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探偵コラム

日本の探偵と海外の探偵の違いにはどんなものがあるの?

「探偵に依頼したいけれど、大丈夫かな・・・?」

そう悩んでいる人もいるかもしれません。

探偵に調査などを依頼する踏ん切りがつかない理由の一つに、探偵の仕事がどんなものなのか、どこまでやってもらえるのかよくわからないというものがあると思います。

そして、海外ドラマの探偵のイメージを思い浮かべながら調べてみると、日本の探偵との違いに驚くというケースもありそうです。

そこで今回は、日本と海外における探偵の違いについて詳しく解説していきます。

この記事をお読みいただくと、日本の探偵の仕事について理解を深めることができ、ご自身が抱えている案件を探偵に依頼すべきか決められるようになります。

ぜひ最後までご覧ください。

ライセンスの必要性

日本の探偵は「届出制」であり、都道府県公安委員会に届出をすれば探偵業をおこなうことができます。

ライセンスや、それに伴う実務経験などは必要ないことが特徴です。

一応、「日本探偵協会」による「探偵調査士検定」や「探偵業務管理者検定」などの検定もありますが、これらの合格は探偵になるための必須の要件ではありません。

極端な話、「今日から探偵の仕事をはじめたいな」と思いたち、届け出をすれば探偵と名乗れるのです。

日本では探偵学校に通った後、探偵事務所で働きながら経験を積んでいくようなケースが多いようですね。

一方、アメリカやヨーロッパの多くの国では「ライセンス制」となっています。

日本と海外における探偵になるためのライセンスなどの違いは下記表をご覧ください。

 ライセンス制の有無探偵になる方法
日本都道府県公安委員会への届け出
アメリカ有(州ごとに発行)面接と筆記試験に合格
イギリス有(国が発行)能力テストに合格
フランス許可書を警視庁に提出する
中国「探偵」が認められていない

アメリカやイギリスなど、探偵にライセンスが必要な国では、ほとんどが司法当局の規制下でライセンスを取得します。

ライセンス取得には、国や州によって詳細は異なりますが

●一定の学歴や職歴

●犯罪歴がないこと

●年齢要件(18歳以上)

●健康であること

●3年以上の業務経験

などの条件をクリアしていなければなりません。

ライセンスなしに探偵事務所を始める、あるいはライセンスのない者を探偵として雇うなどした場合、処罰の対象になる可能性もあります。

海外では探偵は法律に関わる職業であるため、誰でも簡単に資格が取得できるというわけではないのです。

実際に、アメリカの探偵になるための試験の合格率は約50%で、それなりの難易度となっています。

また、一度ライセンスを取得すればOKというわけではなく、数年ごとに更新が必要になることがほとんど。

一方フランスは、日本の探偵と位置づけが近く、許可書の提出で探偵事務所を開くことができ、中国においてはそもそも「探偵」が認められていません。

国によって探偵になるための要件がかなり異なっているのが、興味深いですね。

拳銃の所持や個人情報の入手が認められているか

国によって探偵のライセンスを取得するためのハードルが異なることは前項でお伝えしてきたとおりですが、ライセンス取得の難易度と、与えられる権限の大きさは比例する傾向にあります。

ライセンスを取得する必要がある国では

●拳銃を保持できる国もある

●調査に必要な個人情報を入手できる

●裁判での発言権がある

上記のような権限を与えられていることが多いです。

警察と同じように銃を持つことができ、警察による捜査と同じような調査をおこなうことが認められています。

つまり、海外の探偵は調査に必要であれば、

●前科者のリスト

●クレジットカード明細

●公共料金明細

●社会保証登録番号からの情報検索

なども入手することができます。

そして、警察とともに公判の証拠集めなどもできるため、裁判において発言権も認められていることがあります。

日本の探偵はというと、拳銃の所持や使用は認められておらず、アメリカのように刑事事件に関与することや、個人情報を入手することなどはできません。

ですが、民事事件であれば調査の仕事を受けることができます。

調査項目の違い

日本の探偵への依頼は、

●浮気調査

●素行調査

●所在調査

●家出人捜索

●トラブル調査

といったものが中心になります。

個人からの依頼に対して調査をおこなうことが多いです。

警察が刑事訴訟の調査をおこなう一方、探偵は私人間での何らのトラブルである民事訴訟の調査をおこない、といった棲み分けがされています。

その一方、海外の探偵の取引先は企業や政府が多いとされ、調査項目は

●企業信用調査

●企業内犯罪調査

●雇用調査

●弁護資料の収集

●保険金詐欺調査

●マフィア潜入調査

●人の捜索

●身辺調査

などです。

アメリカでは、人探し専門の探偵、浮気調査専門といったように、それぞれ専門分野が分かれている傾向にあるようです。

報酬の相場

日本探偵協会のアンケートによると、日本の探偵に行動調査を依頼した場合、調査員2名でおこなうとすると1時間当り1.5万円~2.0万円前後が相場というデータが出ています。(1名の時間単価は7,500円から1万円)

もしも探偵1名による浮気調査であれば、3時間ほどの調査をした場合、1日1~3万円に交通費などの実費請求になります。

一方、アメリカで同じように浮気調査をした場合、相場としては最低3日で10万円に必要経費がプラスされるといったところ。

たとえ証拠がつかめなくても支払い義務が生じますし、浮気が判明して証拠も入手できたらさらに成功報酬が支払われます。

海外では探偵になるための要件が厳しいことがほとんどであるため、能力や経験に対しての高い信頼度が報酬に反映されると考えて良いでしょう。

また、アメリカなど訴訟大国では、訴訟に勝つための証拠をしっかりと入手したい、そのためには多少高額でも探偵に報酬を支払う、といった風潮があるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、探偵になる方法や調査項目などについて、日本と海外の違いを解説してきました。

この記事のポイントは

●日本の探偵はライセンスが必要なく「届出」で業務ができる

●海外においてはライセンス制をひく国が多く、資格要件も厳しい

●海外の探偵の多くは拳銃の所持や警察から情報をもらい、一緒に調査することが認められているが、日本の探偵は銃の所持、個人情報の調査はできない

●日本の探偵は個人からの浮気、素行、トラブルに関する調査をする一方、海外の探偵は政府や企業からの依頼が多く、企業信用調査からマフィア潜入調査までおこなう

●報酬の相場は、同じ浮気調査であれば海外の方が高い

となります。

日本の探偵業はライセンスが必要なく、届出をすれば誰もができるからこそ、それぞれの探偵事務所ごとの経験値やスキルにばらつきがあるものと考えられます。

探偵を探す際には、ホームページなどをよく確認するなどして、安心して依頼できる探偵事務所を見つけましょう。

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投稿者プロフィール

この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。

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