不動産での反社チェックは重要なもの!どうやって調査をするべきかを解説
契約者が反社会的勢力に関わる人でないかを調べることを、「反社チェック」といいます。不動産業では、この反社チェックを行うことが、自分の身を守る上でとても大切なことになってきます。完全なプライベート空間である自分の部屋の中で何か悪いことをしていても、世間に見つかりにくいため、不動産業も反社会的勢力に利用されやすいものになってしまっているためです。
それでは、不動産業では、どのようにして反社チェックを行えば良いでしょうか?その理由とともにお伝えしていきます。
1.不動産での契約をする時の反社チェック
不動産取引をするときにも反社チェックがある
不動産売買や賃貸契約をする時の書類契約では、自分が反社会的勢力と関わりがないことを証明する必要があります。もし反社会的勢力と関わりがあった場合には契約を解除することになり、嘘の申告をした後に関わりが発覚した場合には、契約解除、さらに違約金の支払いもしなければならなくなります。その内容が書かれたものを、「暴力団等反社会的勢力排除条項」といいます。
もしものための暴力団等反社会的勢力排除条項
この条項は、契約の際に盛り込むものなのですが、必ず入れなくてはいけないと決められているものではありません。契約の際にこの条項を入れておくと、実際に取引を行った人が反社会的勢力であった場合、その相手に伝えずに契約の解除をすることができます。
しかし、もし入れずに反社会的勢力であることが発覚した場合、脅迫や無理な要求をされてもすぐに解除することができなくなってしまいます。入れなかった場合のリスクが大きいため、この排除条項は契約の際には必ず入れることを推奨されています。
しかし、不動産業者の中にも反社会的勢力の排除条項に対する知識が不足している人がいます。取引の際にしなければいけない説明を省いたり、サインをさせるだけだったりと、大切な確認が作業の中の1つになってしまっています。
書類に文字数が多く、業務も複雑で確認している時間がないのが現状ですが、後のリスクを考えると、この暴力団等反社会的勢力排除条項はとても重要なものです。
契約時の反社チェックで反社会的勢力であることが発覚することがある
反社会的勢力と契約してしまった場合、自分が反社会的勢力と関わった人物になってしまい、社会的信用がなくなってしまう可能性もあるため、相手のことをしっかり見ておくことが必要です。トラブルを避けるためには、契約時に普通の契約者はしないような、不自然なところを見つけることがポイントです。
不動産に来た人の不自然な行動の例
①電話をしながら部屋を決め、契約を行っている
自分1人で住むとのことなのに、部屋決めや契約の時に誰かと電話をしている場合は、自分より上の立場の人間から指示されている可能性があり、反社会的勢力の活動に使えそうな部屋を探しているかもしれません。
②契約を異様に急かしてくる
前の入居者の退去や清掃、点検の関係ですぐには入居を許可できない場合があります。その時にも、入居を焦っていてとにかく早く契約したいと焦っている場合、注意が必要です。
③お金持ちそうなのに安い部屋を探している
これに関しては、物にこだわるタイプということもあるので、一概には決めつけられません。しかし、ブランド物の服やアクセサリーを身につけていたり、高級車で来店しているにも関わらず、希望の物件が安く狭い部屋だったりする場合も怪しいです。
このように、何か怪しいと思えるような点が見つかったら、本人に直接聞いて反応を見たり、調査をするなどして、そのまますぐに契約をしてしまわないことが大切になります。
こういったあからさまにおかしい点は、見つからないことの方が多いです。見た目や言動では分かりにくいものであり、契約に来た時に怪しいところがなく、話していて信頼できると感じても、慎重に調査をする必要があります。
調査での反社チェックをすることが可能
実際に契約をする場面ではなくても契約をする人の反社チェックをすることはできます。どのような方法があるのでしょうか?
①公的機関から情報をもらう
暴力追放運動推進センターという期間が都道府県ごとに設置されており、無料で情報提供を受けることができます。また、警察に相談をする手段もあります。
②専門業者に情報を集めてもらう
素性の調査を行っている専門業者に依頼をする方法もあります。有料となりますが、現地調査やインターネット、SNS調査、登記簿の調査など細かく調べてもらうことが可能です。
③自分で調べる
取引している人物の名前や会社をインターネットで調べる方法です。名前や会社名の後に「反社」や「暴力団」、「虚偽」、「違法」等の言葉をつけて検索し、確認を行います。また、新聞記事やインターネットニュースでも名前を検索して調べることができます。
調べた際に少しでも怪しい情報が見つかったら、契約をしない方が良いでしょう。すでに契約をしてしまっている場合でも、契約解除を行う必要があります。
2.契約した後に反社会的勢力であることが発覚することがある
契約をした後に相手が反社会的勢力と発覚した場合は、上記の暴力団等反社会的勢力排除条項を入れた上で、その相手が反社会的勢力であるという証拠を出し、契約解除をしなければいけません。その時にも、暴力団追放運動推進センターに相談することができます。担当者個人のみで対処するのは危険ですので、必ず協力してもらいましょう。
契約時には住むのがどんな人物か分からないことが多い
不動産屋に反社会的勢力である人が直接契約しに来ることは少ないです。契約する人と住む人が別人である可能性もあり、入居時には分からないことの方が多いため、入居させてしまった後に発覚するのがほとんどであることが現状となってしまっています。ですが、入居や売買の際に反社チェックをしていれば契約解除を比較的スムーズに行うことが可能になるのです。
何がきっかけで反社会的勢力だと発覚するのか?
契約者が反社会的勢力だったと発覚するのは、調査や書類等ではなく、近所に住んでいる人や、隣の部屋の入居者からの通報からというのが多いのです。通報を受けてから調査をしてみると、実は反社会的勢力だったというパターンになります。
しかし、通報を受けた警察がその契約者を直接どうにかすることはできません。契約は不動産屋と契約者どうしの取引なので、警察と連携して契約解除をすることはできますが、警察だけに任せられるわけではないので注意が必要です。
3.まとめ
家というのは、人の目の届かない完全なプライベート空間です。人の目が届かないということは、悪いことをしている人たちにとって非常に活動しやすい場所ということになってしまいます。不動産にやってくる人の中には、悪い目的で部屋を使うために契約をしに来る人がいることを、常に頭の片すみに置いておく必要があります。そして、契約をする時には、必ず契約書の準備や書類の説明など1つ1つの作業を丁寧に行い、契約者のことをしっかり調べることが大切です。自分たちで調べることが困難な場合は、実績のある調査会社に依頼をしてみましょう。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
最新の投稿
- 怪文書10月 3, 2024家庭に怪文書が送られてきた!差出人不明の怪文書、正しい対応方法
- 怪文書9月 24, 2024この怪文書は無意味?内容によって罪になるもの、ならないもの
- 素行調査9月 20, 2024就職内定時の素行調査とは?調べる理由や法律との関連を徹底解説
- 浮気調査9月 17, 2024個人の身辺調査って、どこまで調べられるの?興信所での身辺調査について解説します