子供が補導された!?補導と逮捕の違いや親としてやるべきことをご紹介
ある日突然、警察から「お子さんを補導しました」と連絡がきたら。どんな親でも混乱して「どうして?」「なにをすればいいの?」と戸惑うことでしょう。子供の非行は決して他人事ではなく、子供一人のせいではなくグループがらみの非行で補導される悩みも少なくありません。
しかし、「補導と逮捕は違うの?」と根本的な部分が良く分からない方も多いです。補導されるとどうなるのか、子供が補導されたら親としてとるべき行動など、今回は子供の非行について詳しく解説します。
補導と逮捕、どう違う?
まずは補導と逮捕の違いを明確にしておきましょう。基本的に補導は「少年の非行を防止する行動」であり、対象者は多くの場合で子供となります。
補導とは
補導とは、逮捕と違って「法律違反」をしたわけではなく、警察が独自に定める手法によって保護されることです。例えば子供が非行に走りそうなとき、警察官・補導員が言動に注意したり問題行動を家庭や学校に連絡したりします。これが「補導」です。
記事冒頭で警察から「お子さんを補導しました」というのは、こうした注意が行われたということ。「じゃあ逮捕じゃないから大丈夫」と楽観視はできず、補導された原因や問題行動について真剣に向き合う必要があります。補導には「街頭補導」と「継続補導」の2種類があり、継続が続けば特定の子供に警察からの指導が何度か入ることもあるでしょう。
また、補導された子供を非行少年・不良行為少年と呼び、補導歴は警察の記録として残ります。
逮捕とは
逮捕とは、犯罪の疑いがあるものに対して、警察が短時間の身柄を拘束することを指します。逮捕後は取り調べが始まりますが、この結果によってさらに身柄が拘束されることも。その場合は拘留や観護措置に入ります。
起訴前の交流とは原則10日間が上限とされていますが、警察の捜査が必要であればさらに10日間延長されることも。逮捕後は家族はもちろん誰とも連絡が取れなくなり、例え子供でも一人で拘留期間を過ごさなくてはなりません。現在の刑法では14歳以上から逮捕対象となり、逮捕された人には弁護士を選任する権利があります。
家族が逮捕されたのなら、まずは弁護士に相談しましょう。
補導歴・非行歴とは?
補導歴や非行歴とはどういったものを指すのでしょうか。補導歴とは先ほど説明した「補導された経歴」のこと。犯罪以外の理由で警察に補導されると記録され、この補導歴は事件の審判や警察が処分を決めるときの参考にされます。
補導歴は残るとはいえ、成人すると破棄される点には注意しておきましょう。また補導は犯罪をしたわけではないため、前科前歴ではありません。成人になったとき、現在で言うと18歳でリセットされると考えておきましょう。
一方で非行歴は、先ほど説明した非行少年として補導や検挙された履歴を指します。非行歴は補導歴とは違い、成人後に破棄されないものです。前歴として残ることになり、将来的に影響が及ぶかもしれません。
もし子供が補導されたと連絡があったら、弁護士などに補導歴になるのか非行歴になるのかを聞いておくと安心です。
子供が逮捕される可能性はあるの?
