最近よく聞く「パパ活」。不倫になるケースとならないケースとは
男性がお金を援助する代わりに、異性と食事したりデートしたりする「パパ活」。パパ活の関係は男女それぞれ異なりますが、もしパパ側の人が既婚者であったり、既婚女性がパパ活をしたりすれば、「不倫」にならないのでしょうか?実はパパ活には不倫になるケース、ならないケースがあります。今回はその両方のケースを解説していきましょう。
今更聞けない!「パパ活」とは?
パパ活とは、社会人男性と女性が金銭を伴う交際を行うことです。男性側が女性に食事代を出したり、デートのたびにお小遣いとして金銭を渡したりするため、一見「援助交際」と変わりないとらえ方もされています。
会うたびにお金がかかるので、支払う側の男性は経済的余裕がある方がほとんど。また、基本的には肉体関係が伴わない付き合いといわれています。
お金が介在することで、「浮気」「不倫」には当てはまらないと思われがちですが、もちろん実態はそうではありません。場合によっては慰謝料請求の対象に十分なり得るため、パパ活を始める方も、パパ活の相手になる方も注意が必要です。
基本的には肉体関係のない男女の交際
先ほどご紹介したように、本来パパ活はお金を出して女性の生活を支援するパトロン的存在です。肉体関係が伴わず、二人でホテルに出入りすることはないと言われています。
しかし、現在は感染病拡大で企業が弱体化し、収入に影響を受ける方も増えました。女性側だと「アルバイトがなくなった」という大学生や、派遣切りにあって生活費の心配がある方が増えたのです。
中には性行為を伴うものも
よって、現在のパパ活では必ずしも肉体関係はないとは言い切れません。パパ活を行う女性側のブログやSNSをチェックしても、性行為OKと堂々書いてあるものもあります。つまり援助交際となんら変わりはなく、どちらかが既婚者であれば不倫とされてもおかしくありません。
よく「お金を支払っているのだから、不倫には当てはまらないのではないか」と思う方もいます。結論から言うと金銭のやり取りがあるかどうかは関係なく、
・どちらかが既婚者であることを認識していた
・継続的に肉体関係をともなう交際をしていた
のであれば不貞行為です。
パパ活が始まるきっかけとは
とはいえ、どこでパパ活は始まるのでしょうか。きっかけを調べてみると、「パパ活募集専用の掲示板」「パパ活アプリ」「ツイッターなどのSNS」で募集する方が多いようです。風俗店に勤務する女性が、個人的に顧客とパパ活を行うこともあります。
「出会うきっかけがないし、お金も余裕がない。うちは大丈夫」と思いたくもなりますが、このように出会いの場は多数用意されているのでどの家庭でも注意しておくと安心でしょう。
パパ活は「不倫」になるの?
パパ活は不倫になるのでしょうか。結果として、状況によっては不倫=不貞行為とみなされることもあります。
食事だけ、会うだけなら不倫にはならない
基本的なパパ活である「性行為を伴わない関係」であれば、正確には不貞行為とは言われません。食事をするだけだったり、買い物に行くだけだったりするなら、どんなに連絡を取り合って仲が良かったとしても不貞行為として慰謝料請求はできないため、注意しておきましょう。
相手・自分ともに独身なら不倫にはならない
パパ活を行う方が必ずしも既婚者であるとは限りません。どちらも独身であれば、性行為を伴う関係だとしても不貞行為ではないのです。配偶者がいないので、もし問題があったとしても誰かから慰謝料を請求されたり、誰かの権利を侵害したりするわけではないですよね。
ただ、個人でのやり取りだとしても男女間トラブルにつながりやすいのがパパ活です。さらに既婚者であることをどちらかが隠しているケースもあるため、安易に手を出すべきではないでしょう。
既婚者と不貞行為に及ぶと不倫になる
今一度不貞行為の条件を考えてみると、
・性行為を伴う関係である
・継続されている関係である
・相手が既婚者であることを知っている
が挙げられます。相手が結婚していて、関係を持ってはならない相手だと知っていながら肉体関係を結ぶと、それはいくら金銭のやり取りだとしても不貞行為です。
