浮気調査で得られた通話履歴は、証拠として有効か?

一人一台は当たり前に持っているスマホや携帯。もしパートナーが浮気しているかもしれないと思ったら、通話履歴が気になります。浮気相手とのやりとりを見つけようと、自分で浮気調査を始めようとする人は多いと思います。
浮気をしているか知りたいときに、パートナーのスマホを見ることで相手を特定したい気持ちが抑えきれずに、すぐさま行動を起こしてしまうのは良い結果になりません。浮気調査で得られた通話履歴は、浮気の決定的な証拠にならないからです。詳しくご紹介します。
浮気調査の通話履歴は、浮気の証拠にならない
通話記録とは、表示の番号から連絡をやり取りしただけの記録です。たとえ頻繁に同じ番号から電話がかかってきた履歴があったとしても、即浮気の証拠にはなりません。
通話が録音されていたり、LINEのようにメッセージが残っていても、すべて状況証拠です。明らかに浮気を連想させるやり取りを見つけたとしても、冗談だったとか、芝居の練習、いいセリフのネタを考えてあげた、などという苦しい言い逃れをする隙があるため、決定的な証拠にはならないのです。
そもそも浮気をしている人は、パートナーに対し後ろめたいと思っています。知られたくない行動を隠すために、工夫してやり取りが分からないようにしているでしょう。最近では、通話履歴をきれいに削除できるなど、浮気がばれないようにできるアプリまであります。
通話履歴を見るときに気を付けるべきポイント

通話履歴を見ても、おそらく浮気相手の情報を得ることは難しいでしょう。浮気がばれないように浮気相手とのやりとりを隠す手段をとして、名前を変更していることがあります。多いのは男性の名前。用心深い人は、会社名にしている人もいます。
186をつけて登録すると、着信があったときに相手の電話番号だけが表示されます。また発信するときに184をつけると発信者の番号が通知されません。浮気相手も浮気中の場合は、186、184をつけるルールを共有してやり取りしている可能性があります。
非通知番号なのに頻繁に記録がある番号も怪しいです。あえて登録せずにやり取りすることもできてしまうということですね。以上のように、通話履歴だけでは浮気は憶測にすぎず、浮気の決定的な証拠にはならないことがわかります。
そもそも浮気とは?
法律上では、損害賠償が発生する境界線として様々な状況があり、一概には言えませんが、簡単に言うと婚姻関係にない人との肉体関係があることを浮気と定義しています。肉体関係があったという証拠がなければ、法律上は浮気ではないともいえます。
そのため、浮気調査をしても証拠が通話履歴しかない状況だと、法律上浮気をしたことにはならないし、犯罪でもありません。結婚していないパートナーなら、法的縛りがない関係ととらえられてしまいます、相手の浮気を知ってどうしたいのか、どのような解決方法がいいのかを考えておく必要があります。
一時的な感情なら許してよりを戻すのか、どうしても許せないから損害賠償を請求するのか。後者ならそれなりの証拠集めが必要です。でも浮気調査しても通話履歴は証拠にならないのなら、不要なのかというとそうではありません。
通話記録は多くの証拠をつかんだ時に、言い逃れできないような裏付けになる大切な要素になります。ないよりはあったほうが証拠に説得力がでますので、有利に事を運ぶことができます。
通話履歴を見てもいいのか 相手のスマホを見るリスク

そもそも相手のスマホを見てもいいのでしょうか。スマホを所有者の許可なく見るのは、個人情報の漏洩にあたり、訴えられたら負けてしまうリスクがあります。不法に入手した証拠は、法的に認められないケースもあり注意が必要です。
相手が入浴中や睡眠中なら気が付かないだろうと、こっそりスマホをチェックすることがあると思います。もし相手がスマホに詳しい人なら特に、こっそり見ることはやめたほうがいいです。
最近では、他人が自分のスマホを操作したときの記録が残るアプリがあります。アプリが起動していたら、こっそりと見たつもりでもバレています。スマホを操作した日時が相手に知られてあなたの信頼は地に落ちるでしょう。相手もさらに警戒してガードが固くなる可能性があります。
浮気調査で見つけた通話履歴から電話番号を見つけたら、どんな相手か知りたくなりますが、携帯電話の番号から相手を特定することはできません。携帯電話会社に番号の持ち主を聞いても、自分のスマホの情報でなければ教えてくれません。なぜならそれは違法行為だからです。
浮気相手の電話番号と思われる番号を入手して、実際にかけてみても相手が嘘をついて話を合わせくるなど、隠蔽しようとするでしょう。電話をしてしまうと浮気相手とパートナーが結託してさらに隠蔽する行為をエスカレートさせる可能性が高いです。
スマホ所有者の許可を取らないで得た情報で、パートナーの行動を追っていることを知られた場合、信頼関係において修復不可能な亀裂が生じます。最悪の場合、別離しか選択肢がなくなるような大きなリスクとなるでしょう。用心深い相手だと、携帯電話の番号を変えてしまうかもしれません。
しかし弁護士に相談すれば、相手の情報を合法的に得ることが可能です。弁護士には、依頼を受けた職務を円滑に行うための「弁護士紹介制度」という制度があり、浮気相手の特定が必要なケースの場合は、この制度に従い個人を特定することができます。
しかし、弁護士に相談するのは精神的にも金銭的にも最後の手段かと思います。相手を許して、元の関係に戻りたい気持ちがあるうちは、どこまで把握してどのような結末を迎えたいかを考えて、できることをすべきです。
まとめ
浮気調査で通話履歴が有効なのか、ご紹介しました。浮気調査で得た通話履歴だけでは、決定的な証拠にはなりません。通話履歴は録音してもLINEなどのメッセージでも、状況証拠にしかなりませんが、多くの証拠が出てきたときの裏付けに重要な役割を果たします。
浮気相手が誰か知りたくて、勝手に浮気調査をして通話履歴を見てしまうことは個人情報保護法に違反するため止めましょう。有利に事を運ぶためにも相手の通話履歴は見ないでおきたいところです。
どうしても知りたい場合は、最終的に浮気の問題をどのように解決したいかよく考えて、弁護士に相談しましょう。パートナーの浮気を疑って悩んでいる人は、一人で悩まずに信頼できる人に相談することが大切です。あなたに望む有利な結果を得るために、慎重に行動しましょう。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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