探偵に素行調査をした場合プライバシー侵害にならないの?
探偵に素行調査をお願いすることも可能です。対象者の調査を行うのですが、プライバシー侵害でこちら側が逆に訴えられるのではないかと不安に感じている人もいるでしょう。探偵の素行調査とプライバシーの関係についてまとめました。
法律に守られている
探偵に素行調査を依頼した場合、プライバシーの侵害でクライアントが訴えられることはありません。というのも探偵は探偵業法という法律に基づき調査するからです。クライアントの依頼に基づき張り込みや尾行、聞き込みなど必要な調査を行うことは認められています。適切な手段で調査を行っているのであれば、合法と認められます。
素行調査の中でも依頼が多いものとして、配偶者の調査があります。浮気や不倫を疑った人が調査を依頼する案件です。この場合、浮気の証拠を押さえるために相手と会っているところやホテルに入っていくところなどを隠し撮りすることもあるでしょう。一見するとプライバシーの侵害に当たるような気がするでしょう。しかしこの行為は民法770条の慰謝料請求や離婚調停に利用するためという正当な理由があります。ですから合法であり、プライバシー侵害で慰謝料請求も先方はできないわけです。
非合法の探偵事務所に注意
探偵業を営むためには、警察署に届出をしなければなりません。ところが探偵事務所の看板を掲げているところの中には、この届出をしていないモグリのところも一部あります。もしこのような事務所に依頼すると、せっかく集めた証拠が認められず交渉が思い通りに進まない恐れがあります。
きちんと届出をしている探偵事務所であれば、「探偵業届出番号」というものが公安委員会から交付されています。そしてその番号をホームページなどに掲載しているはずです。もしこの番号がどこにも記載されていないようであれば、非合法の業者の可能性が高いです。このようなところには依頼しないように注意しましょう。
違法な調査はNG
探偵が対象者の素行調査をすること自体は、合法です。しかし探偵が調査するのであれば、何をやってもいいという話ではありません。調査の手法の中には違法なものもあります。例えばターゲットの部屋に勝手に上がり込んで盗聴器を仕込んだり、盗撮したりすることは認められません。そのほかには相手の車や持ち物にGPSを仕込んで居場所を特定する手法も違法です。また郵便受けに入っている相手の郵便物を勝手にのぞき見することも禁じられています。
もしこのような違法な方法で素行調査を行った場合、その探偵事務所が罰せられてしまいます。また場合によっては依頼主も「精神的な苦痛を受けた」ということで損害賠償請求や慰謝料請求をされてしまう恐れもあります。もし探偵に調査を依頼するのであれば、どのような方法で調査するのか、きちんと説明を受けましょう。
公開しないこと
探偵が調査すること自体は違法ではありません。しかしその調査結果について、不特定多数は目にできる場所に公開した場合には話は別です。プライバシーの侵害に該当します。特に近年ではインターネットを使って、誰でも手軽に情報を拡散できます。ただしこのようなことをすると、後日相手から訴えられる危険性があります。また例えば配偶者の素行調査を行ったところ、不貞が明らかになった場合、その情報を公開すると名誉棄損に該当する可能性があります。調査の結果手に入った情報はみだりに公開しない、第三者に渡さないように心がけましょう。
社員の素行調査
素行調査の依頼主として、企業という案件も少なくありません。社員やこれから採用しようと思っている人物の素行調査を行ってほしいというものです。調査対象者を尾行して、いつどこで何をしていたかを監視します。その情報を記録するのが依頼内容です。素行調査の中で手に入る情報は多種多様です。ターゲットの住所や勤務先、どんな人物に接触したか、通勤時間やルート、勤務時間中に立ち寄った場所、交友関係などです。依頼内容によっては、私生活に関する調査を実施する場合もあります。どのようなことをどこまで調べてほしいのかによって、調査の内容も変わってきます。
会社で行うべきではない理由
素行調査を自分たちで行おうと思っている企業があれば、その考え方は改めるべきです。もし相手に調査していることがバレてしまうと、いろいろと問題が起こりかねないからです。まず特定の社員の尾行や張り込みをしていて相手に気づかれた場合、ストーカー被害を訴えられる可能性があります。一般的にはストーカー防止法は恋愛感情に基づく付きまとい行為と定義されます。会社で特定の社員を尾行した場合、ストーカーには該当しないでしょう。しかしもめて、会社のイメージを損なうことになりかねません。
また中には社員がオフィスで普段使っている電話や携帯電話に盗聴器を仕掛けて、会話を傍受したいと思うこともあるでしょう。しかしこれも有線電気通信法違反に該当します。この法律によると1年以下の懲役もしくは20万円以下の罰金となっています。このように素人が行う素行調査の場合、法律に引っかかる可能性が高いです。結果的に会社の社会的信用を損なうなどのデメリットが大きいです。もし素行調査を実施するのであれば、探偵に依頼するのがおすすめです。
まとめ
探偵はターゲットのプライバシーをいろいろと調査します。このように言われるとプライバシーの侵害にあたって、後々厄介なのではないかと思う人もいるでしょう。しかし正式に届出をしている探偵に依頼する分には、プライバシー侵害には該当しません。ただし探偵の中には公安委員会から番号を交付されていない非合法なところもあります。このようなところに依頼すると、調査そのものが違法行為になってしまいます。このようなトラブルに巻き込まれないためにも、きちんと届出をしている合法的な事務所かどうか確認をとりましょう。また正当な方法で情報収集しているかも契約する前に問い合わせておくことをおすすめします。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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