「相手の口から直接聞いていない」という場合でも、結婚指輪をしていたり会話の中で家族の話があったり、LINEやメールなどのやり取りで既婚者だと打ち明けられると、既婚者であることに気づくことはできる状況にあったとみなされます。
パパ活は男女の健全な交際ではないため、既婚者である事実を隠す方は少ないでしょう。パパ活をしている方ほど自身の過ちを認めたくないため、「パパ活=不倫ではない」と判断しがちですが、今一度不貞行為の定義を考えてみることをおすすめします。
パパ活で「不倫」になるケース
では、具体的にパパ活で不倫になるケースを解説します。ここでいう不倫とは、「不倫による慰謝料請求の対象になるかどうか」が争点です。
不貞行為を含める関係だった場合
繰り返しになりますが、肉体関係のあるパパ活であれば不倫とみなされます。配偶者に発覚すれば慰謝料請求の対象となり、既婚者である場合は離婚などの話も視野に入れなくてはなりません。ただ、先ほどご紹介したようにパパ活とは本来肉体関係を伴わないものです。実際にはほとんどのケースで肉体関係があったり、当初はそんなつもりがなかったけれどもお金のために性行為を含める関係に発展したりすることもあります。
どちらかが既婚者であることを知っている場合
不貞行為を含める関係であり、なおかつどちらかが既婚者であることを知っていれば妻・夫としての配偶者への権利侵害があったとみなされ、慰謝料請求ができます。パパ活は既婚男性と独身女性の組み合わせがほとんどを占めますが、中には独身男性と既婚女性、既婚者同士もいるでしょう。
独身だと思ったまま交際を続けていた場合は慰謝料請求の対象にはならないかもしれませんが、
・自分が既婚者であることを隠していた
・相手が既婚者であることを知る余地は十分にあった
・事前に既婚者であることを知っていた
のであれば不貞行為は成立します。そもそもパパ活アプリにしても既婚者登録はできますし、「パパ」という考えから既婚男性を指しているのは明らかです。既婚者だと知らなかったと訴えても、「知らないと言える証明」が難しい一面もあるため注意しておきましょう。
パパ活で「不倫」にならないケース
ではパパ活で不倫にならないケースを考えていきましょう。
食事のみの関係で外泊をしたことがない場合
まずは食事やデートだけの関係で、肉体関係がない場合です。最近パパ活という言葉が世間に浸透するにつれ、パパ活の男女関係にもさまざまなものが見られます。例えば肉体関係を伴う相手を毎日探して日々違うパパと知り合う方や、一方でホテルなどには一切いかず食事や会って話をするだけで月に数十万と稼ぐ方もいます。後者だと不貞行為とはみなされないため、たとえ配偶者に知られようと相手が既婚者だと知っていようと、慰謝料請求されることはありません。
ただ、のちほど説明しますが話し合いとなった際に立場が悪くなるのはパパ活をしている側ですし、家族からの信用はなくなります。
相手が既婚者であることを知らなかった場合
相手が既婚者であることを知らなければ、「故意に不貞行為を結んだ」とは言い切れません。しかし、先ほども説明したように「パパ活を始める独身男性は少数派」であり「既婚者だと知る余地が一切ないのは珍しいケース」であることを知っておきましょう。
結婚指輪をしていればもちろん既婚者だとわかりますし、会話に子どもの話や配偶者の話があれば既婚者だと気づけるはずです。持ち物や行動など、結婚を隠すのは相当難しく、そもそもパパ活で既婚者を隠すメリットは少ないと思えます。
相手の配偶者がすでに慰謝料を払っていれば慰謝料請求しなくもよい
こちらはやや特殊なケースです。もしパパ活を利用していた独身女性側が慰謝料請求をされたとして、パパ活相手の既婚者が慰謝料を支払っていれば、いくら請求されても女性側は支払う必要はありません。
慰謝料請求というのは、浮気した配偶者と浮気相手双方が共同責任で負うものです。どちらかが請求額のすべてを払っていると、もう片方は支払う必要がありません。
反対に言うと、不倫されてどうにか不倫相手にも責任を負わせたい。と考える方は、「配偶者と不倫相手、どちらにも200万円ずつ請求する」というやり方はできないことを知っておきましょう。合計400万円の慰謝料が、どちらかが支払えばそれで慰謝料請求は成立します。
