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探偵コラム

指紋鑑定は警察だけのものじゃない?民間の指紋鑑定とは

封書による嫌がらせや情報漏洩の証拠などで、特定の人物の証拠を掴みたいと考える人もいますよね。物的証拠の1つとして、指紋は有効なものですが、事件性がなければ警察が動くことはありません。有効な証拠の入手手段となる指紋鑑定は、警察だけではなく民間でも行なえるってご存知でしょうか?今回は、あまり知られていない民間の指紋鑑定について解説します。

民間の指紋鑑定とは

民間の指紋鑑定における調査内容は、警察が動かないケースだけでなく、事情により被害届を出しにくいケースもあります。指紋の調査目的は人によって異なるので、あまり公にされたくないこともあるでしょう。民間の指紋鑑定であれば、当事者だけが指紋に関する情報を知ることになるので、他社に情報が漏れることはありません。民間の指紋鑑定は、警察官OBや指紋調査に付随する訓練を受けた探偵が行なうことになります。指紋鑑定の内容は、公的機関と民間で内容に違いはほぼありません。民間の指紋鑑定は、どんな依頼でも受けるわけではなく、指紋検出の可否などで依頼が受けられるか決まります。依頼が受けられたら、指紋鑑定の流れを打ち合わせになります。

民間の指紋鑑定の手順

指紋鑑定は、指紋検出可能と判断された場合に、正式な指紋鑑定依頼をすることになります。民間の指紋鑑定において、鑑定の流れを知らない人がほとんどではないでしょうか。民間の指紋鑑定は4つの手順によって行われます。

①依頼

②鑑定

③中間報告

④鑑定書作成・報告

民間の指紋鑑定の4つの手順についてそれぞれ説明します。

①依頼

指紋鑑定を依頼する際には、指紋の人物を判明させるための「鑑定資料」と鑑定資料の結果を裏付けるための「対照資料」が必要です。これらの資料により、指紋の照合が可能になるので、指紋鑑定の対象物に誰が触ったのかがわかります。依頼内容や鑑定資料と対照資料の状態により、指紋鑑定の可否、どんな鑑定が可能か判断材料になります。指紋鑑定を行なう上での鑑定基準は、同一人物である「合致」と同一人物ではない「不合致」です。提出した資料が照合作業できないレベルの場合、鑑定不能となってしまい、資料の再提出を求められることもあります。鑑定内容によって、鑑定の費用や期間が変わるので、事前に予算を伝えておくことが重要です。

②鑑定

民間業者に資料が届き次第、指紋の検出と照合作業を行なうことになります。検出された指紋で指紋鑑定を行なうことが可能かどうかの判別も行ない、検出された指紋が資料のどの部分から検出されたかを示します。検出された指紋が、証拠の情報になるのは照合可能と判別された場合です。証拠として照合された指紋は、依頼者に提出するために画像として保管します。提出された資料は、破棄することなく、依頼者に返すために大切に扱われます。

③中間報告

検出できた指紋の数や照合結果を文書化して、依頼者に報告します。鑑定結果の内容によっては、今後の鑑定方針を変えることも可能であり、追加の資料を提出することも可能です。追加で鑑定を行なう場合には、追加費用が発生するので、予算面での擦り合わせも必要になります。追加で鑑定依頼をした場合、指紋検出と照合に時間がかかるので、いつまでに鑑定結果の最終報告が必要かを考えておくようにしましょう。

④鑑定書作成・報告

中間報告を受け、追加の鑑定依頼をした場合、鑑定書作成・報告を受けることになります。鑑定書には、検出した指紋の内容や指紋数、照合結果など入手可能です。指紋鑑定で預けた資料類は、この時にすべて返されることになります。指紋鑑定の結果だけではなく、指紋検出の方法やかかった時間など、指紋鑑定に関する詳細を知ることができます。不明な点や気になる点がある場合には、どんどん相談するようにしましょう。

民間の指紋鑑定の方法

同じ指紋を持つ人がいないといわれる指紋において、民間の指紋鑑定の方法は3つあります。

●隆線による鑑定方法

●汗腺による鑑定方法

●特徴点による鑑定方法

3つの民間の指紋鑑定についてそれぞれ説明しますね。

隆線による鑑定方法

指紋は隆線による紋様を示しており、同じ指紋を持つ人は誰もいません。隆線は皮膚に浮き出るように凸凹と隆起している線であり、同じ太さになっているわけではないのが特徴です。一見すると同じ太さに見えますが、部分的に太くなっていたり、細くなっているので、紋様だけではなく線の太さで鑑定することができます。付着した指紋の隆線の状態で見えやすさが変わるので、指紋がよく付着している場合に利用される鑑定方法だといえるでしょう。

汗腺による鑑定方法

体温は人によって異なります、暑かったりすると誰でも汗をかきますよね。頭や首周りの汗を感じやすいとは思いますが、指先からも汗をかいているって実感している人は少ないと思います。指紋において、隆線上には汗腺が並んでいるので、指先からも汗をかくことになります。指紋の汗孔の形や位置は、指紋の紋様と同様に同じ人は誰もいません。汗腺による指紋鑑定は、汗孔の形や位置が一致するかどうかを鑑定する方法となります。

特徴点による鑑定方法

指紋に示された紋様は、規則的に隆線が沿っているわけではなく、枝分かれの分岐点や2本の線が合流する合流点が存在します。これらの特徴的な点は、特徴点といわれており、指紋鑑定を行なう上で重要な要素です。指紋を照合する際に、特徴点がいくつ合致するかによって、鑑定資料と対照資料の指紋が同一人物かを判断します。特徴点による鑑定方法は、世界的にも採用されている方法であり、特徴点が12個以上合致することで同一人物と見なされています。

まとめ

指紋鑑定を行ないたい理由は人によって異なり、他人に情報を知られたくないこともありますよね。指紋鑑定は公的機関だけではなく、民間でも行なうことが可能であり、警察官OBや探偵が業務に当たることが多いです。民間で指紋鑑定行なうためには、鑑定資料と対象資料によって、対象物に誰が触ったのかを調査することができます。一見すると同じように見える指紋は、人によってすべて異なり、それぞれの特徴を持っております。これらの特徴の違いを利用して、指紋の照合作業をすることが指紋鑑定の方法だといえますよ。

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投稿者プロフィール

この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
この記事の著者:PIO探偵事務所 調査員 T.K
10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。

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