子供が逮捕される可能性はあるのかというと、もちろん警察の判断や法律を犯したかどうかの状況によって、逮捕されることはあります。先ほどご紹介したようにまずは取り調べがはじまり、自由に外部と連絡できなくなるでしょう。外出は許可されていないため、学校に行くことも禁止です。
取り調べは警察・検察官によって行われたのち、事件であれば家庭裁判所に送られます。ここで子供がやった犯罪が死刑や懲役、禁錮に該当する重大な事件だった場合、家庭裁判所から検察官に「逆送」が行われます。これは改めて送致するという対応です。
逆送が行われると、成人と同様刑事裁判での処罰を決め、その罪を償わなくてはなりません。逆送されないときは少年審判で処遇を決定します。このときの処遇の中で最も重たいものが少年院への送致であり、軽いものだと児童相談所長への送致や保護観察処分となることもあります。このあたりは昔と比べて「少年法」の見直しが行われていることから、今後厳しい処遇となる可能性があると言えるでしょう。
子供が補導されたら?何をするべきか解説
子供が補導されたらどうすればよいのでしょうか。親としてやっておきたい行動をまとめました。まずは冷静になり、状況を判断することが大切です。
補導理由を知る
まずは補導の理由を知ることから始まります。補導される理由とはさまざまであり、成人の引き起こす刑事事件と比べると学校や地域的な問題、家庭環境の問題などさまざまな事情・経緯が複雑に絡み合っていることが多いです。
子供は集団の影響を受けやすいもので、特に思春期など多感な時期では周囲に流されやすいです。この心理を利用した犯罪なども横行しており、単独での行動ではなくグループでの行動による結果であるのも特徴のひとつです。
具体的な背景を把握できたら、さまざまな対応ができます。子供の補導が不当であったり他にも探るべきことがあったりするのなら、弁護士に相談して見通しを立てるのもひとつの手段です。
逮捕など処分の可能性を知る
補導にまで至る少年事件というのは経緯が複雑であると同時に手続きも複雑で、警察だけでなく学校や家庭裁判所が関係することもあります。そのため、補導されたあとに逮捕されたり裁判にかけられたりといったケースも珍しくありません。
しかし、補導された直後に本人や家族が処分の可能性を冷静に判断するのは、とても難しいものです。今後どういった処分になるのか分からず、対応できることが検討つかない状態は精神的にも不安定です。
家族だけで補導された子供を支えるのが難しいと思ったら、すぐに弁護士や行政書士など専門家に相談するようにしましょう。
子供の環境調整をする、指導を受ける
補導されて手段を講じ、そのあとで家に帰ってきたから万事解決。そういうわけにはいきません。補導後の子供への対応こそが重要であり、この子供のケアをすることを「環境調整をする」と言います。
子供は良くも悪くも周囲からたくさんの影響を受けます。成長段階において環境調整は必要不可欠であり、言い換えれば環境さえ整っていれば子供は補導されるような状況から脱することが簡単なのです。
そこで、問題を起こした子供が将来的に更生できるように環境を調整しましょう。家庭でできることを今一度考え、子供がなぜ非行に走ったのかを冷静に判断し、悪いものを悪いと言い切る姿勢が大切です。
被害者と示談する
補導された一件で被害が発生しているのならその被害に対する対応が必要です。被害への対応方法を具体的に見ていきましょう。
被害者に連絡し謝罪をする
まずは被害者に連絡し、子供と一緒に謝罪しましょう。被害対応で重要なのは、被害者への謝罪の気持ちを伝えることです。この謝罪が遅くなると話がこじれ、示談できたものも示談できなくなります。
しかし、子供が直接謝罪しても相手が納得しないケースは多いです。親が出て行っても被害感情を収めることができないこともあるので、警察では加害者に被害者の連絡先を直接教えないことも多いです。その場合は弁護士を介して謝罪できます。
生じた損害を弁償する
被害者に損害が生じていれば、すみやかに弁償しましょう。財産的な損害の場合もあれば怪我など身体的な損害の場合もあります。金銭を支払うのが原則なので、経済的な損害に対しその金額をもって弁償しましょう。
被害者と話し合う、示談する
刑事事件となった場合重視されるのは、「被害者との間に示談が成立したかどうか」です。もし示談が成立すると、被害者は加害者に賠償請求や新たな不満・文句を言えなくなります。
警察・裁判所から見れば示談というのは「事件に関する一切の紛争を終わらせても良い」という意思表示です。刑事処分を考えると加害者側に有利な状況が作れるため、相手が納得する落としどころを見つけて話し合い、示談しましょう。
こうした示談には、被害者から「寛大な処分を求める」という宥恕を受けることも含まれます。宥恕や示談の際には書面で取り決めや意思表示を作成することが多く、口約束だけでなくきちんと交渉し当事者間で決めていく必要があるでしょう。
補導や非行について、家庭でできることとは?