不倫でなくても「パパ活」が家庭に影響することも
ここからはたとえ不倫でなくても、パパ活が家庭に影響する一面を見ていきましょう。
配偶者から信用がなくなる
当然ですが、発覚すれば配偶者と家族から信用がなくなります。肉体関係ではないことから「不倫ではない」という主張はできますが、家族以外の異性と二人で会い、家計にも影響する金額を異性に支払っているとするなら心象が悪くなるのは明らかです。
パパ活を利用する女性にも同じことが言え、家族がいて配偶者もいるというのに、ほかの家庭の異性と会ってお小遣いをもらっているのは夫的にも相当悪いイメージを与えます。相手のパパ活男性にも家族がいれば、問題は家庭内だけでは収まらないはずです。
話し合いで不利な立場になることも
パパ活をきっかけに「不倫ではない」ことが認められたとしても夫婦仲がこじれ、別れてしまう夫婦もいます。同じ住居で暮らす男女ですから、思いやりの心は常に持っておかなくてはなりません。こちらにとって嫌なことを繰り返す配偶者を、許せないという気持ちは十分理解できます。
離婚や別居の原因が「性格の不一致」だとしても、不仲の原因がパパ活であれば不倫ではないにしろ話し合いで立場が悪くなることは覚悟しておかなくてはなりません。最近増えているパパ活ではありますが、「値段が安く個人でやりとりできる風俗」ではなく「不倫とみなされるかもしれない注意すべき交際」だということは頭に入れておきましょう。
パパ活を不倫調査で調べられる?
不貞行為になるかどうか、正直なところ「どちらのパターンもあり得る」パパ活。これは不倫調査で調べることはできるのでしょうか。ここからはパパ活を探偵に調べてもらうメリットなどを解説します。
通常の不倫調査と同じ手順でパパ活は調べられる
もちろん通常の不倫調査と同じように、パパ活も調べることができます。不倫相手や配偶者を調査対象とし、二人が会っているシーンやパパ活相手の通学・通勤先、肉体関係の有無を証拠とともに入手してくれます。
一概には言えませんが、パパ活を行う人は「不倫ではない」という言い訳ができるために、堂々とふるまっていることもあります。そのため自分だけでも調べられそうと思われがちですが、パパ活を利用する配偶者にとっては「できるなら隠したいこと」であるに違いありません。個人の力では十分な調査ができず、またパパ活の事実が分かったとしても、その後裁判や調停で「パパ活をしていた」という証拠として認められないかもしれません。プロの力を借りて調査を進めましょう。
「不貞行為」の証拠が手に入るケースも
「肉体関係はない」と言ってはいるものの、実際にはホテルに出入りしているケースは非常に多いです。パパ活の一般的常識が「肉体関係は伴わない」「食事するだけ」というイメージなので、こうした言い訳も横行するのでしょう。
実際に不貞行為を明らかにするためには、ホテルに二人で出入りする写真などが複数枚必要です。しっかりした証拠が集められるのは不倫調査の大きなメリットなので、活用できるシーンには上手に使ってみましょう。
まとめ
「パパ活は不倫ではない」という認識をされている方も多く、実際に配偶者から「パパ活だから不倫ではない。慰謝料請求には答えられない」と回答を得た方もいるかもしれません。ただ、実態として不貞行為を含む関係のパパ活は多く、調査は探偵や興信所にも依頼できることを知っておきましょう。もし配偶者とパパ活関連のトラブルで困ったら、まずは自分だけで解決しようとせず、探偵などの調査機関に相談してみるのもおすすめです。
投稿者プロフィール
- 10年以上にわたる探偵経験を持ち、調査分野のエキスパートとして認められている。これまでに手掛けた調査案件は年間200件以上にのぼり、その確かな調査力と洞察力で数多くの難解なケースを解決してきた実績を持つ。特に浮気調査や素行調査の分野で高い成功率を誇り、信頼と実績に基づいた調査を提供することを信条とし、クライアントからの高い満足度を誇る。
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