もしかしたら事件?失踪者が死亡と認定されるにはどれぐらいかかるのか
自分の周囲の人が失踪してしまい、発見されることなく月日が経ってしまうこともあります。何年も音信不通の状態が続くことにより、「もしかしてもう亡くなってるのかも…」と考える人がほとんどだと思います。失踪者が死亡しているかどうかの判断基準ってよくわからないですよね。今回は失踪者の捜索の手段、失踪者の死亡に関する判断基準について解説したいと思います。
失踪者を調査するには
失踪者を捜索する方法はさまざまであり、状況によって捜索方法は変わってきます。犯罪やトラブルに巻き込まれていることが明らかであれば、緊急を要するのですぐに行動することが重要です。また捜索する上で、失踪者の背景を把握しておく必要もあります。失踪者の捜索手段は大きく3つの方法に分けられます。
●警察による徹底した捜査活動
●探偵業者による調査活動
●自力での捜索活動
失踪者の捜索手段において3つの方法についてそれぞれ説明します。
警察による徹底した捜査活動
警察が失踪者の捜索に動くかどうかは、事件性があるかどうかで決まります。誘拐などの犯罪が明らかになっている場合、警察の捜索は大規模なものになり、大勢の人員を割くこともあります。聞き込みや検問、各地の監視カメラの調査により、失踪者の行動を割り出すことが可能です。事件性が確認されず、失踪者の捜索願を親族以外が出した場合は、警察は動いてくれないので注意が必要です。警察が動いてくれない場合には、他の手段を講じるようにしましょう。
探偵業者による調査活動
失踪者の情報を基にして、近隣住民や友人への聞き込み、主要行動先を張り込んだりします。失踪者が失踪する直前までどんな行動をしていたかもわかり、可能性がある場所をマークすることが可能です。些細な目撃情報なども参考にしながら、失踪者を調査する方法となります。また失踪者のパソコンやSNSの履歴から、失踪直前まで会っていた人物や場所を特定し、張り込みや尾行をすることも可能にします。SNSではインターネット上の交友関係も知ることができるので、親族や周囲の友人が知らないような出現スポットが割り出すことも可能です。探偵業者の費用は自己負担となりますが、事件性がなくても動いてくれるので、警察よりもスピード感があるといえますよ。
自力での捜索活動
事件性がなく、金銭的に探偵業者を頼るのが難しい場合、自力で捜索活動をする必要があります。失踪者の友人や知人に協力してもらいながら、ビラ配りやSNSでの情報提供を求める活動により、地道に情報を集めることになります。周囲の協力が不可欠であり、根気をもって活動しなければなりません。
失踪宣告とは

失踪者が長い間、音信不通の状態が続くことにより、そもそも失踪者の生死がわからなくなると思います。音信不通の状態が続き、遺体の確認ができずに死亡の確認がされない場合、法律上の制度として失踪宣告があります。失踪宣告は民法で制定されたものであり、失踪により生死の状態が判断つかない場合に適用される制度です。失踪宣告は家庭裁判所の手続きにより決定されるものであり、手続きをしなければ生存している扱いとなります。失踪者に対して死亡扱いとする失踪宣告には、2種類に分けられ、それぞれ失踪の状況により変わります。
●普通失踪
●特別失踪
2種類の失踪宣告についてそれぞれ説明しますね。
普通失踪
普通失踪は、失踪が判明してから7年目に家庭裁判所が行なう宣告であり、生死不明であることが条件となります。失踪した人が法律上で死亡とみなされるのは、失踪から7年間の期間が経過した時となります。
特別失踪
特別失踪は、大規模な災害や事故に巻き込まれることで生死不明となり、1年以上にわたり音信不通な状態になることで適用されます。民法において、特別失踪に該当する人は、戦争従事者や沈没した船舶に乗船していた者、死亡理由にあたる危難に見舞われた者です。特別失踪はそれぞれの失踪状況に応じて、戦争失踪、船舶失踪、危難失踪とよばれています。特別失踪が適用されるのは、状況に応じた危難が去ってから、1年の期間が経過した時となります。
失踪者を亡くならせないために

身近な失踪者を亡くならせないためには、早期発見が不可欠であり、失踪の理由を追求する必要があります。早期発見は、失踪者の命を守ることにもつながるので、失踪が判明した際には早めの行動が重要です。単なる家出だけで、安否確認が取れれば大丈夫ですが、安否確認が取れなくなったらさまざまな可能性が考えられます。安否確認が取れなくなるような失踪者を出さないためにも、3つのポイントを抑えておきましょう。
●定期的なコミュニケーション
●子どもの交友関係を把握しておく
●病院との連携
失踪者を亡くならせない3つのポイントについてそれぞれ説明しますね。
定期的なコミュニケーション
友人・知人が失踪者にならないようにするために、定期的なコミュニケーシを図り、お互いの状況を話しておくようにしましょう。お互いの状況を把握しておくことにより、お互いの悩みや立場を知ることにもなり、抱えているストレスを緩和することも可能です。どこかで会う必要はなく、たまに連絡を取り合う程度のコミュニケーションを図り、お互いにストレスを抱え込み過ぎないようにしましょうね。
子どもの交友関係を把握しておく
子どもの交友関係を把握しておくことにより、子どもとコミュニケーションを取れるだけでなく、行動範囲の把握にもつながります。子どもは家出から犯罪やトラブルに巻き込まれることもあり、最悪な事態を招いてしまうこともあります。かけがえのない子どもを亡くならせないためにも、子どもの交友関係を把握して、行動範囲を知っておくことが重要ですよ。
病院との連携
身近に精神疾患の人がいる場合、すぐにでも行動に移せるように病院との連携を深めておくことが重要です。精神疾患の人は、自殺願望を抱えていることもあり、突発的な行動をすることもあるので注意が必要です。突発的な自殺を防ぐためにも、病院と連携を取りながら、精神疾患を一緒に緩和していくように心掛けましょう。
まとめ
失踪する理由は人によってさまざまですが、最悪な事態を招かないようにするためには、失踪の早期発見が重要だといえます。失踪者の調査手段は大きく3つに分けられ、事件性があるかどうかによって、警察が介入するかが決まります。手段はどうあれ、失踪者の調査が実らず、失踪者との連絡が長年取れないままでいると失踪宣告により死亡者扱いを受けることになります。失踪宣告には2種類あり、失踪の状況に応じて呼称も変化します。通常の失踪である普通失踪は、失踪判明から7年で死亡者扱いになってしまうことを念頭に置いておきましょう。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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