SNSでの嫌がらせ、探偵調査で解決はできる?事例や探偵ができることを紹介

最近人気のSNS。自宅に居ながら旧友やネット上で知り合った人とSNSを通じてコミュニケーションが取れるため、外出自粛の中でもよく利用する方は多いのではないでしょうか。ただ、SNSが普及するにつれて言及されているのが「SNSでの嫌がらせに困っている」「誹謗中傷やウワサ、誤情報を拡散されて攻撃されている」というインターネットトラブルです。
インターネット上で攻撃されているのだから、日常生活には影響が出ないと考える方もいるでしょう。しかし、いくらSNSでのいじめだからといって精神的な苦痛がないわけでもなく、インターネットストーカーは時に「自宅を特定された」「付け回された」という実態を伴う被害として現れることもあります。
今回はそのSNSの嫌がらせを探偵が調査できるかどうかを解説。事例なども含めてチェックしていきましょう。
増えているSNSでの嫌がらせ

SNSでの嫌がらせやインターネットトラブルは、今増加しています。芸能人や著名人への嫌がらせや「叩き」と言われる行為も繰り返され、これを苦にして自殺する方もいるほどです。さらに、有名人だけでなくSNSを利用している一般人にもこの影響は及び、ある日突然自分のアカウントが「晒し」と呼ばれるよくない拡散にあい、「炎上」という不特定多数の人物から誹謗中傷を受け、いじめにあうことがあります。
一見、これらはインターネット上だけのトラブルに思えます。確かに、過激な言葉でののしってくるSNS上の人物も、実際にいじめている本人を特定して被害を加えてやろうとは思っていないでしょう。いじめている当人は「軽い気持ちで、みんながやっているので自分もやってもいいと思った」という気持ちであることがほとんどです。
しかし、いじめられた本人は実際に思い悩み、最終的に自ら命を絶つケースが相次いでいます。これはインターネットだけの問題ではなく、早急に解決する必要があるでしょう。
とはいえSNSの中には完全匿名で利用できるものもあり、いじめている当人の特定は困難です。これを、探偵で調査し当人の証拠を入手できるのかどうかを今回は解説していきます。
インターネット・SNSでの嫌がらせ、探偵ができること

結論からいうと、探偵や興信所の調査でインターネット上の嫌がらせをする本人を特定することは可能です。ただ、探偵や興信所の調査では実際の書き込みやメッセージを削除する権限はなく、「あくまで問題解決のために使える材料を用意してくれる」ものと考えておきましょう。探偵で入手できた証拠をもとに、刑事事件として処理するなら警察に届ける、民事事件として訴えるなら弁護士に相談すると解決までスムーズです。
ネットの誹謗中傷を探偵に解決してもらう
SNSにはやり取りする当人にしか見えないダイレクトメッセージ機能や、リプライなどメッセージを送る機能があります。これに粘着し、特定のアカウントから「死ね」「消えろ」「お前の家を特定した」など脅迫めいたメッセージが送られてくることがあります。
そのほか、自分の周辺にしか知りえない情報を拡散し続けるアカウントや、過去のことをでっちあげた投稿をされたという被害、これもSNSを通じたインターネット上のいじめの一種です。
これらはネット上でずっと監視されていることから「ネットストーカー」という呼ばれ方をされます。ネットストーカーもSNSを利用している以上、「いつ起きて」「いつ寝ているのか」「いつ投稿・ログインがされていないのか」など特徴が分かるはずです。この部分を探偵では詳しく分析し、人物の特定を行うこともできます。
また、探偵の本業である尾行や張り込み、聞き込みによって、いじめている当人が書き込んでいる瞬間や証拠を押さえることも可能。ただ、「誰がネットストーカーなのか心当たりがまったくない」と言う場合にはIPアドレスというネット上の住所を開示する必要がありますが、そうした権限を探偵や興信所ではもたないため、明らかにしたい場合は専門家に依頼しましょう。
家族のSNS利用調査
例えば夫・妻がSNSを使って不倫相手を探している、不倫を実際に始めているといった調査は、探偵の「浮気調査」に該当します。探偵に寄せられる依頼の中でも浮気調査は特に多いので、SNSで知り合った人物と不貞行為が認められれば、その現場を押さえて証拠として残すことができます。
SNS上で詐欺にあった
やり取りしていたSNS上の人物が、貸したお金を持ったまま行方をくらましたり、取引中に詐欺にあったりして被害が出た場合、誰がそのSNSアカウントを運用していたのかを、探偵調査で明らかにすることは可能です。
こちらもSNSでの誹謗中傷と同じように、該当のアカウントを細かく分析して人物を割り出します。ただ、注意したいのが詐欺にあったり金銭被害を受けたりしても、探偵や興信所は直接当人に「お金を返しなさい」「謝罪をして賠償しなさい」とは命令できないことです。
実際に解決できる権限を持つのは弁護士や警察なので、それぞれの適した機関に相談するとよいでしょう。
SNS上で知り合った相手と穏便に話がしたい
こちらもSNSアカウントの状況を解析することで、探偵がアカウント人物を特定できます。最近ではSNSでパパ活相手を募集する方もいますが、そのご両親が心配して「子供のパパ活相手と話したい」と依頼することも。SNSでのいじめとは話はずれますが、これもネット上で知り合うことによって起こるトラブルのひとつです。SNS上で知り合った方は素性が分からず、話し合うにも名前や所在地が分かりません。これを探偵の調査を活用して解決することもできます。
探偵に依頼するときの相場額とは?