補導・非行に子供が走って欲しくない。どんな親でも願っていることです。ここからは家庭でできる子供へのケアをご紹介します。
子供を放置しない、子供の言い分を聞く
非行に走る子供の多くが、親からの適切な養育を受けていません。親が留守にしがちで子供を放置する時間が長いと、子供は「親から愛情を十分に受けられない」「誰も理解してくれない」と家庭を諦めて非行に走ってしまいます。
子供を放置することなく、補導後も子供の言い分を真剣に受け止めましょう。根本原因が解消できないと、補導は繰り返されるかもしれません。
なぜ非行に走るのか原因を聞く
どうして非行に走ってしまうのか、その原因に親は心当たりがあるかもしれませんね。こちらも子供の言い分を聞くのとおなじことですが、なぜ補導にいたったのか経緯や原因を探るのは大切なことです。
ポイントとして、子供の話を一度聞くと決めたら、追い詰めるような言い方や否定の言葉は一切使わない方が良いです。子供はさらに両親を諦め、より事態は悪化するかもしれません。子供の非行を防ぐために効果的なのは、親からの愛情とコミュニケーションです。原因をおざなりにしたままにせず、補導や逮捕歴がどれほど将来的な損害になるのか、どうすれば非行がストップできるのかを親子で解決していきましょう。親は、子供を見るという姿勢が大切です。
家庭内のルールを今一度作る
家庭内のルールを今一度作り、再発しないように防止しましょう。適切な門限を設けて行動を見守れるようにしたり、家族間のコミュニケーション不足が気になったら家族団らんの時間を作ったりするのもおすすめです。
こうした家庭内のルールは、子供だけに強要するのではなく親も一緒に守らなくてはなりません。子供から見ると「親は何も言わずに家を留守にしていいのに、どうして子供は連絡しないといけないの?」と思うこともあるでしょう。親子は対等な立場で、決して子供を子供扱いせず暮らしていくのが理想的です。
子供の補導を未然に防ぐには?探偵調査を活用する方法
子供の補導はできることなら未然に防ぎたい。「なんだか怪しいけれど子供にどうアクションを取ったら良いのか分からない」という方は探偵調査がおすすめです。
子供に対する調査について
子供の服装が派手になった、家に帰るのが遅く家出を繰り返している、素行不良が目立つなど、子供に関する気になる点が目立ってきたら探偵調査を活用する方法もあります。子供に対する調査とは、親の目が届かないところで子供を調べるもの。この調査によって、子供の交友関係や何をしているのか、学校へ行っていない事実などが発覚することがあります。
探偵調査を入れたからといって子供の素行が良くなるわけではありませんが、親としては「このあとどう子供に接するか」が分かりやすくなります。子供が悪い友人と関係を持っているのなら、それとなく状況を聞き出して正しい方向へと導けるでしょう。
探偵調査のメリットとは
探偵調査の大きなメリットは、子供との歩み寄るきっかけになるというのが一つとして挙げられます。子供が何をしているのか分からない状況では、親は蚊帳の外になりがちです。また、どんなリスクが潜んでいるかもわかりません。
現状どうしたら良いのか、子供にどう声をかけたらよいのか分からないという親はたくさんいます。その親が歩み寄るきっかけになるのが探偵調査です。この結果、子供が補導される、逮捕されるといったことを未然に防ぐことができ、家庭でも気を付けるべきポイントが見えてくるでしょう。
今回は子供が加害者になることをご紹介しましたが、調査では被害者になるのを防ぐこともできます。子供に対して悩んでいる方は、この記事を参考にぜひできることから始めてみてください。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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