探偵には特別な権限がない?知っておきたい法律についても解説

探偵に依頼をすると、浮気調査や人探し、盗聴器の発見など、さまざまなことをやってもらえます。そこで探偵がどんな権限を持っていて、できることとできないことは何なのか、気になりませんか?こちらの記事では探偵の権限について、探偵のできることやできないことを解説します。
探偵の権限
一般の企業などとは違う、特殊な仕事を行なっている探偵ですが、実は特別な権限などは持っていないのです。ある程度の身分は定義されているものの、探偵社・探偵事務所は民間企業ですし、特別扱いされることはありません。
たとえば警察でしたら犯罪捜査のため捜査権という権限を持っています。このように特別な権限を持たない探偵は刑事事件の捜査はできません。探偵が調査できるのは民事事件のみです。逮捕権もありませんので捕まえて逮捕もできません。
調査の仕事は素人には難しい
探偵が特別な権限を持っていないのにさまざまな調査ができるということは、探偵という職業についていなくてもできるのではないかと思うかもしれません。しかし素人には難しいことです。なぜかというと、探偵が行なっている調査というのは法律に触れやすいものだからです。そしてなんといっても、素人が調査をしようとするとバレやすいです。
尾行や張り込みなどは常に相手にバレてしまうリスクがあります。探偵には培ってきた技術やノウハウがあるので成功率が高いですが、素人には技術もノウハウもありません。バレてしまえばトラブルにつながる恐れがあります。あとはたとえば張り込みと言って、知人などの家に勝手に入ったりすれば、それは不法侵入で罪になるのです。他にも尾行の最中にやってしまいがちな信号無視、速度違反など、調査の過程での法律違反は割と簡単におかしてしまうものなのです。
探偵は頼れる存在
探偵は調査に必要な技術やノウハウを持っています。そして法律に関しても熟知しているのです。ですから調査もきちんと正しく行えますし、法律違反にならない調査ができます。よって特別な権限がなくても、探偵というのはかなり頼れる存在と言えるでしょう。権限がないなら誰でもできると思わずに、また無理やり自分で調べようとせず、困ったことがあれば探偵に依頼してみることをおすすめします。
探偵が調査できる範囲

探偵が頼れる存在であることはお分かりいただけたかと思います。続いて法律違反にならない程度で、どこまで個人情報の調査ができるのかについて解説していきます。
個人情報というとかなりデリケートで、すぐに法律に触れてしまいそうと思いますが、調べられることは結構たくさんあります。具体的には、名前・住所・勤務先・家族構成・交友関係・異性関係・婚姻歴・学歴・職歴・人柄まで調べることができるのです。そしてこれらの情報を調べることは合法なのです。今はSNSの普及により、個人情報は調べやすくはなっているようです。探偵がSNSから個人情報を得ることも合法とされています。これはインターネット上に自ら公開している情報であり、この情報を得ることは違法とみなされないからです。ただし、これらの情報は100%確実に調べられるというわけではありません。対象者によっては調べにくい状況もあるからです。
では逆に探偵が調べられないことについてですが、出身地や出生など差別につながる可能性があることです。それは差別を助長するような行為が違法となっているからです。依頼された時点で、その案件が差別につながることだとわかれば依頼を受けずに断ります。依頼を受けて調査が進む中、差別につながるような情報をつかんだ場合には、その情報の報告は一切しません。他にも違反、犯罪に繋がる可能性があることについて探偵は調査が不可能です。例としては盗聴してほしいだとか、別れさせ屋のような工作行為などがあります。
あと探偵が調べられないこととしては、銀行の口座番号やローンの残高などがあります。ローンの有無については調査が可能です。戸籍謄本や住民票、公募書類の入手は不可能となっています。
探偵業法について

探偵の仕事を語る上で避けて通れないのが探偵業法です。略さないで言うと「探偵業の業務の適正化に関する法律」となります。この法律が制定された背景にも探偵の権限が大きく関わっているのです。
探偵には特別な権限がないと先ほどもお話ししましたが、権限がなく誰でも探偵を名乗れるようになっていたせいで悪徳業者によるトラブルなどが多く起こっていました。それを受けて探偵業法案が成立、さまざまな規制がされるようになったのです。
この法律の施行により、どのような職種や業種であっても、他人の依頼を受けて行う調査・人の所在や行動の調査・聞き込み・尾行・張り込みなど、調査やその営業を行うためには探偵業者としての届出が必要になりました。つまり探偵を名乗るためには届出を出さなくてはならないので、名ばかりの悪徳業者を根絶できるのです。さらに張り込み・尾行・聞き込みを行う業種=探偵業として認められたことは、誠実に業務を遂行していた探偵たちにとって意義のあることでしょう。
捜査権や逮捕権がないことには変わりがありませんが、法律により、探偵の定義と言えるものができたわけです。これこそが探偵の権限と言ってもいいのではないでしょうか。
まとめ
こちらの記事では探偵の権限について解説してきました。特殊な仕事をしている探偵なのに、特別な権限がないということに驚かれた方もいらっしゃると思います。確かに探偵には警察のような特別な権限はないので、誰でも探偵になろうと思えばなれます。しかし、知識や経験、ノウハウがないのに探偵のような調査を行えば、失敗する可能性は高いです。また気づかないうちに違法行為を犯してしまうこともあります。
探偵は権限がなくてもとても頼れる存在です。豊富な経験、ノウハウを持って成功率の高い調査を行っています。法律の知識にも長けているので、違法行為を行うこともありません。困っていることがあるなら自分で無理やり調べようとせず、調査のプロである探偵にご相談ください。その際は探偵業法を遵守し、公安委員会に届出をしている探偵業者が安心ですので、一度ご確認ください。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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