反社とは何を指すのか?反社の犯罪がなくならない理由とは

反社による犯罪行為は目立たなくなっているものの、犯罪自体がなくなっているわけではありません。なぜ反社と呼ばれる人たちはいなくなることはないのでしょうか?今回は、反社とはどのような存在を指すのか、反社はどのように犯罪行為を行うのかを解説していきます。
反社とはどのような存在なのか
反社とは暴力団のみを指す言葉ではない
「反社」とは、「反社会的勢力」の略称です。暴力や威力、詐欺的な手段を使って不当な要求行為をし、経済的利益を追求する団体や個人のことを反社会的勢力と呼びます。
暴力団やその構成員のことを反社と呼ぶのが一般的ですが、暴力団でなくても、関係していたり協力している人物や企業のことも反社とみなします。他にも総会屋、社会運動や政治活動であると装い不当な行為をする集団や個人などが存在します。他にも、「半グレ」と呼ばれる犯罪グレーゾーンの集団も存在したり、反社は年々多様化しているのです。
取り締まりが厳しくなるにつれて、反社は近年、どのような活動をしているかを巧妙に隠すようになりました。企業や社会運動・政治的活動をする団体を装っているため、簡単に分からなくなっています。そうしながら、活動資金を得るための不当な活動を行っているのです。
暴力団ではない反社は特定しにくい
暴力団対策法ができたことにより、各都道府県でも組織を指定するようになりました。その暴力団のことを「指定暴力団」と呼びます。指定暴力団の構成員は誰なのかは、警察によってほぼ把握されています。そのため、指定暴力団の構成員であれば、暴追センターへ問い合わせを行うことで暴力団であると知ることができ、契約の際の見極めになります。
しかし暴力団も、時代に合わせてその活動方法や組織形態を複雑化させています。問い合わせてすぐ分かるような暴力団というのは近年減少しており、グレーゾーンに属している団体や構成員が増加しているのです。そうなってしまうと、警察でも誰が反社であるかが特定しにくくなります。
反社は犯罪を重ねることで活動資金を得る
反社は、表向き企業や様々な活動団体を装っていますが、実際にはその活動で収入を得ているわけではありません。名前を語っているだけのため、企業活動はしておらず、実際には犯罪行為によって活動資金を得ているのです。犯罪行為をするということは、その被害に遭う人も出てくるということになります。反社はあらゆる手を使って企業や個人に近づき、恫喝や恐喝、暴力などを用いた不当な要求などの犯罪行為を行います。
反社である組織に加入すると、そこでは「給料」という形で収入を得ることができないばかりか、幹部や組織の上に属する人間にお金を払う必要があります。自分より目上の人間に対して奉仕する時間も長く、他に働く時間も取れません。そのため、短時間で金銭を得ることのできる犯罪行為に手を染めることになるのです。
反社が犯罪組織であってもなくならないのはなぜ?

犯罪をしなければ成り立たないのが反社組織ですが、取り締まりが厳しくなるにつれて年々規模が縮小することはあっても、その存在自体がなくなることはありません。それは、反社に資金を提供したり、新たに加入する人物がいるためです。
反社に資金を提供する人は望んでやっているのではない
反社に資金を提供している人は、恐喝や恫喝、暴力などによって精神的・肉体的に追い詰められ、お金を払うしかない状況に追い込まれています。また、様々な手段で騙されて、それが犯罪行為であることを見抜けないまま支払いを行ってしまうことも多いのです。報道番組で目にすることの多い「○○詐欺」という言葉がこれにあたります。
反社が詐欺を行うだけでなく、詐欺会社と繋がるといった手段を取ることもあります。詐欺自体がそもそも反社会的な犯罪なのですが、その詐欺会社の裏にも反社組織が関わっているケースが多いのです。あらゆる組織と協力して詐欺を行い、方法も多岐に渡るため、詐欺の被害に遭っても気づかない人は非常に多いのです。そして、反社は金銭的に困っている人に目をつけて詐欺行為を行うため、たとえ取引におかしな点があったとしても、それにすがってしまうということも少なくありません。反社は、そういった人の弱みにつけ込んで資金を集めていくのです。
一度反社に加入するとなかなか抜けられない
一度反社に属した人は、組織内の決まりにより、自分より目上の人間への支払い義務が生じます。犯罪によって金銭を得てもその生活は厳しくリスクもあるため、自分の思い通りになる部下を探し出そうとします。そうすることで、効率よく楽に資金を得られるようになり、自分が逮捕される可能性を減らせると考えるのです。
目上の人間への支払い義務があることから、反社の幹部である人間は、組織に属する多くの部下がいなければ生活をすることができません。そのため、加入した人が辞めたいという意思を持っていても、それを阻止しようとしてきます。組織を抜けようとした場合、莫大な金銭の要求や集団での暴力などを受けるのです。さらに、抜けようとする本人だけでなく、その家族や友人にも金銭の要求、恐喝、暴力といった手段で迫ります。精神的・肉体的に疲弊させられることで、最終的には組織を抜けることを諦めることになってしまうのです。
反社による犯罪に巻き込まれないために

誰でも反社と関わる可能性はある
反社という言葉は聞いたことがあり、ニュース番組や新聞などで目にすることも多いと思います。しかし、実際に自分が関わってしまったり被害を受けてしまう可能性を考える人は少ないのが現状です。いつ、どこで反社と関わりを持ってしまうか分かりません。実はもう関わっていて、何かをきっかけに相手が反社であったと気付くこともあるのです。
早めに相談をすることが大切
被害を最小限に抑えるため、おかしいと思った時には、なるべく早く警察や暴力追放運動推進センターに相談をすることが重要になります。
まとめ

反社による犯罪は数多く、自分が巻き込まれていることに気付かないこともあるのです。反社は人の弱みにつけ込んで精神的に追い詰めてくるため、関わったままにしているとどんどん逃げられなくなってしまいます。反社の行いは犯罪ですので、巻き込まれたら迷わず警察に相談に行きましょう。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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