信用調査で企業に訪問すると何が分かるのか?確認すべきことは意外と多い
信用調査とは、企業が新しい取引先と契約をする前に、その取引先が信用できるかどうかを調査することをいいます。取引をする上で詐欺に遭ってしまうことも多いため、それを未然に防ぐために調査が行われます。訪問での調査方法は、企業の人が実際に取引先の企業に訪問したり、信用調査会社に依頼して訪問してもらうなどのやり方があります。
今回は、訪問での信用調査ではどんな点を見ているのか、また、実際に訪問に訪れることになった場合は何に注意するのかをお伝えしていきます。
1.信用調査の訪問では、どんなことを調べるのか
信用調査会社が訪問してくる理由
企業が新しく取引を始めるためには、もともと別の業務をしていた人員を新しく割り振ったり、莫大なお金が掛かったりして、取引が失敗した際のリスクが生まれます。そのため、その新たな取引先に何か問題がないかを調べ、なるべくリスクを減らしておきたいと考えるのは当たり前のことですね。そういった調査目的の1つとして訪問が行われることがあります。その訪問では、取引先の企業が本当に存在しているのか、実績のある企業なのか、支払い能力があるのかなどを調査するのです。
1番大切な確認は、企業が実在しているかどうか
取引を終えて、実際に支払いの場面になった時に実は相手の企業が存在しておらず、重大な赤字となってしまう、ということは十分に起こり得るものです。それが起こってしまう原因の多くが、信用調査を行わずに取引に進んだためなのです。そうなってしまうリスクを回避するために、取引を始める前に、実際に企業へ訪問を行い、本当にその企業が存在しているかどうかを確認することはとても重要なことです。
信用調査の訪問で確認をする内容
企業が実在しているか以外では、電話での聞き取りやインターネット上の情報では分からない、実際の現場の状況を確認します。具体的には、以下のような内容です。
①社員の勤務態度や雰囲気
社員の服装はしっかりしているか、挨拶をすることができるかなどの勤務態度を確認します。また、それ以外にも、社員がきちんと働いているか、覇気があるか、退職者が増えたりしていないかなど、社員の全体的な雰囲気の確認も行います。社員が満足に働けている企業は、実績もあることが多いためです。
②会社が整備されているかの確認
経営が順調である企業ほど、会社の隅々にまで気を配ることができる余裕があるため、整備がしっかりしていると言われています。そのため、道具が整理整頓され、掃除が隅々まで行き届いているかの確認も行います。
③取引の代表との面談
取引をするには、取引先の代表である人がどのような考えを持っているかの情報も重要になってきます。取引の要である代表者が意思決定のできる人か、自分の企業の現在の状態を具体的な数値で把握しているか、企業の将来の方向性について答えられるかなどを確認した上で、信頼して取引を行うことのできる人物かを調査します。その際に人柄も調査の内容に入ってきます。人柄が良く話しやすい人の方が一緒に仕事をしやすいためです。
2.訪問で調査した内容と併せて確認しておきたい内容
信用調査は、訪問をしたら終了ということではなく、他にも対象の企業のウェブサイトや商業登記の確認などをして、隅々まで調査を行います。その調べた内容をふまえて実際に企業に訪問すると、事前に調べたことと違いはないかの確認や、より深くその企業について知ることができます。
訪問前に行うべき調査とは?
①企業に違法性はないか
企業の業務内容に違法性がないか、広告の表現は適切か、嘘の実績を掲げていないかなどを調査します。ここに違法性があると、契約をした際にも取引が正しく行われない可能性があります。
②取引を行えるだけの資金があるかの確認
取引の代表や社員の受け答えがしっかりしていたり、いくら人柄が良くても、その企業自体に取引をできるほどの収入がなければ、そもそも契約をすることができません。そのため、企業としての収入がしっかりあるかどうかの確認はとても重要なことです。
③取引の代表が信頼できる人物であるかの確認
取引の代表と面談をした際に、どのような人柄か、会社に対しての考えはどうかを確認することはできると思います。しかし、その内容にも、実際に数値が伴っていなければなりません。人柄や発言の内容が良くても、実績を出せているか、お金のやりとりを責任を持って行えているかはまた別物になります。しっかりと目で見て確認できる数値を知ることが取引をするためのリスク管理となります。
訪問での調査は短時間で終わってしまいます。その限られた時間の中で企業のことを全て知ることは、不可能に近いです。そのために事前に調査を行ってから訪問に行くのですが、この事前調査が訪問調査でより詳しく情報を得られるかどうかの重要なものになるのです。
3.実際に企業へ訪問することになった時に確認すべきこと
信用調査のための訪問では、事前に調べただけでは分からない実際の様子を見ることができるのが1番のメリットです。インターネットなどでは分からない社長や社員の働き方の様子、その企業の雰囲気を見て、怪しいと感じるところがないかチェックをしましょう。
訪問前にチェックリストを用意する
訪問では、細かなところまで調べる必要があるため、チェックリストを用意して行くのも、見落としがなくなるためとても良い手段です。チェックリストの項目は、以下のようなものを用意すると良いでしょう。
①社員の態度
・挨拶はしっかりしているか
・社員の表情は明るいか
・社員同士の関係は良好か
・対応に無駄がなく、だらだらと遅かったりしていないか
②社長や幹部の働き具合
・上の立場同士でもめていないか
・何かと理由をつけて休みがちになっていないか
・人事異動が急に行われていないか
・幹部が突然辞めたことはないか
③職場の雰囲気
・社員が電話なとで誰かと揉めていないか
・使われていない社員用の机は多くないか
・書類や在庫で散らかっていないか
・備品の置かれている場所が乱れていないか
数値には表れていなくても、危ない企業にはこのチェックリストに引っかかるような兆候があるものです。数値や書面上だけで判断せず、訪問を行うことがとても大切なことなのです。
4.まとめ
事前の調査では分からなくても、実際に訪問に行くと、その企業の危ない兆候が見つかることもあります。書類やインターネット上では問題がないように見えても、数値に表れない細かな兆候も多くあるため、実際に人の目で見て確かめることが重要になってくるのです。
取引前の信用調査を行う時には、必ず訪問での確認も併せて行うようにしましょう。様々な方法で調査を行ってから、本当にこのまま取引を開始してもリスクがないかどうかを見極めるようにすることが、自分の企業を守ることに繋がります。もちろんこれらの調査を自社だけで行うことは難しいことも多いでしょうから、実績のある調査会社などに依頼することが大切です。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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