インターネットで個人や企業の風評被害が日常になる怖さ
総務省の平成30年度版情報通信白書によりますと、2017年度、世帯における情報通信機器の保有状況は「モバイル端末全体」が94.8%という数字が出ております。いつでもどこでも情報を得ることができますし、情報を発信できる社会にもなってきているといえるでしょう。情報の取捨選択力や正しい情報を手に入れるということが課題になっておりますし、逆に、正しい情報を発信していく重要性も言われております。特に自分の身に覚えのない情報、企業にとって事実ではない情報、いわゆる風評による被害というものがニュースを賑わすことが多くなってきているのではないでしょうか。本コラムでは、風評の被害が日常になる怖さについて書いていきます。
インターネットに自分や企業のあることないことが風評として書かれる被害続出
インターネット上に「〇〇はいろんな男と遊んでいる遊び人だ」、「〇〇っていう会社はブラック企業だ」など、実態とは異なる情報を見たり聞いたりしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。インターネット上の情報を完全に消すことは難しいです。Twitterなどで出た風評はどんどんリツイートされ拡散されていくことで、想像以上の人に風評が広まっていく恐怖が常に付きまとっています。今では企業が新卒者を採用する際に、個人のSNSアカウントを確認するということもあり、人生の節目の大事なイベントで風評によって甚大な不利益を被ることもあるでしょう。企業も新卒採用シーズンや上場前のタイミングなどに風評の被害に遭いますと、業務が滞るだけでなく、優秀な人材を得られなかったり、損失を生み出したりしてしまうという危険があります。いかに風評の被害をネットから受けないかということが、個人でも企業でも大切な問題意識になっているのが現実です。
インターネットによる風評の被害例
インターネットによる風評の被害にも様々な種類があります。「掲示板やSNSに風評を書かれる」、「検索エンジンでの検索結果に自社を中傷するサイトが表示される」「検索エンジンの検索候補にマイナスな言葉が表示」されるといったケースがあり、気軽に多くの人が風評にアクセスできてしまう恐れも出てきているのが現状です。特に「掲示板やSNSに風評を書かれる」といった事案は、学校でよく見られ、生徒同士のいじめの温床になっていると言われております。SNSという閉鎖的な空間でいじめが行われ自殺者が出ているというニュースを目にする機会も多いです。日本経済新聞2019年10月17日付の記事によると、文部科学省の問題行動・不登校調査で2018年度のいじめ認知件数は54万件で、特に高校生のいじめにおいて、SNS上での誹謗・中傷は19.1%など、「ネットいじめ」が件数全体で3割も増えているというデータも出ております。本当のことでいじめられている生徒もいますが、風評によっていじめがさらに助長されているということもあり、各学校が生徒のSNSの管理に頭を悩まされています。風評を流している相手がすぐ分かる場合は解決も早いことが多いです。ですが、全く身に覚えもなく、周りにも自分の誹謗中傷をしている人がいないにもかかわらず、ネット上で風評の被害に遭う場合には、解決の手がかりもなく自分一人で解決していくことは非常に困難なのではないでしょうか。
それでは、自分一人だったり企業の経営者だけだったり、個人で解決が困難なときにはどのようにして風評の被害を防いで自分や企業を守っていくことができるのか考えていきます。
インターネットによる風評の被害を防ぐには
まず、インターネットによる風評を防ぐには、2つの手段があります。1つ目は、ネット上で風評が流れる前に何かしらの対策を行うということ、2つ目にネット上で風評が流れた後に同様にしてその風評をなくしていくことができるのかを考えていきましょう。1つ目、ネット上で風評の被害が出る前にできることは、不適切な企業経営や不道徳なことをしないことやどのような内容の風評被害が実際あったのかというケーススタディを入念にしておくぐらいしか対策ができないのではないでしょうか。どんなに健全で道徳的に生きていても風評を流す人間がいたらそれまでです。ですので、一番大事なのは、2つ目の風評の被害を受けてしまった後、どのようにしたらよいかです。一人で考えずに、様々な人の力を借りていきましょう。具体的には、警察の「サイバー犯罪相談窓口」や総務省の「違法・有害情報相談センター」が無料でありますが、風評をネット上で流している犯人を突き止めないと被害を食い止めることは難しいです。犯人を特定し、二度と風評を流さないよう念書をかかせたり、裁判を起こしたりすることによって承諾させるといった方法を取る必要も出てきます。弁護士を雇い、裁判を起こすと犯人は特定できますが、公になることで、穏便に終結させるということが難しくなってしまうのも否めません。穏便に速やかにネット上での風評被害を終わらせる方法として、探偵や興信所を利用するという選択肢もありますよ。依頼人の秘密を守ってくれた上に、プロによって穏便な収束に向けて犯人を特定し、逆SEOなどで風評被害が書かれているサイトを検索上位から外してしまう対策も可能です。興信所や探偵に風評被害の対策をお願いすることも、なるべく速く穏便にネット上の風評被害を解決したい方には強くおすすめしたい方法になっています。一つの風評被害対策だけでなく、複数の対策を同時に行ったり、時間差を設けて行ったりすることで、解決したと見せかけて風評を続けているより悪質な行為をも止めていくことができるでしょう。重ね重ね申し上げますが、大事なことはネット上の風評被害を一人で悩まないということです。一人で悩むと精神的にも疲弊していきますし、解決までの道のりも遠のいてしまいます。
まとめ
気軽にスマホなどで情報にアクセスしたり情報発信していったりすることができる社会になってきていますが、自分や自社の情報を守るという観点への対策はまだまだ進んでいない現状があるのではないでしょうか。いつどこで自分や自社の風評が流されるか分からないという危機意識と実際ネット上の風評被害にあってしまった場合の対策をしっかり知っておくことで、一人で悩まずに風評被害に立ち向かっていけると思います。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
最新の投稿
- 浮気調査11月 6, 2024浮気を隠すために使われる言い訳10選
- 素行調査11月 6, 2024探偵による素行調査の方法とは?
- 採用調査11月 5, 2024採用前のバックグラウンドチェックとは?その目的や確認できる内容を簡単に解説
- 採用調査10月 22, 2024採用調査は本当に必要?企業の損失を防ぐための適切な活用法