興信所や探偵事務所は過去の出来事に関する調査を行うことが可能なの?

「探偵業者は、どのくらい過去の出来事について調査することができるの?」
「探偵業者に過去の調査を依頼する際のコツなどがあれば教えてほしい!」
このようにお考えの方は多いのではないでしょうか?
探偵事務所や興信所に依頼される調査は、現在の出来事に関するものだけではなく、過去を遡った調査も少なからず存在します。
しかし、過去の出来事に関する調査には証拠を入手することが困難な場合もあり、探偵業者が依頼を引き受けてくれないこともあるようです。
そこで今回は、探偵業者が行う過去の出来事に関する調査について、その調査範囲や調査を依頼する際のポイントなどについて具体的に解説します。
過去を遡って調査することは難しい?
「探偵業者が行う過去の出来事に関する調査は難易度が高いのか?」という疑問に対して、調査種別によって難易度は変わるので一概には言えませんが、全体的に難易度は高い傾向にあります。
なぜならば、現在進行形の出来事とは違って、過去の出来事に関する証拠は限定的であり、入手することが困難なケースが多いからです。
ですので、数カ月前の出来事に関する調査よりも5年や10年前の事象に関する調査の方が、より調査難易度が高くなってします。
また、調査の難易度が上がれば調査に費やす時間も多くなってしまうため、調査費用が高額になることも考えられます。
探偵業者が行う過去の出来事の調査範囲

探偵業者が行う過去の調査は、依頼内容やその目的によって調査の難易度が大きく変わることがあります。
また、個人情報やプライバシーの観点から調査すること自体が不可能なものも存在します。
そこで、探偵業者が行う過去の事象に関する調査の中で、調査が可能なものと不可能なものについて具体的に解説します。
過去の調査が可能な依頼内容
恋愛や浮気に関する調査
対象者の過去の恋愛歴や浮気歴を調査する際に重要となるのが、浮気や恋愛をしていたと推測される「時期」と「期間」です。
例えば、直近の浮気調査や長期間付き合っていた交際相手に関する調査は、証拠を入手することが比較的容易と言えます。
逆に、5年前の浮気調査や一夜限りの交際相手に関する調査などは、現在までの連続性が絶たれていたり、証拠が限定的であるため難易度が高くなってしまいます。
過去の職歴や学歴に関する調査
対象者の職歴・学歴に関する調査は、やはり浮気調査や恋愛調査と同様に「時期」と「期間」が重要なポイントとなります。
ですので、直近の出来事であればあるほど良い調査結果が得られると言えます。
また、職歴・学歴に関する調査は、浮気調査とは違って対象者の周囲の人物が情報を持っていることが多いため、難易度も高くないことが多いです。
過去の調査ができない依頼内容
借金の額や借入先に関する調査
借金額や借金の借り入れ先に関する情報を調査することは、プライバシーの侵害に該当する可能性があるため基本的に調査することはできません。
個人の借財や金融事故歴などに関する情報は、個人信用情報機関で保護されている個人情報であり、本人以外の人物が情報開示を請求することは違法となります。
ですが、探偵業法で認められている聞き込み調査や尾行による調査により、借財の有無などをある程度推測することは可能な場合があります。
病歴や整形歴に関する調査
対象者の病歴や整形疑惑に関する情報の調査は、処置等を行った病院に守秘義務があるため、基本的に行うことは不可能です。
ですが、聞き込みや尾行などにより、探偵業法に則した調査手段によって情報を入手したり、ある程度の推測をすることは可能です。
前科に関する調査
対象者が過去に犯した犯罪歴は、犯罪人名簿によって個人情報として厳重に管理されているため、調べることは基本的に不可能と言えます。
公的機関から個人情報を入手することは法律違反に該当するので、いくら探偵業者と言えど調査することはできません。
ですが、過去の新聞に記載されている情報を調べることや聞き込みによる調査は探偵業法の範囲内であれば可能です。
探偵業者に過去の調査を依頼する際のポイント

難解だと思われる過去の調査でも、依頼者がいくつかのポイントを押さえていれば、良い結果が期待できることもあります。
過去の出来事に関する調査を依頼する際のポイントや注意点については、以下の通りです。
目標をある程度まで絞り込む
探偵業者が行う調査の難易度を下げるために重要なことは、的を絞り込むことです。
あれもこれもと調べようとすると、調査が複雑になり難易度が高くなるどころか、調査費用も膨らんでしまいます。
ですので、探偵業者に調査を依頼する前に自分である程度情報を整理して、調査目的を明確にする必要があります。
悪徳な探偵業者を見抜く
探偵業者の中には、違法な手段による調査を行ったり、公安委員会の営業の許可を貰っていない悪徳な業者も存在しています。
特に、ホームページ等で「どんな調査でも対応できます」と謳っている業者は、探偵業法に違反した調査を行っている可能性があるため注意が必要です。
また、事務所内に公安委員会からの交付証を掲示していない業者は、無届で探偵業を営んでいる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
無理だと思ってもとりあえず相談してみる
過去の出来事に関する調査は難易度が高いだけではなく、調査項目や手段によっては個人情報保護やプライバシーの観点から法律に違反してしまう恐れもあります。
しかし、「本人の承諾がないと情報を得られないのであれば探偵業者に依頼しても無理」と判断してしまうのは時期尚早と言えます。
確かに、犯罪歴や病歴・整形歴などの個人情報は、本人の許可なく入手することはできませんが、対象者が周囲の人物にそのような情報をリークしている可能性を捨てるべきではありません。
ですので、聞き込み調査や尾行調査などを依頼して、わずかな可能性にかけてみるのも一つの手だと言えます。
調査を依頼すると決めたらなるべく早く動き出す(まとめ)

以上が、過去の事象に関する調査のポイントや調査範囲に関する情報についてです。
前述した通り、過去に関する調査の難易度を左右する要因として、その出来事があった「時期」と「期間」が挙げられます。
つまり、過去を遡った調査を行うことを決めたのであれば、早めに探偵業者と連絡を取って動き出すことが吉と言えます。
そのためにも、何を重点的に調べるのか、どういった目的で調べるのかを自分の中で明確にし、探偵業者とのやり取りに齟齬をきたさないようにしましょう。
過去の事象を調査する上で、この記事が皆様の役に少しでも立てれば幸いです。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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