探偵の依頼料には、基本的に決まった金額はありません。各探偵が決めた料金設定を支払うこととなります。
料金体系は事務所ごとに異なるので、相場額は一概には言えませんが最も多い料金体系が「時給型プラン」。これは1時間に調査員何名が稼働したのかによって決まる料金のことで、多くの調査員が必要になれば当然料金は高くなります。
参考のために料金をお伝えしておくと、
・浮気調査はおよそ50~100万円かかるケースが多い
・人探し調査は難易度によって料金が変わる
といった特徴があります。SNSの嫌がらせ調査だと稼働する体制も各探偵でさまざまなので、まずは相談の際に詳しい見積もりを出しておくと参考にしやすいでしょう。この相談や見積もりは無料ででき、適正な金額で依頼できるよう複数社を比較するのがおすすめです。
SNSの嫌がらせを防止する方法・調査前にやっておきたい対策

SNSでの嫌がらせ、ネットトラブルは多種多様に変化しています。SNSが普及すると同時にこうした嫌がらせも巧に形を変え、特定が難しくより凶悪になっているのが実情です。
しかし、SNSの嫌がらせは自分でも対策可能です。今は嫌がらせを受けていないけれど、SNSを所持している方は今一度運用方法も見直してみてください。また、家族がトラブルに巻き込まれないよう家庭内でもネット上のマナーである「ネットリテラシー」を学んだり、ネット上だけの問題にとどめず相談報告したりするのがおすすめです。
アカウントに鍵を付ける
ほとんどのSNSでは、アカウントに鍵を付けることができます。このアカウントの鍵には各SNSで扱い方が異なりますが、
・SNSに投稿した情報を閲覧できないようにする
・SNSに投稿した情報を知り合い、実際に会った人だけに限定する
・SNSに投稿した情報は承認しないと閲覧できないようにする
など制限を掛けることができるものです。閲覧制限があれば不特定多数に情報を開示することがないため、よりプライベートな使い方ができます。
しかし、SNSで鍵をかけると情報が故意に拡散されない代わりに、自分の伝えたいメッセージ(宣伝など)もできなくなるのがネックとなるポイントです。企業用のアカウントや宣伝の必要がある情報を広められることこそSNSの良さがあるので、嫌がらせによって営業不振に陥っている、誤情報を広められて迷惑しているといった実害があれば、嫌がらせは放置せず早急に対応した方がよいです。
一概には言えませんが、この鍵の付いていないアカウントを攻撃する人物は、目に見えているよりも少ないケースがほとんど。というのも、SNSアカウントは一人で複数個所有することもでき、「大人数に見せかけたたった一人」だけが攻撃していることもあるからです。
「たくさんの人物から攻撃されていて、どれから手を付けてよいのか分からない」となった場合も、一度状況を整理するだけで解決することもあります。
個人を特定できるような情報を掲載しない
SNSは気軽に投稿できる分、「今どこにいてなにをしている」「子供が生まれた」「家族と出かけている」などリアルタイムの情報を乗せやすいです。しかし、SNSは周辺の人物だけが閲覧しているわけではなく、全世界に発信されていることを頭に入れておかなければなりません。
個人を特定するような情報はできる限り掲載せず、日ごろから自衛しておくとよいでしょう。顔写真や名前、あだ名や学校名なども同様で、最近では「今雨が降った」という天候のツイートからでも個人が特定されることもあります。
