探偵事務所の素行調査で対象人物の借金を把握することはできる?

探偵事務所にある人物の借金について調査してほしいという依頼は少なくありません。結婚を考えている恋人、夫もしくは妻が隠れて借金しているのでは?といった依頼です。また会社がこれから採用しようと思っている人物の借金について調査をお願いする案件も見られます。
そもそも探偵は借金の調査ができるもの?
探偵に素行調査をお願いして、ターゲットの借金について調べることは原則できません。そもそもだれかの借金について調べるためには、当人から聞き取りをする、信用情報を見る、金融機関からの書類を確認するのいずれかになります。まず1つ目の項目ですがの当人からの聞き取りができるのなら、探偵にわざわざお金を出して依頼しなくても自分でできるでしょう。2つ目の信用情報を見るについてですが、これはできません。最後の金融機関からその人に送られた郵便物を見るというのは犯罪行為です。
ただ借金の有無については素行調査という名目で、判明することは可能です。例えば素行調査では相手を尾行して、その行動確認を行うのも業務の一環です。この時、例えば消費者金融の中に入っていったのであれば、何らかの借金を抱えていることは容易に推測できます。ただし借金額まで調べるのは難しいです。特に正規の貸金業者から借り入れを行っている場合、債務額は債務者の同意がないと第三者が知ることはできない仕組みになっているからです。
借金調査を行っていると謳っている探偵事務所は注意が必要
上で紹介したように素行調査の延長線上で、借金があるかどうかまでは調べられるかもしれません。しかし「借金調査」というものは以下に探偵でもできないと思ってください。ところがインターネットで調べて見ると「家族の借金を調査!」とか「恋人の借金を内密に調査します!」と宣伝を出している探偵事務所も一部あるようです。しかし金額など細かなところまで借金調査を行うことは、法律的に難しいです。それをやっているということは、違法調査を行っている可能性が出てきます。
もし違法調査を探偵が行って、警察に逮捕された場合、あなたも同罪になってしまうかもしれません。またこのような違法調査を平気で行うところは、かなり問題のある事務所と推測できます。調査料金を法外に請求する、料金だけ受け取って一切調査をしない、料金を持ち逃げする詐欺師といった可能性も出てきます。たとえ被害に遭ってもそもそも依頼内容が違法なので、警察に相談することもできません。泣き寝入りということにもなりかねないので注意しましょう。
借金について素行調査をお願いするメリット

借金の額など詳しいところまでは法律上、調査をするのは困難です。しかしもし親しい人の借金について心配、気になっているようであれば、探偵に素行調査をお願いするのも一考です。先ほど紹介したように金額はわからないまでも、借金やローンの有無は判定できるからです。合法的な行動調査で消費者金融やサラ金を利用していることは確認できます。その他にもパチンコ屋や競馬場などに頻繁に顔を出していれば、ギャンブルで相当のお金を使っていることはわかります。今は借金がなくても、このような生活を続けていればいずれ借金を背負う可能性は大です。
また素行調査によって、返済能力もある程度把握できます。勤め先がどこかわかれば、おおよその給料なども把握できます。また行動調査を続ければ、その人の生活パターンもわかります。ギャンブルのほかにも外食ばかりしている、女性とお付き合いして貢物をしている、連日接待を伴う飲食店に通っているなどが判明すれば、金遣いの荒い人であることがうかがえます。このような情報がわかっていれば、今後その人から「お金を貸してくれないか?」と言われた場合、返済される可能性が高いかどうかの判断材料にできるでしょう。
お金を貸している人の所在が判明する場合も
お金を知人に貸しているけれども、返済する前に相手の所在が分からなくなってしまったというケースもあるでしょう。お金を返してほしいけれども、行方が分からないのでコンタクトのとりようがないと困っていませんか?そのような場合、探偵に依頼すれば相手の所在が判明する可能性もあります。探偵の中には人探しを請け負っているところも少なくないからです。
もし人探しを依頼するのであれば、できるだけ詳しい情報を探偵に教えることが居所判明の確率を上げるためのコツです。氏名や自分が知っている直近の住所、勤め先、交友関係など知っていることはすべて探偵に教えるべきです。また相手の顔写真があれば、こちらも提供しましょう。相手の人相がわかっているのとそうではないのとでは、調べるペースもだいぶ違ってくるからです。
どうしても借金調査が必要な場合

借金の額など詳しい情報がどうしても必要というのであれば、探偵ではなく弁護士に依頼するのも一考です。弁護士には弁護士照会という特権があるからです。弁護士照会とは紛争相手の口座について銀行へ開示請求ができるからです。もちろん弁護士が裁判をするために口座情報の開示が必要であると判断しなければ、弁護士照会を行使しません。しかしどうしても調べてほしいと思っているのであれば、一度弁護士に相談して開示請求ができるかどうか尋ねておくといいでしょう。
個人情報機関への開示請求
個人情報機関には債務状況と返済履歴に関する情報を有しています。自分自身の信用情報の閲覧はできます。ただし第三者の請求について、情報機関が開示に応じることはありません。
まとめ
探偵であれば借金に関する詳しい情報を引き出せると思っている人も多いかもしれません。しかし借金に特化した調査は違法行為に当たる可能性があるので、きちんとしたところであれば請け負わない可能性が高いです。ただし借金の額まではわからなくても、素行調査によって借金の有無くらいであれば調べられます。また相手の行動調査をすることで、返済能力が十分あるかどうかも判明する可能性は高いです。知り合いの借金問題について気になっているのであれば、一度相談してみてはいかがですか?
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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