵というよりも、探偵事務所を開業するなど管理職としてキャリアアップするために必要な資格です。
民間資格を取得する方法も

探偵は免許なしでも仕事はできます。これは公的な資格がないためです。公的資格はないけれども民間資格はあります。民間資格を持っていると、探偵としての能力を客観的に証明できます。探偵の民間資格は、日本探偵業協会というところがいくつか資格試験を主宰しています。
どんな民間資格があるか?
まずが探偵調査士検定です。調査するにあたって尾行や張り込み、撮影などいろいろなスキルが求められます。検定試験に合格すれば、調査に必要な能力が一定の基準を満たしていることの証明になります。
また探偵業務管理者検定もあります。関連する法令や規則について正しい知識を有している、内部管理のマネジメントを行うにあたって必要な知識のあることを証明するための資格です。
まとめ

ここまで見てきたように、探偵になるために「絶対にこの資格が必要」というものはありません。探偵事務所を開業するためには届出を行う必要はあります。しかし別に審査などもないので、誰でもなれることに変わりはありません。ただし全く何のスキルなしで探偵として活躍はできません。上で紹介したように、探偵として活動するために有利になる資格はいろいろとあります。もし取得していない資格があれば、求職活動をする前に必要な資格を持ちましょう。相手に気づかれないように調査を進めるためには、高いスキルがトータルパッケージで必要です。まずはスキルアップに努めてみませんか?