この特定のされやすさを利用して探偵調査がSNSの嫌がらせ当人を見つけるわけですが、今一度自分の投稿を客観的に見てみて「個人が透けていないか」「重要な情報を発信していないか」をチェックしてみてください。こうした情報がなければ、嫌がらせする側にとってもやりにくいはずです。
直接会うときは一対一にならないようにする
SNSをやっているうちに、特定のアカウントと仲が深まり実際に会うこともありますよね。最近ではSNSで恋愛関係に発展し結婚する男女もいるため、何も「ネット上で知り合った人物は全員危険」とは言い切れません。ただ、ネット上のトラブルが実害になるのは、このネット上の知り合いと直接会うタイミングです。
SNSでは女性だと思っていても、当人は男性かもしれません。逆もあり得ますし、同世代だと思っていたのに年上であることも当然あります。信頼できるアカウントだと思い込んで安易に会う約束を取り付けるとトラブルに発展する可能性も十分考えられるので、直接会うときは慎重に、できる限り一対一で会わないよう心掛けるとトラブルを防げます。
また、ネット上の知り合いと会うことを、家族やリアルな友人に伝えておくのも一つの手段です。実際にトラブルが起きてから相手のことを当人しか知らなかったのでは、解決のスピードが遅くなります。事前に予防するためにも、ぜひ気を付けてみてください。
嫌がらせを受けたら情報をできる限り残す・整理する
SNSで誹謗中傷を受けたり、ストーカーまがいのダイレクトメッセージをもらったりしたら、見るのも辛いことかと思いますができる限りでよいので記録しておきましょう。そのメッセージのスクリーンショットでも構いませんし、写真に画面を撮影したものでもよいです。日付と送信時刻が分かるような画面を記録し、嫌がらせの程度や頻度を残すとその後調査する際に役立つのです。
SNSの嫌がらせは、もし嫌がらせした方が「やりすぎた」「訴えられる」と感じたら、簡単に消すことができます。しかし、消したとしてもネット上では情報はログとして残っており、嫌がらせをした本人には忘れられない傷になるでしょう。
記録があればさかのぼって調べることもできるので、まずは冷静に状況を残して整理してみましょう。
一人で抱え込まず、誰かに相談する
SNSの嫌がらせで最も大切なことは、一人で抱え込まずに誰かに相談することです。SNSを使っていることを家族に知られたくない、個人的なことをSNSに掲載していたので誰にも知られたくない、とトラブルを自分だけで解決しようとしていませんか?誹謗中傷は大勢から受けているようにも偽装できるので、誰にも打ち明けられないとまるで世界中から自分が避難されている感覚に陥りやすいです。
そうして精神的疲労を重ねると、自分でも思った以上にダメージを負うことがあります。まずは家族や兄弟、友人でもよいので嫌がらせの事実を話して相談しましょう。その上でインターネット上だけでなく実際の被害への影響も考えられたら、探偵や興信所に相談して調査を依頼する、警察に届け出をするなど専門家の力に頼りましょう。
投稿者プロフィール

- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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