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探偵コラム

探偵が盗聴器を仕掛けても問題ない?本当のところどうなのか

日本では勝手に探偵を名乗ることはできません。

公安委員会に届け出を出して初めて探偵になれるのです。

探偵が行うことができる範囲については「探偵業の業務の適正化に関する法律」で定められています。
簡単に書くとこうなります。
「他人の依頼を受けて、特定の人の所在や行動についての情報の収集を目的として、聞き込み・尾行・張り込み等の方法によって調査を行い、結果を依頼人に報告すること。」

この法律は2007年に施行されました。最後に改定されたのは2011年です。
探偵という職業は昔からありますので、それを考えると法律としてはかなり新しいものだということが分かります。

そこでひとつ疑問がわいてきます。
探偵が調査のために盗聴器を使用することは「聞き込み・尾行・張り込み等」に含まれるのか、という疑問です。

1.探偵が盗聴器を仕掛けるのは問題ないのでしょうか

盗聴自体は犯罪ではありません。
しかし実際に盗聴器を仕掛けるとなると、ほとんどの行為が犯罪となってしまいます。
どんなことが法律に違反するのか詳しく見ていきましょう。

他人の家に侵入して盗聴器を設置した場合

調査のために対象者の自宅などに入って盗聴器を仕掛けた場合は刑法の「住居侵入罪」となります。いわゆる不法侵入です。
また侵入先で物を壊したりしたりすると「器物損壊罪」も適用されます。

では、企業や店舗などに盗聴器を仕掛けた場合はどうでしょうか。
社員の勤務態度などを監視する目的の場合は犯罪とまでは言えませんが、個人的な会話を盗み聞きするのであればプライバシーの侵害で訴えられることもあります。
また産業スパイなどによって企業の機密情報を盗み出す目的で仕掛けられた時は、不正競争防止法」に抵触しますのでやはり犯罪行為となります。

電話に盗聴器を仕掛けた場合

自宅でも他人の家でも固定電話に盗聴器を仕掛けるとその時点で法律に違反してしまいます。
固定電話の場合は「有線電気通信法」に規定されている「有線電気通信の秘密は、侵してはならない」という条文に抵触します。
また電話線を勝手に切ったりすると同じ「有線電気通信法」の「有線電気通信の妨害」に該当しますのでやはり罪に問われることになります。

盗聴用のアプリを勝手に他人のスマートフォンにダウンロードした場合

通称「盗聴アプリ」と呼ばれるアプリの存在をご存じの方もいらっしゃると思います。
もともとは別の目的で作られたものの、盗聴ができてしまうのでそう呼ばれるようになりました。
他人のスマホに勝手にこの類のアプリをダウンロードするという行為は、刑法の「不正指令電磁的記録供用罪」に抵触します。

あまり聞きなれない罪ですが、内容を簡単に言うとこうなります。
「正当な理由なく、電子機器(この場合はスマホです)に本来の用途とは異なった使い方をさせたり、使用者(スマホの所有者)が望んでいないのに異なった使い方ができるような状態にすること。」

もともとはコンピューターウィルスをばらまいたりする行為を罰するために制定されたものです。
そう説明されると、何となくイメージが湧くのではないでしょうか。

このタイプのアプリには大きく分けると会話を録音して後で聞くことができるタイプと、盗聴器のように会話を電波に乗せて別のスマートフォンやパソコンから聞くタイプの2つがあります。

2.探偵が盗聴器を使うことはあるのでしょうか

正直なところ、探偵は盗聴器を使うことはまずありません。
前項で説明したように、多くの場合で犯罪となってしまうからです。
また依頼があったとはいえ、盗聴した内容を第三者に伝えることも犯罪になります。
そんな危険を冒さなくても、尾行や張り込みをして証拠写真をとれば調査は完了できるのです。

そしてもうひとつ、大きな理由があります。
「違法な手段で録音された音声データ」は、裁判などで証拠として認められないのです。

浮気調査を例に考えてみましょう。
ただ浮気しているかどうかだけであれば、違法性はさておき事実の確認はできます。
しかしその結果を聞いた依頼者が、慰謝料をもらって離婚したいと思ったらどうでしょうか。
離婚には、話し合い(協議離婚)、家庭裁判所の調停(調停離婚)、裁判という流れがあります。話がこじれて最終的な裁判になった時に、使い物にならない証拠を欲しがる人はいないはずです。

民事裁判において音声データ自体は証拠として認められています。
「秘密録音」という言葉をご存じでしょうか。

秘密録音とは会話の当事者の一人が相手の許可を取らずに会話を録音することです。
盗聴と似ているように思えますが、盗聴は会話に加わっていない第三者が許可なく他人の会話を聞くことを指します。ですから盗聴と秘密録音は全くの別物なのです。
秘密録音の音声データは証拠として使えますが、相手がただ「はい」とか「いいえ」しか言っていないような場合は証拠として採用されないことがあります。

3.探偵が行うのは「盗聴器を探すこと」です

現在では古典的なものだけでなく、発見することが非常に難しい盗聴器も数多く存在しています。
多くの盗聴器発見器は電波で盗聴器を探しますので、最初から電波を出さない盗聴器を素人が見つけ出すのは至難の業と考えた方が良いでしょう。

探偵は仕掛けられやすい場所や盗聴器の種類に精通しており、専用の高額な機材を所有していることが多いです。また仕掛けられた場所や悪質性のよってはNTTや警察の立ち合いを必要とする場合もあり、その手続きも代行してくれるところもあります。

ただ、全ての探偵が優秀な盗聴器捜索人であるとは限りません。
依頼する際は良く検討する必要があります。

4.探偵は日本にどのくらいいるのでしょうか

最初にお話ししたように、日本では探偵業を営む場合、個人・法人にかかわらず公安委員会に届け出を出さなければなりません。
警察庁が発表した「平成28年度中における探偵業の概況」によりますと、平成28年度末の探偵業の届け出数は5,691件となっています。
法人の場合は従業員まで届け出をする必要はありませんので人数までは把握できませんが、単純に考えると1県につき121の探偵もしくは探偵社が存在するという計算になります(おそらく、大都市周辺に集まっていると思われます)。
そう考えるとかなり多いように感じるのではないでしょうか。

この報告書には法律違反の検挙状況という項目もあり、検挙された探偵は6名、営業停止命令が4件、指示が53件と記されています。
しかし報告書に載っていないからと言って、すべての探偵・探偵社が法律違反をしていないとは限りません。
交通事故のすべてがニュースにならないのと同じです。

5.まとめ

・盗聴器を仕掛ける行為は違法性が高い。
・そのため探偵が調査に盗聴器を使うことはほとんどない。
・盗聴器で得た内容は裁判で証拠として採用されない。
・探偵は盗聴器を仕掛けるのではなく探すのが仕事。
・探偵や探偵社の数は多く、全てが有能とは限らない。

多くの小説に登場するほど、探偵というのは魅力的な存在であるのは確かです。しかし実際は地道な作業の積み重ねであり、興味本位でできる仕事ではないと考えるのが普通ではないでしょうか。

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