素朴な疑問。探偵の人探し調査はどう行われるの？方法を解説
行方不明になった人や家出した家族、今どこにいてどんな日々を過ごしているのか分からない人を探すためには、警察や自分で調査する方法の他に、探偵に人探し調査を依頼するやり方があります。探偵というと浮気調査や素行調査を思い浮かべる方は多いですが、いなくなった人を探すのも探偵の仕事のひとつです。
今回はそんな人探し調査がどのように行われるのか、探偵がする方法を解説します。
探偵と警察の人探し、どう違うの？
人探しというと、「警察に行方不明届を出せば捜査できる」と考える方は多いです。ならば探偵の人探し調査は必要ないかと思うかも知れません。ただ、警察に届ければ操作が始まるかと言うとこれは場合によってはその通りですし、そうでない場合もあります。
まずは探偵と警察の人探しの違いをご紹介します。
警察の人探しは「特異行方不明者」でないと始まらない
行方不明になった人が小学生などの未成年、または認知症がかかわっている高齢者など、事件性が高くすぐに見つけないといけない場合は「特異行方不明者」になります。この特異行方不明者は人探しの優先度が高く、場合によっては警察が大規模な捜索をし発見に向けて動くこともあるでしょう。
一方で成人した者が家出などの理由で行方をくらますのは「一般家出人」に分類されます。自分の意思で家を出た可能性が高く、捜査しても事件性が低いものは一般家出人です。
警察に行方不明届を出すのはどちらに分類されても大切なことですが、捜査が早く始まるのは特異行方不明者です。すぐに家出人の居所を知りたくても、また警察に届けたとしても捜索がすぐ始まるかどうかは定かではないため、注意が必要です。
探偵の人探しはすぐに調査可能
探偵の依頼が混雑している、休業期間が重なっているなど特殊な場合を除き、探偵の人探し調査だと警察と異なり分類は関係ないため、すぐに調査が始まります。とはいえ、ほとんどの場合が特異行方不明者ではなく一般家出人でしょう。
なぜなら、探偵の調査は個人の願望にすぐ応えられる代わりに警察と比較すると小規模だからです。ごく限られた人間関係を洗い、調査対象者だけの足取りを追うため、県内もしくは全国規模で展開される警察の捜査よりは規模が小さいと言えるでしょう。
ただ、警察にはできない調査が人探し調査です。例えば「お金を貸した相手が行方不明になり、借金を取り戻したい」といった要望があれば警察に届けても捜査は開始されません。個人間に起きたトラブルに他ならず、警察が介入すべき事件ではないとみなされるからです。こうした個人的なトラブルの解決は、探偵の人探しが役に立つでしょう。
探偵はどうやって人探し調査するの？
次は探偵の人探し調査の方法です。どうやって警察にもこなせない捜査を遂行できるのか気になりますよね。探偵の調査方法をご紹介します。
調査対象者が残したものを調べる
まずは調査対象者が自宅や自分の部屋に残した痕跡を調べます。この調査で対象者が「自分の意思でいなくなったのか」「自分の意図とは関係なくいなくなったのか」が分かるのです。
当然事件性があり、すぐに大規模な調査が必要だと探偵が判断すれば、警察に届けるのをお勧めします。
例えば部屋を調べた時に、衣服や貯金通帳など生活に必要なものも一緒になくなっていれば、調査対象者は「家を出てどこかで生活している、もしくはその気がある」可能性が高いです。
パソコンやSNSを調べる
対象者がSNSを運用している場合、ツイッターやインスタグラムに近況を残していることがあります。今住んでいるところや、よく訪れる場所の特定もSNSから可能です。人探し調査に限らず、SNSには対象者のことを知るために必要な情報が詰まっているので、探偵側もこれまでの経験と技術から独自の観点でSNS調査を進めてくれます。もし事前にアカウントが分かっていれば、探偵に教えておくと良いでしょう。
パソコンの検索履歴からも足取りが分かる可能性も高いです。居なくなる前に何を調べていたのかチェックしたり、パソコンに残された写真を確認したりして対象者がどこにいるのかを特定します。
張り込みや聞き込み、尾行で調べる
探偵が調査で行う方法は
・張り込み
・聞き込み
・尾行
この3つが基本です。各社によって特別な機材を使った調査なども行われるかもしれませんが、すべての調査は情報を聞き出し整理し、対象者を見つけたら尾行、建物に入ったら張り込んで素性を調べます。
単純に思える3つの方法ですが、素人が真似するといかに難しいかが分かります。張り込みは忍耐力が必要になりますし、聞き込みは「誰に何を聞くのか」のターゲティングがポイントです。尾行は調査対象者の行動を読むのに適した調査方法ですが、相手に調べていることが分からないように変装したり尾行ルートを決めたりしなければなりません。いざという時に探偵と分からせないように事態をかいくぐる適応能力も必要です。
人探し調査の場合だと、張り込み・聞き込み・尾行する前にどこを調べるのかもリサーチしないといけません。そのためのネット調査や状況調査も重要となるため、もし方法が分かったとしても素人が真似したところでうまくいく可能性は低いでしょう。
人探し調査を依頼する探偵の選び方
人探し調査の方法をお伝えしましたが、ご覧の通り探偵調査に必要なすべてが揃っていないと「行方の分からない対象者」を探し出すのは難しいです。そのため調査機関によっては、人探し調査を得意とするところもあればあまり件数をこなしていないところもあるでしょう。
人探し調査を依頼する際は、まず依頼しようと思っている探偵が人探し調査の実績が豊富かどうかをチェックしましょう。その上で、「このエリアを調べたい」と思っている土地に詳しい探偵を選びます。調査では土地勘が重要なため、調査範囲があらかじめ絞れているのであればその土地に詳しく、強い探偵を選ぶべきです。
まとめ
気になる探偵の人探し調査の方法をご紹介しました。各探偵で調査方法はさまざまなので、契約前に気になる時は「どのように調査するのか」尋ねると良いでしょう。ご紹介したように自分だけで行方不明の方を調べ居場所を突き止めるのはとても難しいです。必要なら探偵などプロの力に頼り、問題を解決していきましょう。
