反社チェックの依頼内容とは? 実際のケースをご紹介!
反社会的勢力とは、暴力団などとの関係があり企業として関わるべきではない勢力のことを指します。
皆さんが想像している以上にその関わりは近いものです。
『反社チェック』とは、そんな反社会的勢力ではないかをしっかりと見極め、契約する前段階で排除していく事を目的としています。
この取り組みは、企業の中で働いている職員一人一人の意識を上げていかなくてはなりません。
今回は反社チェックで実際に依頼のあった実際のケースをいくつかご紹介していきます。
1.企業側のミスから生まれた事例
最も多いケースなのが『職員の業務ミスによって生まれてしまった反社会性力との関係』です。
これは業務ミスにより、企業側が反社会的勢力に対してサービスを続けてしまうというケースになります。
反社会背的勢力に対し、誤って要求に応じてしまいます。
すると相手は、脅しや様々な形で企業に要求を続け、それに応じてしまう又は避ける事が出来ないということが起きてしまいます。
本来であれば職員の意識を高く持たせることで、こういった問題はさけられるはずです。
しかし、一度の要求を受けてしまえば、相手の要求は次第にエスカレートしていきます。
そして、それが反社会勢力に加担していると分かっていたとしても、問題解決は非常に困難を極めてしまい、どうしようもなくなってしまうのです。
そのため、企業はこのような可能性やリスクを常に持ち続けなければなりません。
こういったケースで企業が最も注意しなければならない点があります。
それは『業務ミスの隠蔽』です。
不当な要求は絶対に受けてはいけないと理解しながらも、万が一受けてしまったり、受け入れざるを得ない状況にまできてしまうという事実があります。
そして、自分の身の安全を優先してしまい、事実を隠蔽する可能性が十分にあると考えられるのです。
こういった企業や人間の弱みに身につけ込んでいくことで、『企業のミスを公に出したくなければ要求に応じろ』という悪質な手口でしつこく要求し続けてくるのです。
こうした問題が起こらない為にも、まずはしっかりとした対応策を取る事が重要です。
相手からの不当な要求には応じないのはもちろんの事、そういった提案があった場合は速やかに先輩や上司に相談をすること。
何事も一人で判断し行動をするべきではなく、1つの組織として動いていかなくてはなりません。
事実確認を企業へ報告し、ミスをしっかりと認めた上で再発防止に取り組んでいくことが大切です。
2.反社会的勢力だと知らずに関わっていた事例
知らないうちに関わっていたというのも現実的にはとても多い事例のようです。
まずは相手だけではなく、その周りの取引先等まで事前に調査する事が必要になってくるでしょう。
地域の開発案件に関わっていた際の事例です。
住民対策として住民代表から紹介された取引先の社長。
しかしこの社長、後に暴力団との関わりがあり逮捕されてしまったのです。
実は以前からこの社長と暴力団との関係は地元で噂になっていたのです。
管理部門では全くこの事実を把握していなかったそうですが、現地にいた社員はこの噂を知っていた可能性が十分にあり、報告しなければならなかったはずでした。
しかし、『あくまで地元民の噂レベルであった為、会社へ報告する必要はないだろう』という判断してしまったのです。
この場合、会社の管理部門がこの事実を『本当に知らなかった』としても、見抜く事が出来たはずのリスクです。
そして、そのリスクに対して何かしらの対応をしてこなかった事にも問題があると考えられます。
このような事例で『知らなかった』という言い訳が出来ない状況を生み出すこともあるのです。
3. 知人の紹介や趣味などプライベートで関わりを持った事例
この場合の事例では、特に役員や支店長といった権限のある役職者が対象となりやすく、自然に接していながらも、事前に対象となる人物のことを調べ上げたうえで近づいてきます。
こういったケースはかなり危険で非常に注意が必要です。
企業側からすると『プライベートには深く介入できない』と考えてしまうかもしれません。
しかし、このような事例がある以上はプライベートでの交友関係についても関心を持たなくてはいけないのです。
反社会的勢力の行動は、その広い人脈を上手く利用して活動の幅を広げていきます。
つまり、プライベートで関わりを持ってしまった場合、それは企業とも繋がりを持ってしまうかのうせいがあると考えてもおかしくないのです。
近年では、企業なでの反社チェック又は社内規定へ暴力団排除条項を組み込むなどの取り組みが積極的に進められています。
実施には慎重な配慮も求められますが、企業の秩序を保つ為にも調査をすることは必要なのです。
4.取引相手が知らない間に反社会的勢力になっていた事例
いつの間にか取引先が反社会的勢力になっていたという事例は、大手企業ですら起こってしまいます。
新規での取引開始時、相手方に対して反社チェックを実施。
その時点では特に問題がなく取引を始めることに。
しかし、半年が過ぎたころ同社の役員が全員入れ替わっていたことが発覚したのです。
それまでも取引は続けていたが『クレームの多発』『社員の流出』などが見受けられた。
そこで一度反社チェックを実施したところ、暴力団に会社を乗っ取られていたのです。
最近の金融庁監督指針では『事後検証のプロセスの充実』に重きを置かれており、取引が開始されている相手方の会社をモニタリングするべきという点にあります。
しかし、会社が反社会的勢力下におかれた場合、何かしらの変化があるのも事実です。
今回の場合、今までにない『クレームの多発』『社員の流出』『役員の退任』など明らかに異常事態が起きている事が分かり、こういった変化は見逃してはなりません。
日頃からのモニタリングの重要性を再認識する事で、その変化へ即時対応する事ができます。
5.まとめ
今回は依頼で実際にあったケースをご紹介してきました。
反社会的勢力との関わりが様々であるという事が、今回の事例から分かりました。
まず始めに重要なのは一人一人の意識を高めていく事にあります。
これは自己判断によって行動することで、企業に反社会的勢力を持ち込んでしまう危険性があるからです。
そして企業側もありとあらゆる可能性を考え反社チェックを行なったうえで、適切なモニタリングを実地する必要があります。
そうすることで、反社会的勢力との関係を未然に防ぐ事が出来るでしょう。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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