探偵業を営むためには届出が必要!届出せずに営業するとどうなる?

探偵業を営むためには、警察署に届け出る必要があります。具体的にどのような届出が必要なのか、届出をせずに探偵業を行った場合どうなるのかについてここでは詳しく見ていきます。
探偵業を営むには届出が必要
探偵を営むにあたって、何か専門の資格が必要ではないかと思っている人も多いでしょう。しかし結論から言うと、探偵業を行うにあたって専門の資格を取得する必要はありません。極論ですが今まで一切探偵業に携わったことがなくても「私は探偵です」と言えば、探偵の仕事を引き受けられます。ただし個人で資格を取得する必要はありませんが、探偵業の活動をする際には届出を出さないといけないので注意しましょう。
この届出、正式名称を「探偵業届出証明書」になります。この証明書がなければ、事業を始めることはできません。証明書の申請は警察署で行います。申請を警察署は受理すると、公安委員会の方に提出されます。公安委員会の方で認可を行って、探偵業届出証明書を発行する流れです。ちなみに申請して証明書が交付されるまでにはどこの警察署から申し込むかで、若干期間は異なるようです。もし心配であれば、最寄りの警察署に一度相談してみるといいでしょう。
必要書類
届出をする際には申請書類のほかにも必要書類をいくつか添付して提出する形になります。まず手数料がかかります。警視庁のホームページによると、3600円かかります。こちらは収入印紙は認められていないので注意しましょう。必要書類は個人か法人かでその内容は変わってきます。
個人の場合、履歴書と誓約書、身分証明書、住民票の写しが必要です。誓約書は探偵業法の第3条第1~6号に該当しない旨の書面を提出すれば問題ありません。身分証明書は市区町村の発行した公的な書類でなければなりません。
法人が探偵業の届出をする場合には、定款の謄本と登記事項証明書が必要です。そして上で紹介した個人が開業するにあたって必要な書類を役員全員分を用意しなければなりません。場合によっては書類集めに時間のかかる可能性があるので、早めに動いた方がいいでしょう。
無届で探偵業を営んだ場合は?

このように探偵業を始める際には、公安委員会に届出を行う必要があります。これは探偵業法に明記されていることです。もし無届で探偵業を営むとそれは法律違反になります。無届であることが判明すれば、刑事罰の対象です。探偵業法違反した場合、6か月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金です。決して軽い罪ではないので、探偵の仕事をしたいと思っているのであれば、正式な手続きで認可を受けるべきです。もし無届の状態で探偵業を始めると、ある時警察の摘発を受けて逮捕されてしまう可能性もあるわけです。
そもそもきちんとした教育を受けずに、素人に毛の生えた状態で無届にて探偵業を初めてもなかなかうまくいかないでしょう。クライアントがお金を支払っても満足できるようなレベルの調査ができなければ、そのようなところに依頼しようとは思わないでしょう。自然に淘汰されていくはずです。今ではインターネットを見れば、特定の探偵事務所の口コミなども簡単に把握できます。悪い評判がいろいろと書かれていれば、そのようなところに依頼する顧客も少ないはずです。
無届業者のある事情
無届業者の中にはそもそも探偵業法に基づく届け出制のルールを知らなかったという人もいます。一方でそのようなルールのあることを承知の上で、あえて届出を行っていないところも見られます。そもそも必要書類を集めて提出すれば、誰でも認可されるはずです。別に試験や審査もないです。それでもなぜ届出をしないのか、それは欠格事由に引っかかってしまうからです。
一定の条件を満たすと、届出をしても認可されないケースがあります。いくつか条件がありますが、反社会的勢力もしくは過去5年以内にそのメンバーだったことがある、自己破産をした、直近5年間で探偵業法違反もしくは禁固以上の刑事罰を受けたことがあれば、認可されません。つまりもし無届でそれが発覚してペナルティを課せられたら、少なくても5年間は届を出しても認可されなくなるわけです。このようにますます探偵の世界で働くチャンスが少なくなってしまうので、きちんと手続きを踏んだ方がいいわけです。
探偵に必要な才能

このように正式な手続きをすれば、基本誰でも探偵としての活動は可能です。ただし探偵として食べられるかどうかは話が別です。いろいろな能力を持っていないと、定期的に顧客を獲得するのは難しいでしょう。まずは尾行や張り込みのスキルです。ターゲットをマークして、いろいろな情報収集するのが主な仕事だからです。尾行や張り込みは基礎から学ばないとなかなかスキルはマスターできないでしょう。
あと調査をしてその結果を裏付ける証拠を集める必要があります。その場合有力な証拠になりうるのが写真や動画です。ですからカメラやビデオカメラなどの使い方をマスターしていることも大事なポイントです。カメラといってもたとえば夜間に撮影する場合には、赤外線カメラのような専門性の高い機材を使った調査をしなければならない場合もあります。
法律の知識は必須
探偵の調査なら何をしてもいいというわけではないです。法律を知らなければ、うっかり違法行為をしてしまうこともあり得ます。警察や弁護士のように探偵には特別な権限が与えられていないことは理解しておきましょう。また探偵の元にはいろいろな案件が持ち込まれます。離婚の手続きやストーカーに関する問題の相談を受けることもあるでしょう。そのような相談にすぐに応えられるように、基本的な法律の知識は身に着けておくべきです。
まとめ
探偵の届出は必要な書類を準備して提出するだけなので、それほど難しくはありません。無届で探偵業を営むと処罰の対象になるので注意が必要です。届出をしても探偵業で飯を食っていくためには、多様なスキルを身につけましょう。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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